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胃腸を最速で強くする

2019.06.24 更新

胃腸炎では脱水に注意。でも脱水はなぜキケンなのか?奥田昌子

多くの現代人が悩む胃腸トラブルを、もっとも効果的に治す方法を説いた、奥田昌子さんの『胃腸を最速で強くする 体内の管から考える日本人の健康』(幻冬舎新書)が発売以来たちまち3刷と、反響をよんでいます。
本書を待ち望んでいたのが、胃腸に悩みをもつ幻冬舎営業担当チームの3人。
働き盛り世代の代表として奥田さんに直接相談する座談会を行ないました。
今回は「胃腸炎と脱水」にまつわる悩みやギモンを、奥田さんにお答えいただきます。(構成/編集部)

*   *   *

黒田倫史(くろだ・のりふみ) 幻冬舎営業局書店営業担当チーム。42歳。「火から金は外回り。多いときは1日15店舗ぐらいの書店さんにお邪魔します」

時田有希子(ときた・ゆきこ) 幻冬舎営業局書店営業担当チーム。「デスクワークが多く、家が駅から近いこともありあまり歩きません。週末にホットヨガやゴルフで体を動かしています」

田村尚弘(たむら・なおひろ) 幻冬舎営業局書店営業担当チーム。52歳。「書店さんを訪問するのがメインの仕事ですが、内勤も多く残業しがちで、間食や夜食が多いのが悩みです」


水を飲んだ刺激で戻すと水分量はマイナスに

黒田:僕は社会人になってから、どんなに熱があっても、一回も会社を休んだことがなかったんです。インフルも、検査したことないからインフルかどうかわからなくて、

一同:恐ろしい! 怖い!

黒田:ところが先日、1歳の子どもがウイルス性胃腸炎になりまして。もどしたのと、ウンチの処理を夜中に一所けんめいやってたんですよ。
そうしたら翌日、電車に乗っていたら具合が悪くなってきて、電車を降りて這うようにしてタクシーに乗って家に戻って、はじめて会社を休みました。
それからもひどい症状が続いたんですが、お医者さんには、「ウイルス性胃腸炎には薬がない」と言われたんです。治まるまで待つしかないものなのでしょうか。

奥田:そうですね、ウイルスに対して医療はまだまだ打つ手がない状態です。一部の病気をのぞくと特効薬がないんですよね。

お腹を壊したり、もどしたりして水分がなくなると、脱水を起こして今度は二次的に悪い状態になるので、できるだけ水分を摂る。お子さんであれば点滴を入れる。
そうしたことで回復を少しでも速めるということが大切です。

時田:一回体から悪いものを出しきる、しか方法がないんですね。

奥田:そうですね。飲めるようだったらぬるめの水か湯冷ましをちょっとずつ飲んでください

奥田さん「まだウイルスに対しては特効薬がほとんどありません」

編集部:胃腸を最速で強くする』にも出てきますが、下痢のときには体が水を十分吸収できなくなってしまうから、水を飲む必要があるんですよね?

奥田:そうです。でも、少しずつでいいんですよ。
脱水が心配だからといって、ぐぐっと水を飲んでしまうと、胃腸が敏感になっているために、その刺激でもどしてしまうこともあります。

もどしてしまうと、今入れた水だけじゃなくて、胃液もいっしょに出てしまうから、体の水分量はかえってマイナスになってしまうんです。
だましだまし、もどさないようにちょっとずつ飲んでいただくことを心がけてください。

黒田:たしかに、ウイルス性胃腸炎の子どもに水を飲ませたら、そのままバーッとぜんぶ吐いてしまいました。

奥田:だから多少の脱水くらいならむしろ飲ませないこともあるくらい、なかなかむずかしいんです。


なぜ脱水はこわいのか?

田村:脱水ってよく聞くんですが、どんなことになってしまうんですか? 脱水してると、どれぐらい危険なんでしょうか?

奥田:血液のなかの水分が少なくなると、濃縮されて、血が濃くなってしまうのです。
そうすると、たとえば脳などの細い血管の中がつまることがあります。
手足に力が入らなくなって、ひどい頭痛やめまいも起きますし、あとは腎臓に負担がかかります

血液はかならず腎臓を通って、そこで尿を作って、体にとっていらないものを捨てているわけですが、脱水状態になると、体は「これ以上水分を失ったらたいへんだ」と察知して、オシッコをあまり作らなくなるんです。
そうすると、ほんとうは捨てなくてはいけないものを捨てることができなくなってしまったり、腎臓のはたらき自体が急速に落ちてしまったり、ということがあります。

脱水のこわさに一同引きぎみ。

黒田:自分は脱水しているな、という自覚症状はあるものなのでしょうか?

奥田:はじめは症状が出にくいのですが、のどは渇きますよね。唇もぱさぱさになったりします。
あと、これは会話がまだできない乳幼児などに使う方法ですが、手の甲の皮膚を軽くつねってみて判断します。
水分があって皮膚に張りがあれば、つねった跡はすぐ消えますが、つまんだ状態でしばらく戻らないと、水分が足りていないというひとつの目安になるんです。

奥田昌子『胃腸を最速で強くする 体内の管から考える日本人の健康』

口、喉、食道、胃、小腸、大腸、肛門。私たちの体は巨大な一本の管=消化管でできている。食べたものを運び、消化し、吸収する消化管は生命活動に欠かせない高度な機能を担うが、繊細で不調をきたすことも多く、消化管の病気を抱える日本人は1010万人にのぼる。最も多いがんも消化管のがんだ。ところが軽い胃もたれや下痢は「そのうちよくなるだろう」と見過ごされ、その陰でがんをはじめ重大な病気が進行する。最新の研究をもとに、強い消化管をつくるために欠かせない食事や生活習慣、ストレス対処法を解説。「管」のすべてが腑に落ちる。

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奥田昌子『内臓脂肪を最速で落とす 日本人最大の体質的弱点とその克服法』

肉中心の食生活をしてきた欧米人と比べ、魚と穀物中心だった日本人は摂取した脂肪を「皮下脂肪」としてたくわえる能力が低く、より危険な「内臓脂肪」の形で蓄積しやすい。放置すれば高血圧や糖尿病など生活習慣病はもちろん、各種がんや認知症の原因になることもわかってきた。 だが、体質だからと諦めるのは早い。内臓脂肪は皮下脂肪よりも落ちやすく、普段の食事や生活習慣の改善が減量に直結するのだ。 肉や炭水化物の正しい摂り方、脂肪に効く食材、効果抜群の有酸素運動などを、最新の論文をもとに解説。読むほどやせる内臓脂肪の新常識。

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胃腸を最速で強くする

奥田昌子氏著『胃腸を最速で強くする 体内の管から考える日本人の健康』の最新情報をお知らせします。

『胃腸を最速で強くする 体内の管から考える日本人の健康』とは……

口、喉、食道、胃、小腸、大腸、肛門。私たちの体は巨大な一本の管=消化管でできている。食べたものを運び、消化し、吸収する消化管は生命活動に欠かせない高度な機能を担うが、繊細で不調をきたすことも多く、消化管の病気を抱える日本人は1010万人にのぼる。最も多いがんも消化管のがんだ。ところが軽い胃もたれや下痢は「そのうちよくなるだろう」と見過ごされ、その陰でがんをはじめ重大な病気が進行する。最新の研究をもとに、強い消化管をつくるために欠かせない食事や生活習慣、ストレス対処法を解説。「管」のすべてが腑に落ちる。

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奥田昌子

京都大学大学院医学研究科修了。内科医。京都大学博士(医学)。愛知県出身。博士課程にて基礎研究に従事。生命とは何か、健康とは何か考えるなかで予防医学の理念にひかれ、健診ならびに人間ドック実施機関で20万人以上の診察にあたる。大手化学メーカー産業医を兼務。著書に最新刊『胃腸を最速で強くする』のほか、10万部を突破した『内臓脂肪を最速で落とす』や、『欧米人とはこんなに違った 日本人の「体質」』『健康診断 その「B判定」は見逃すと怖い』『実はこんなに間違っていた! 日本人の健康法』などがある。

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