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北極かえるのコモンロー日誌

2020.03.23 更新 ツイート

物語を「自分が」語り継ぐために図書館はある?吉村静

世界中に広がる新型コロナウイルスは、バンクーバーでも影響を及ぼしている。ここ10日位でどどどっと事態が急変し、イベントなどは中止、私が働いているアウトドアのお店も2週間閉まることになった。

スーパー以外のほとんどのお店は閉まっていて、なるべく家から出ないように指示が出ている。

3月は日本にちょっと行こうかなと思っていたのだけど、それも中止にした。

 
ご近所さんのメッセージ「PRACTICE SOCIAL DISTANCING♡ STAY SAFE WE LOVE YOU!」

まぁそんな時こそ本でも読もう! と思ったのも束の間、図書館も閉まっていることに気づき、家にある本を読み返す日々を送っている(それはそれで悪くないけども)。

さて今回はそんな突如訪れている「読書の春」ということで、私の大好きなバンクーバー図書館のいいところを紹介したい。

バンクーバー図書館はこんな感じ。

ダウンタウンにある中央図書館はとっても大きくて、その中に「Inspiration Lab (インスピレーション・ラボ)」というものがある。直訳すると……ひらめき研究所 !?

インスピレーションラボでは簡単にいうと3つのことができて、

1)記録する:録音・録画スタジオ(マイクや照明、グリーンスクリーンやミキサーもある)を完備。

2)デジタル化する:VHSや8mmビデオやカセットテープ、また写真のネガやスライドのようなアナログな記録媒体をデジタル化できる機器を完備。

3)つくる:編集や本作りなどのワークショップがあったり、デザインや写真加工に使用するアドビのPhotoshopやIllustrator、動画編集ソフトなどが全て入ったパソコンを完備。

この上記全て、図書館カードを持っている人なら誰でも、いつでも、無料で使えるのだ! なぬ~!!! 先日、図書館に行った時にラボを覗いてみたら、「録音部屋はただいま満室です~」とのことだった。

録音室はこんな感じ。

ちなみに私の家から歩いて5分のところにある、さほど大きくない図書館にもなんとこのインスピレーション・ラボはあって、昨年Zine (小さな自費出版本)を作っていたときに、このソフトを使うためにここで作業をした時期がある。まじでありがたい~!

スキャナーやプリンターもある

っていうのもこの上記の機器とかソフトって自分で揃えようとすると結構なお値段がする。私はクリエイティブのソフトしか使ったことないけど、録音スタジオ使用が無料とか、すごいなぁと思う。

以前「InDesignのソフトを使ってZine(小さな本)を作ってみよう!」っていう図書館主催のワークショップに参加したことがあるんだけれど、年代問わずいろんな人が参加してて、別に「売る」ことのために作ってるんじゃなくて、一人一人の物語を残すためにこういうワークショップって大事だなぁと感じた。

家族の写真アルバムとか、旅行のしおりとか、家庭菜園の日記みたいな身近なものを作るのって気楽で楽しいし、そこに誰でもアクセスできるようにしてるのって素敵だなぁと思う。

ワークショップにてInDesignを用いて作ったZineたち。

インスピレーション・ラボのチラシには、「デジタル・クリエティビティ」「コラボレーション」「物語を語る」という3つのテーマが掲げられている。物語を語る、ってめっちゃええやん!

図書館って知恵や知識を自分の中に吸収したり、語られた物語を自分の中にも取り込む場所、みたいな受け取る側の感覚でいたけれど、自分もその物語を残す側にもなれるんだ! というメッセージをこのラボから感じる。

みんなどんな記憶や知恵を記録してるんだろう。市民たち一人一人のメッセージを聞いてみたい。

図書館が閉まっていて、そんな取り組みのありがたさに気がついた今日この頃。

引き続き“Stay at home” 生活を前向きに続けていきます。

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北極かえるのコモンロー日誌

移民大国カナダのユニークな制度「コモンロー」を利用し、2019年、永住権を取得したひとりの日本人女性がいます。「自然に囲まれた土地で、自分らしく生きたい」と日本を飛び出し世界中を旅したすえに、彼女はなぜカナダを選んだのか? カナダでの暮らし、コモンローって何? 生き方の選択肢を探る連載です。[アイコンデザイン / 永井あゆみ]

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吉村静

1987年、新潟県長岡市生まれのランナー。走歴25年。ランニング雑誌の出版社に勤めた後にカナダへ渡り、トレイルランニングやハイキング、日々のお散歩に没頭する。カナダで2年過ごしたのちに南米やニュージーランド、インドなど様々な国で写真を撮りながら旅をする。2019年からカナダの永住権を取得し、現在はバンクーバーで暮らす。トレイルランニング用品専門店Run Boys! Run girls!のウェブにてアウトドアスポーツのある生活を綴る「Tip of the iceberg Newspaper」という名のブログも更新中。バンクーバーのヌーディストビーチで開催される裸のランニング大会Bare Buns Run2014年大会女子の部優勝。

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