1. Home
  2. 読書
  3. 本の山
  4. 胎教を超えた知識を持つ胎児 はたして、人...

本の山

2021.03.27 更新 ツイート

胎教を超えた知識を持つ胎児 はたして、人生の始まりは――『憂鬱な10か月』イアン・マキューアン  KIKI

「というわけで、わたしはここにいる、逆さまになって、ある女のなかにいる。」

ギョッとするような書き出しで本書は始まる。けれど、このひと文で、一気に物語に引き込まれてもいく。主人公は、トゥルーディという女性のお腹のなかにいる「胎児」。臨月を迎えている。トゥルーディの髪は“麦わら色の金髪”で、 “リンゴの果肉みたいに真っ白な肩”まで垂れている。そして、目は緑色で、鼻は“真珠のボタン”みたいである。若さに似合ったチャーミングな女性のようだ。胎児になぜそのようなことまでわかるかというと、トゥルーディの夫が詠む詩や、周囲の人が発する言葉によって、母のイメージを作りあげているからである。

ここから先は会員限定のコンテンツです

無料!
今すぐ会員登録して続きを読む
会員の方はログインして続きをお楽しみください ログイン

{ この記事をシェアする }

本の山

バックナンバー

KIKI モデル

東京都出身。武蔵野美術大学造形学部建築学科卒。山好きとして知られ、著書に美しい山を旅して』(平凡社)などがある。(photo: ohta yoko)

この記事を読んだ人へのおすすめ

幻冬舎plusでできること

  • 日々更新する多彩な連載が読める!

    日々更新する
    多彩な連載が読める!

  • 専用アプリなしで電子書籍が読める!

    専用アプリなしで
    電子書籍が読める!

  • おトクなポイントが貯まる・使える!

    おトクなポイントが
    貯まる・使える!

  • 会員限定イベントに参加できる!

    会員限定イベントに
    参加できる!

  • プレゼント抽選に応募できる!

    プレゼント抽選に
    応募できる!

無料!
会員登録はこちらから
無料会員特典について詳しくはこちら
PAGETOP