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猫は、うれしかったことしか覚えていない

2017.07.16 公開 ポスト

コウハイ、今日のうれしかったこと その3

マタタビ振りかけてもらった。ビニール袋にインした。ベランダに出られるようになった。石黒由紀子/ミロコマチコ

『猫は、うれしかったことしか覚えていない』(石黒由紀子・文 ミロコマチコ・絵)発売を記念して、石黒さんちのコウハイ(野良出身・オス・6歳)に、日々の「うれしかったこと」を教えてもらいました。

 

リビングの隅にある本棚の上からこんちくわ。猫はね、高いところに登っただけでうれしくなっちゃうの。ここにいればね、キッチンのほうも見えるしね、どこでだれが何を食べているかとか、すぐわかっちゃうの。それにさ「えいっ!」と飛び降りるときの爽快感はね、たまんないのよね~。じょうずに着地できたときのボク、なかなかかっこいいよ。


 

ボクが乗っているのはね、ダンポールでできたソファというかベッドというか。爪研ぎ兼用の。でね、そこにゆっちゃん(飼い主)がね、マタタビをちょっと振りかけてくれちゃって……。あれってなに? 急にふわ~としあわせな気分になっちゃうのよ~。ずーっとくねくねしてたら、センねえたんにあきれらました。でも止まらない、くねくね。

 

朝、荷物が届いたの。荷ほどきしているところにちょうどいいビニール袋があったので迷わずイン! どうこのリッチな感じ。ふんわりやさしく包まれて気持ちいい。この中にいたら、どんな悩みも解決できそう……。なんちゃって、ボク、悩みなんてニャいけどね。悩んでも悩まなくても、ときがくれば解決するって、猫はちゃんと知ってるからね。


 

こんなに暑いのに、日なたで寝ているセンねえたん。「ゆだっちゃうよ!」と言ってもぜんぜん起きない。その点、ボクは日かげでいい感じ。このベランダね、最初は出してもらえなかったの「危ない」って。でも最近は、ちょっと出てもいいことにってうれしい。ゆっちゃんが見ているときだけだけど、猫の額ほどのベランダにもなかなかいい風吹くよ!

 

今日はね、ゆっちゃんのところにお客さまがあったよ。おもしろそうな話のときは参加することにしています。「テーブルの上にのったりして、お行儀悪くて恥ずかしい」なんて言ってるゆっちゃん。それはね、ボクがお客さまのお菓子を盗ってから言えば? ほら、ちゃんといい子にしているじゃんか。え、目つきが悪いって? 失礼しちゃうニャー。


 

「猫は、うれしかったことしか覚えていない」出版記念
ミロコマチコの挿し絵原画展開催
【日程】2017年7月16日 ~ 2017年7月30日 まで
【場所】原宿 絵本が読める小さな喫茶店シーモアグラス

 

関連書籍

石黒由紀子『猫は、うれしかったことしか覚えていない』

梅干しの種を飲み込んで、開腹手術を受けた猫のコウハイ。苦しかっただろうに、獣医師によると、「また、誤飲しますよ」。猫には楽しい記憶だけが残るので、種を転がしておもしろかったな、とは覚えているけど、苦しかったことは忘れてしまうそう。うれしかったことだけ積み上げて生きていく。そんな猫たちの、可愛くて笑えて、沁みるはなし。

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石黒由紀子

エッセイスト。栃木県生まれ。日々の暮らしの中にある小さなしあわせを綴るほか、女性誌や愛犬誌、webに、犬猫グッズ、本のリコメンドを執筆。楽しみは、散歩、旅、おいしいお酒とごはん、音楽。著書に『GOOD DOG BOOK ~ゆるゆる犬暮らし』(文藝春秋)、『なにせ好きなものですから』(学研)、『さんぽ、しあわせ。』(マイナビ)など。『豆柴センパイと捨て猫コウハイ』、『犬猫姉弟センパイとコウハイ』(ともに小社刊)は、幅広い支持を受け、ロングテールで人気。

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