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猫は、うれしかったことしか覚えていない

2017.07.10 公開 ポスト

コウハイ、今日のうれしかったこと その1

ジロジロ作戦が成功した。昼寝がはかどった。毛玉を吐いてすっきりした。石黒由紀子/ミロコマチコ

『猫は、うれしかったことしか覚えていない』(石黒由紀子・文 ミロコマチコ・絵)発売(7月12日)を記念して、石黒さんちのコウハイ(野良出身・オス・6歳)に、日々の「うれしかったこと」を教えてもらいました。

 

コウハイ、今日のうれしかったこと。それはジロジロ作戦が成功したこと。ソファでヨーグルトを食べているゆっちゃん(飼い主)を、センねえたんと一緒にじーっ、じーっ、じーーーっと見つめるの。そしたらゆっちゃん、ボクたちの視線に負けて、少しだけヨーグルトを舐めさせてくれた。「見られていると食べにくい」って。よし、またやろう!


 

コウハイ、今日のうれしかったこと。それは昼寝がはかどったこと。窓辺にあるかごの中で、しかくくなって寝るのが最近のお気に入り。暑かったけど風が通って、気持ちよかったよ。後ろの緑が風に揺れてサワサワするので、湖畔でお昼寝しているみたな気持ちになった。湖畔がどんなところかよくわかっていないけど、きっとこんな感じかな、って。


 

コウハイ、今日のうれしかったこと。それは毛玉を吐き出したこと。「んべー、んべー、おえっ」とやってたら、ひょいとお口から出てきた毛のかたまり。「あら、コウちゃん。上手に吐いたね」って、ゆっちゃんに褒められた。グルーミングして自分の毛を飲み込んで、それを吐き出す。こういうのはリサイクルっていわない? 毛玉を吐くとすっきりするよ。


 

コウハイ、今日のうれしかったこと。それは見守ったこと。窓から見える欅の葉っぱに、鳥の親子が来るんだよ。芽を突いて食べたり、枝で休憩しているんだけど、あいつら、なんとなくボクんちの様子も覗いているみたいなの。別にいいんだけど「ここにはボクという猫がいるから、あまり好きなようにはさせないぜ!」ってところを示さないと、と思ってさ。


 

コウハイ、今日のうれしかったこと。それは夕涼みの場所を見つけたこと。ベランダの端っこ、室外機の下よ。緑のネットは「ボクが外に出てしまわないように」とゆっちゃんが付けたけど、こんなの、ないも同然。その気になったら隙間から出ちゃうよ。まぁ、ボクもオトナだから出ないけど。ここでのうたた寝は気持ちよくていい夢見られるの。


 

「猫は、うれしかったことしか覚えていない」出版記念
ミロコマチコの挿し絵原画展開催
【日程】2017年7月16日 ~ 2017年7月30日 まで
【場所】原宿 絵本が読める小さな喫茶店シーモアグラス

 

関連書籍

石黒由紀子『猫は、うれしかったことしか覚えていない』

梅干しの種を飲み込んで、開腹手術を受けた猫のコウハイ。苦しかっただろうに、獣医師によると、「また、誤飲しますよ」。猫には楽しい記憶だけが残るので、種を転がしておもしろかったな、とは覚えているけど、苦しかったことは忘れてしまうそう。うれしかったことだけ積み上げて生きていく。そんな猫たちの、可愛くて笑えて、沁みるはなし。

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石黒由紀子

エッセイスト。栃木県生まれ。日々の暮らしの中にある小さなしあわせを綴るほか、女性誌や愛犬誌、webに、犬猫グッズ、本のリコメンドを執筆。楽しみは、散歩、旅、おいしいお酒とごはん、音楽。著書に『GOOD DOG BOOK ~ゆるゆる犬暮らし』(文藝春秋)、『なにせ好きなものですから』(学研)、『さんぽ、しあわせ。』(マイナビ)など。『豆柴センパイと捨て猫コウハイ』、『犬猫姉弟センパイとコウハイ』(ともに小社刊)は、幅広い支持を受け、ロングテールで人気。

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