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これはただの買い物じゃない

2026.06.11 公開 ポスト

目的外利用の社会学富永京子

こういった仕事をしていると「社会運動に関心はあるが、どう始めればいいかわからない。どのように始めればいいのか」と聞かれることがたびたびある。私が真面目なアクティビストなら、署名をしてみようとか、デモの現場に行ってみようとか言うと思うのだが、おそらく私のような不真面目な人間に聞いてくる人は、そうした答えを求めているのではないかもしれない、とも感じている。それで以下のように答えている。

社会運動に慣れていない人は、いつも使っている商品を、正式な用途と異なるやり方で使ってみてほしい。それだけで、「消費者」としての自分の身体を少しだけ変えられる。それにより、受動的で定型化された受け身の消費者から脱却することができる。

こうしたことを考え始めたのは、アーロン・パーザナウスキー『修理する権利』(翻訳版は青土社より)を読んでからだ。

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これはただの買い物じゃない

「買って応援」「買わずに拒否」の先にある、消費と社会の関係とは何か。気鋭の社会学者が自らの財布をはたいて「買い物」を解体する論考エッセイ。

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富永京子

1986年生まれ。立命館大学産業社会学部准教授・ウィーン大学客員研究員。専攻は社会運動論。東京大学大学院人文社会系研究科修士課程・博士課程修了。著書に『社会運動のサブカルチャー化』(せりか書房)、『みんなの「わがまま」入門』(左右社)『「ビックリハウス」と政治関心の戦後史』(晶文社)、『なぜ社会は変わるのか はじめての社会運動論』(講談社現代新書)など。新聞、ニュース番組、ファッション誌、カルチャーメディアなど幅広い媒体で発信を行いながら、社会変革と文化の接点を探り続けている。

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