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山野海の渡世日記

2026.07.25 公開 ポスト

平行と垂直山野海(女優、劇作家、脚本家)

我が家には二匹のチワワ(15歳男の子の空・13歳女の子の麦)と猫(7歳男の子の水玉)がいる。

犬を飼っている方はもうお察しのことと思うが、夏の犬の散歩は大仕事なのである。

去年までは仕事の都合で朝にお散歩行けなくても、夕方以降、日が落ちてくれば多少は涼しくなってお散歩に行けた。

 

でも今年は違う。夜7時になっても8時になっても気温は若干下がるが湿気が半端ない。

我が家の空は老犬であるため、歩くときに少々不安定になる。

そんな15歳の犬を、あの湿気の中で散歩させるのはむちゃくちゃというもの。

けれど散歩をさせないと、足腰がどんどん弱っていく。

なので今年は朝の散歩のみ! と決めた。

けれど朝だって6時過ぎにはもう暑い。せめて5時過ぎには散歩を開始したい。

となると起きるのは絶対4時だ! なぜ私が起床してから散歩まで一時間もかかるのか?

それは自分の面倒くさい性格のためである。

私は一度決めたルーティンをなかなか崩せない。

朝は決まって一時間かけて水回りを磨き、掃除洗濯、犬猫のトイレ。

これを全て、出かける前にやらなくては気が済まないのだ。

だから4時に起きて、ルーティンを全てこなして5時から散歩に行く。

そのため今私は、毎晩10時前には寝ている。

もちろん犬のためならどんなことも厭わない。日本中の犬の飼い主さん。共にこの夏を乗り切りましょう!

 

いつものことだが話は全く変わる。

先月もこのエッセイで書いたが

私が書いた小説「平行と垂直」が7月9日に幻冬舎文庫より発売された。

ありがたい事に発売4日後には重版が決まった。

これも皆様のおかげです。

心から感謝しています。ありがとうございます。

で、今回の小説の表紙の絵。

むちゃくちゃ素敵な絵じゃないですか?

安田章大さん、プロデューサー2名と監督と私が揃って、初めて取材させていただいたのが「studio COOCA」であった。

代表の関根さんのお話はとても濃厚で愛に溢れ、素敵な時間が流れた。

一通りお話が終わってから、「studio COOCA」さんに通っておられる方達の作品が展示されている場所に移動した。

全部が素敵な作品だった。

誰の真似もしていない、世界でたった一つの作品たち。

そんな中で出会ったのが「reona」さんの作品だった。

四角くコツコツとしている文字の周りに、美しい色彩が何色も重ねられた可愛らしくて愛しくて、人を元気にさせるポップな絵。

私は一目でreonaさんの作品に惚れた。そしてすぐに元気をもらえた。

その場でreonaさんの作品を何枚も写メに撮らせてもらって、

ずっと私の小説の担当をしてくれている幻冬舎のK女子に送った。

「この方の絵を、ぜひ小説の表紙にしたい!」と。

返ってきた返事は「すごくいい作品ですね! 小説が完成したらぜひお願いしましょう」だった。

そう。私はその時点でまだ小説を一行も書いていなかったのだ。

K女子よ。何も書いてないのに、興奮して先走ってごめん。

てことで、それから半年ほど過ぎた頃、小説は無事完成。

腕っこきの編集者K女子が表紙候補のreonaさんの作品をいくつかメールで送ってくれた。

それらの作品の中から、私はすぐに今の表紙の作品を選んだ。

ダントツで「平行と垂直」に合っていると思ったからだ。

色使いの可愛さ、堂々と道を切り開くような線。そしてそれぞれのエネルギーを肯定してくれる幾つもの丸。

「最高じゃん! 最高にハッピーじゃん!」と私は最高潮に興奮した。

それからK女子が動いてくれて、すぐに今の表紙になり発売となった。

SNSなどでみなさんの感想を拝見すると、reonaさんの表紙の評判がものすごくいい!

「あまりに可愛らしい表紙で持ち歩きたい」と言ってくださった方もいた。

嬉しい! 私の小説に愛と元気を与えてくれたreonaさん。

愛を、元気をたくさんいただきました。ありがとうございます!

 

後日。小説の見本が出来上がって、K女子が私の元にその見本をわざわざ持ってきてくれた。見本は5冊くらいのはずなのに、彼女は何やら大きな荷物を抱えている。

なんだろうと思っていると、K女子がおもむろにその荷物を袋の中から出してきた。

すごく丁寧に梱包されていて、包み紙まで美しい。

その美しい包み紙の中から出てきたのが、小説の表紙の原画だった。

その原画をK女子が私にプレゼントしてくれたのだ!

その時、祝杯をあげるために世田谷の小さなイタリアンにいた私は、

嬉しくてキャー! っと大きな声を出そうと思ったが、そこは長年の友でもある敏腕編集者のK女子。まずは冷静に私を落ち着かせ、reonaさんの原画を手渡ししてくれた。

その日からreonaさんの原画は私の寝室に飾ってある。

毎日reonaさんの絵から愛と勇気と希望と元気をもらっている。

Reonaさん、studio COOCA代表の関根さん 本当に、本当にありがとうございます!

Reonaさん、studio COOCA代表の関根さん、

本当に、本当にありがとうございます!

最後に、長年の友人であり、私の敏腕担当編集者であるK女子に心からの感謝を送ります。

で、次の飲み会いつにする? 笑

 

追伸

映画「平行と垂直」は8月28日(金)全国公開となっております!

一人でも多くの方に届きますように!

 

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山野海の渡世日記

4歳(1969年)から子役としてデビュー後、バイプレーヤーとして生き延びてきた山野海。70年代からの熱き舞台カルチャーを幼心にも全身で受けてきた軌跡と、現在とを綴る。

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山野海 女優、劇作家、脚本家

1965年生まれ。東京新橋で生まれ育ち、映画女優の祖母の勧めで児童劇団に入り、4歳から子役として活動。19歳で小劇場の世界へ。1999年、劇団ふくふくやを立ち上げ、全公演に出演。作家「竹田新」としてふくふくや全作品の脚本を手がける。好評の書き下ろし脚本『最高のおもてなし!』『向こうの果て』は小説としても書籍化(ともに幻冬舎)。

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