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100歳まで生きる手抜き論

2020.08.25 公開 ツイート

#1 「仕方ない」は魔法の言葉!ストレスなく100歳まで生きるコツ 吉沢久子

昨年3月、101歳で他界した評論家・エッセイストの吉沢久子さん。あれから1年以上経っても、彼女が遺した言葉は古びることがありません。『100歳まで生きる手抜き論』は、本人が実践してきた健康長寿のコツについて書かれた一冊。「仕方ないは魔法の言葉」「調子が悪いときはすぐ寝る」「お惣菜や市販品もどんどんとり入れる」「義理のおつき合いはしない」など、心も身体も軽くなることうけ合いです。中身を少しだけご紹介しましょう。

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ストレスを溜めないことが大切

私が長らく健康で元気にすごしてこられたのは、ストレスを溜めない性質だったことも理由の一つでしょう。

(写真:iStock.com/maruco)

私は人間関係に悩むようなことがほとんどありません。このように話すと驚かれることもありますが、人間関係に悩まずに済ませるのは、そう難しいことではないのです。自分が、

「この人とは関わりたくないな」

と思ったら、その心の声にしたがって、相手が親戚であろうとも、避けてしまえばいいのですから。

もちろん、親戚など縁の切れない相手であれば、ときには顔を合わせることもあるでしょう。

そのときは無理せず、失礼のない範囲で対応すればいいと思います。

自分の心の声にしたがって、嫌な人とはつき合わず、好きな人と仲よくする。これだけで、人生においてストレスを感じる場面は、ほとんどなくなってしまうのです。

もちろん、ストレスを感じがちな場面というのは、ほかにもあります。

年齢を重ねると、病気やトラブルなどに対する不安が高まり、ストレスを抱えてしまう人もいるでしょう。

私も以前、寝ているときにベッドの近くで物音がして、ハッと目覚めたことがありました。そのときは恐怖を感じたのですが、あとで冷静になって考えると、仮に誰かが家の中に入り込んできたとしても、盗られて困るようなものなどありませんから、そんなに怖がることはないのです。

寝ているときに胸に違和感を覚えたときも、

「どうしたのかしら」

と不安に思いました。しかし、それで自分の体に何かあっても、年齢を考えれば、それは仕方ないのだと思うことができました。

「仕方がない」

この言葉は後ろ向きに聞こえるようで、実は不安やストレスから解放されるために、よく効く言葉ではないかと思っています。

年齢を重ねるにつれ、若い頃には当たり前にできていたことが、うまくできなくなっていきます。

あれもできない、これもできない。

そんな現実を突きつけられる毎日でも、潔く、

「仕方ないわね」

とあきらめてしまえば、イライラしたり、わが身を嘆いて落ち込んだりといったことにはならないのです。

調子が悪いときは「すぐ寝る」

もう一つ、私が健康のために気をつけていることをしいて挙げるなら、「少しでも体の異変を感じたら、すぐに寝てしまうこと」です。

(写真:iStock.com/Milatas)

若い頃は、多少の無理もしました。

「ちょっと体の調子が悪いな」

というときでもハードな仕事を終えた後に遊びにでかけたり、家事を終えた後に夜遅くまで原稿を書いたりと、体に負担をかけることが少なくなかったように思います。

しかし今では、少しでも、

「疲れたな」

「横になりたいな」

と思ったら、無理せずにすぐ寝ています。おかげで、あまり風邪をひいたりすることもなくなりました。

シンプルなことですが、まずは心を軽くすること、そして体はゆっくり休めるということが、元気に暮らすためのベースになるのではないかと思っています。

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100歳まで生きる手抜き論

昨年3月、101歳で他界した評論家・エッセイストの吉沢久子さん。あれから1年以上経っても、彼女が遺した言葉は古びることがありません。『100歳まで生きる手抜き論』は、本人が実践してきた健康長寿のコツについて書かれた一冊。「仕方ないは魔法の言葉」「調子が悪いときはすぐ寝る」「お惣菜や市販品もどんどんとり入れる」「義理のおつき合いはしない」など、心も身体も軽くなることうけ合いです。中身を少しだけご紹介しましょう。

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吉沢久子

1918年、東京生まれ。文化学院卒業。家事評論家。エッセイスト。女性が働くことが珍しかった時代に15歳から仕事を始め、事務員、速記者、秘書などを経て、文芸評論家の古谷綱武氏と結婚。生活評論家として執筆活動や講演、ラジオ、テレビなどで活躍。姑、夫と死別したのち、66歳からの一人暮らしは30年を超えた。著書多数。

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