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言ってはいけない、宇宙論と「ムー」の世界

2018.03.31 更新 ツイート

対談その3

超能力者と研究者の対決は100%研究者が負ける小谷太郎/三上丈晴

NASAでの勤務経験もあるX線天文学者の小谷太郎氏が上梓した『言ってはいけない宇宙論 物理学7大タブー』が発売即重版になる大反響。世界のタブーに挑むといえば、あの雑誌、月刊「ムー」である。物理学のタブーから世界のタブーまで、小谷太郎氏と月刊「ムー」編集長三上丈晴氏が秘められた禁断の扉を開ける対談の第3回。超能力や幽霊を「ムー」編集長と物理学者が語り合う!(構成・川口友万)

「ムー」をじっと見つめる小谷太郎氏(写真手前)と三上丈晴氏(写真奥)。

→対談第1回を読む

→対談第2回を読む

超能力を物理する

三上 超能力者でスプーン曲げができる人がいてですね、清田益章という。再現性は100%。曲げるだけじゃなくて、切断しちゃう。材質によっては、切断した後、磁化するんですよ。しかもN極とS極じゃなくて、N極とN極みたいな磁化の反転が起きる。これは何だろう……切断する時点で超常現象なんですけど。

小谷 超能力はわからないとしか言えないですね。超能力者と研究者が対決すると、100%研究者が負けるんですよ。研究者はふだん自然を相手にしていて、自然は人をだまさないので。だます気満々の人にはたやすくだまされますよ。研究者だからオレオレ詐欺に引っかからないなんてことはないですから。
 スプーン曲げも、やっぱり読んだり見たりした人が真似して、100人に1人ぐらいができたと主張する、そういうプロセスがあるから流行るんでしょうね。常温核融合に似たものがありますね。

三上 なるほどね。

小谷 ムー編集部には変わった人が訪ねてきたりするのでしょうか?

三上 昔は来ましたね。自称宇宙人とかね。

小谷 どういう宇宙人なんですか?

三上 宇宙語らしきものをしゃべる、とか。だいたいがメシアなんですけどね。世界を救いにムー編集部へやってくる。

 

心霊現象にはパターンがある

幽霊と空間の関係について説く三上丈晴氏。

三上 心霊現象というのはなんか法則めいたものがあるんです。たとえば「この部屋で幽霊が見える」というと、同じ場所で目撃される。毎回同じ柱の陰とか、同じ場所で。ところが、別のフロアの同じ場所でも出る。階は全然違うのに、上の階と下の階のまっすぐ同じ位置で出る。幽霊の出現領域って垂直方向に何かあるのか。

小谷 エレベーターがあるんですかね。

三上 幽霊が出現する時って、幽霊の最初の状態は立っているか座っているかなんですよ。いきなり壁から横に突き出す霊はいない。やっぱり地面と垂直なんですよ。
 超能力研究は中国でさかんで、上海の交通大学にそういう施設があるんですが、念写もやる。カメラの中にカメラがあって、念写した瞬間にそのカメラを撮影しているんだけど、カメラから光が湧き出ている。なぜカメラから光が出るんだろう?

小谷 フィルムカメラですか?

三上 そうですね。

小谷 デジタルカメラじゃできないですよね。

三上 デジタルカメラでやった時も面白いんですよ。清田さんが念写する時は、シャッターを押す必要がない。フィルムに直接、光を焼き付けるみたいなことらしい。だからデジカメだとカメラが壊れちゃう。何度かやってみたけど壊れちゃう。それでデジカメの働きを頭に入れて、メモリに保存して……とイメージできるようになったら、最近は成功するようになった。

小谷 おお!

三上 スプーンにしても、すごいエネルギーをかけて物質を変化させて曲げる、というようなものではないらしい。スプーンが曲がった状況をイメージするんだって。曲がりました、周りの人が驚いている、というのをイメージする。清田さんがうまいこと言っていて、「念という字は今の心と書く」。過去でも未来でもなく、今に意識を合わせて未来を組み立てていく。多世界解釈じゃないですが、スプーンの曲がった世界を引き寄せていく、という言い方をしますね。手から何かパワーが出て曲げるわけではない。
 スプーンを並べておいて、触らずにいるとバラバラに曲がり出す。もし手から力が出ているなら、手前からだろうけど、そうじゃないんだな。
 なんとか既存の物理学でつかまえられないか? と思うんですよね。意識と物理の関係みたいなところで。

小谷 どうですかねえ。そういう世界に科学的な説明っていらないじゃないですか。

三上 私自身もそれはそれとは思っているんですが。まあ、別にいいか。

小谷 自由に発想されれば良いと思います。この本も私の専門がX線天文学なので、割と好き勝手なことが言えたというのがあります。もしX天文学の分野について書こうとすると、お世話になったあの先生やこの先生を出さなきゃいけないとなってしまいますからね。

三上 最先端の物理学にムーのネタになるような話はありますか?

小谷 ダークマターやダークエネルギーにはこれから新しい発見が確実にありますから、そこから想像を膨らませて欲しいですね。
 

 

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言ってはいけない、宇宙論と「ムー」の世界

NASAでの勤務経験もあるX線天文学者の小谷太郎氏が上梓した『言ってはいけない宇宙論 物理学7大タブー』が発売即重版になる大反響。世界のタブーに挑むといえば、あの雑誌、月刊ムーである。物理学のタブーから世界のタブーまで、小谷太郎氏と月刊ムー編集長三上丈晴氏が秘められた禁断の扉を開ける。(構成・川口友万)

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小谷太郎

博士(理学)。専門は宇宙物理学と観測装置開発。1967年、東京都生まれ。東京大学理学部物理学科卒業。理化学研究所、NASAゴダード宇宙飛行センター、東京工業大学、早稲田大学などの研究員を経て国際基督教大学ほかで教鞭を執るかたわら、科学のおもしろさを一般に広く伝える著作活動を展開している。最新刊『宇宙はどこまでわかっているのか』ほか、『言ってはいけない宇宙論』『理系あるある』『図解 見れば見るほど面白い「くらべる」雑学』、訳書『ゾンビ 対 数学』など著書多数。

三上丈晴 月刊「ムー」編集長

1968年、青森県生まれ。学研「ムー」の5代目編集長。筑波大学を卒業後、学習研究社(現・学研)に入社。「歴史群像」編集部を経て、入社1年目より「ムー」編集部に所属。

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