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13歳のきみと、日本の歴史を動かした事件の話をしよう。

2026.04.26 公開 ポスト

【大化改新と大宝律令】パート2

大宝律令の「律」は“刑法”で、「令」は“刑法以外ぜんぶ”…なんだって!房野史典

日本の歴史を面白く読ませる、房野史典さん。『13歳のきみと、戦国時代の「戦」の話をしよう。』は、いまだに増刷を続けるロングヒット作品ですが、今回の連載は「歴史を動かした”事件”」で歴史を読んでいこう!というもの。

さて、前回「大宝律令ができました!」というところで終わりましたが、これ、ちゃんとわかってますか?

*   *   *

「律令」や『大宝律令』についてはすでにご説明したとおり。でもね、「律令」の「令」って、別の書き方をすれば、

《律=刑法、令=刑法以外ぜんぶ》

 

って感じなので、大切すぎて笑けてきちゃう。とにかく、日本史を知る上でのベース、骨格、細胞、DNA、DHA? 何でもいいけど、かなりポイントとなるのが「令」の中身なんです。

このあともずっと出てくる制度がいくつもあるし、歴史もののドラマ・映画・漫画・アニメにまで登場する用語もあるので、ここでマスターしちゃいましょう(※『大宝律令』の時点では成立してない制度・用語も出しちゃいますが、そっちの方が理解しやすいと思うので大目に見てね)。

 

まずは、”ランク”と””と”政治のシステム”について。

 

このときのお役人さんたち、めちゃくちゃランク分けされております。

1番下の「少初位下(しょうしょいのげ)」から、1番上の「正一位(しょういちい)」まで、全部でなんと30段階

「五」というランク一つとっても、従五位下、従五位上、正五位下、正五位上、と4段階もあるから、そりゃ30にもなりますわね。

 

こういうランク分けされた役人、官吏、官僚のことを、

「官人(かんじん/かんにん)」

といったんですね。

 

ただし、一口に官人と言っても、「五位」と「六位」の間には、どデカくて分厚い壁があります。五と六では、待遇も違えば、収入も全然、ホントぜぇーんぜん違ったんです。

なので、特に五位以上の官人を「貴族」といいまして、六位以下と分けて呼んだんですね。

しかし、十把一絡げに貴族と言っても、「三位(さんみ)」と「四位(しい)」の間には、もはや大河が流れてます。待遇と収入は月とすっぽんと横のすっぽんぽんが急に踊りだすくらい違う。

だから、特に三位以上の貴族を……というのは後ほどご紹介するとしまして。この貴族・官人のランクを「位階」といった、ってことをインプットしていただければと思います。

 

んじゃ続いて、”政治のシステムと「官職」”について見ていきましょう。

 

「官職」ってのは、ズバリお仕事。職業や役職のことですね。

貴族たちは、"位階に応じて就ける官職が決まっていまして"、位階が低いと重要なポジションには就けないし、逆に位階が高い人に雑用をやらす、みたいなことはありえません(「位階だけちょっと高い」や「官職だけちょっと高い」といった例外もありましたがね)。

そんで、この”官”職と、さっきの”位”階をドッキングさせたものが、歴史ドラマなんかにもよく出てくる「官位」というものなんです。

 

じゃ、官位を与えられた貴族たちはどんなところで働いていたかというと——。

天皇のもと、

神々の祭りをつかさどる「神祇官(じんぎかん)」と、

政治にまつわるエトセトラすべてを担当する「太政官(だいじょうかん)」の「二官」ってのがつくられまして、

太政官のもとで、今でいう〇〇省や〇〇庁にあたる「八省」が、政務(政治の事務)を分担したんですね。

 

いろんな役所と、そこで働く貴族がたくさんいたわけだけど、重要案件に携われたのはごく一部。太政官の中の太政大臣・左大臣・右大臣・大納言といった人たちトップクラスの話し合い(合議)によって、政治は運営されていったんです。

彼らのような貴族オブ貴族のことを、

〈大臣を「公」、大納言・中納言・参議および三位以上の貴族を「卿」〉

と言ったので、2つを合わせて「公卿(くぎょう)」といったんですね。

 

こうして、天皇を頂点とする、官僚システムのバッチリと整った組織が完成しました。このガバメントこそが、このあともたびたび登場する

『朝廷』

という中央政府です。

 

さて、お次は”都市”と”地方”と”土地制度”。

 

朝廷がある国、そこを含んだ周辺5つの国(大和国・山城国・摂津国・河内国・和泉国)を「畿内(五畿内)」として、

ほかの国々も、東海道・東山道・北陸道・山陰道・山陽道・西海道・南海道の「七道」に大きくまとめられ、地方も整備されていきました。

 

前パートにも登場した「」。こちらは、今の都道府県のようなエリア分け(地方行政組織&区画)で、

その国の中に「」、郡の中にも「里(のち郷)」というように、もっと細かなエリア分けがあったので、まさに〈県ー市ー町(村)〉ですよね(「日本」のことも「国」って書いたりしてまぎらわしいけど、なんか、文脈でくみとってくんねぇかな)。

で、国を治めるために、都から「国司」といわれる貴族が派遣され、地方豪族から任命される「郡司」を指揮して、民衆を支配していったんですね。

 

そんで、九州には「大宰府」って行政機関が置かれました。外国とのお付き合い(外交)や、攻めたり守ったり(軍事)するのに重要な場所になるからでございます。

太宰府天満宮

最後に、支配される側の民衆について。

彼らは戸籍に登録され、6歳以上の男女に「口分田」ってのが与えられたんですね。

口分田を与えられた農民には税がかけられ、「死んだら口分田は国が回収するよ」という「班田収授法」ってのが行われたんだけど……とにかく税がキツすぎる。

「租・調・庸」と呼ばれる税があって、ほかにも……ここはまたの機会に!

(つづく)

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13歳のきみと、日本の歴史を動かした事件の話をしよう。

『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳戦国時代』『笑えて、泣けて、するする頭に入る 超現代語訳 幕末物語』『13歳のきみと、戦国時代の「戦」の話をしよう』などなど、ロングな人気作の多い房野史典さん。

絵がうかび、笑いながら読んでいたら、気づけば頭に入ってた! という、驚異の歴史語りは、一度読んだら大人も子供もみんなハマる! 

歴史の大先生方からもお墨付きをいただいている房野さんの新連載は、「有名な事件を読み解くと、歴史の動きが見えてくるよ!」ということを教えてくれます。

歴史の面白さがグングン深まっていく、ゾクゾクする感覚をお楽しみください。

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房野史典

1980年、岡山県生まれ。名古屋学院大学卒業。お笑いコンビ「ブロードキャスト!!」のツッコミ担当。無類の戦国武将好きで、歴史好き芸人ユニット「ロクモンジャー」を結成し、歴史活動にも意欲的。子どもたちに歴史の面白さを教える授業も好評。

初の著書『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳 戦国時代』でブレイク。その後、『笑えて、泣けて、するする頭に入る 超現代語訳 幕末物語』『13歳のきみと、戦国時代の「戦」の話をしよう。』『読んだらきっと推したくなる! がんばった15人の徳川将軍』など、続々刊行、いずれも人気作に!河井敦先生との共著に『面白すぎる! 日本史の授業――超現代語訳×最新歴史研究で学びなおす』も。

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