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知人のダンス公演を観に行った。
ぎりぎりに劇場へ着くと、チケットを取ってくれた友人たちがすでにわたしを待っていてくれた。会うのは久しぶりだったからなんだか少し照れくさい気持ちで、「元気?」なんて言いながら手を振り近づいていく。
と、その中のひとりがわたしの頭を見て驚いた声を出した。
「髪が」
わたしはなんてことなく、うん、染めたの、と答える。
彼はまじまじとわたしの髪を見て、
「ピンク?」
と尋ねる。また、うん、とうなずく。そのときのわたしの髪はピンクに染められていた。といってもそこまでぱっきりとピンク色なわけではなく、よく見るとピンク、くらいのものだった。
「なんでピンク?」
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愛の病
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恋愛小説の名手は、「日常」からどんな「物語」を見出すのか。まるで、一遍の小説を読んでいるかのような読後感を味わえる名エッセイです。