1. Home
  2. 生き方
  3. 衰えません、死ぬまでは。
  4. 日帰りできないほど遠い父の故郷に残された...

衰えません、死ぬまでは。

2024.11.03 公開 ポスト

第20話 運気がますます下がる 後半

日帰りできないほど遠い父の故郷に残された墓…。さて、どうしたものか。宮田珠己

死後の世界へ思いを馳せていたところ、妻から言われた一言。「墓をなんとかしてほしい」……。

*   *   *

そうなのである。昨今、墓問題で頭が痛いのである。

宮田家の墓は、今住んでいる東京の自宅からはるかに遠い、兵庫県の北のほうに位置する山間の小さな集落にある。そこが亡き父の故郷なのだ。父は成人して京阪神に働きに出、その後地元に戻ることはなかったから、後に生まれた息子の私はその地を知らず、今では親戚もいなくなって、ただ墓だけがある。

ここから先は会員限定のコンテンツです

無料!
今すぐ会員登録して続きを読む
会員の方はログインして続きをお楽しみください ログイン

{ この記事をシェアする }

衰えません、死ぬまでは。

旅好きで世界中、日本中をてくてく歩いてきた還暦前の中年(もと陸上部!)が、老いを感じ、なんだか悶々。まじめに老化と向き合おうと一念発起。……したものの、自分でやろうと決めた筋トレも、始めてみれば愚痴ばかり。
怠け者作家が、老化にささやかな反抗を続ける日々を綴るエッセイ。

バックナンバー

宮田珠己

1995年に『旅の理不尽~アジア悶絶篇』を自費出版しデビュー。以来、紀行エッセイを中心に、日常エッセイ、書評、小説なども執筆。『東南アジア四次元日記』で 第3回 酒飲み書店員大賞、『ニッポン47都道府県正直観光案内』で第14回エキナカ書店大賞を受賞。他にも『ときどき意味もなくずんずん歩く』『いい感じの石ころを拾いに』『だいたい四国八十八ヶ所』『明日ロト7が私を救う』『路上のセンス・オブ・ワンダーと遥かなるそこらへんの旅』などエッセイ多数。小説に、東洋奇譚をもとにした『アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険』がある。2作目の小説『そして少女は加速する』で、青春小説に挑戦。賞賛を集めている。
(撮影:干田哲平)

幻冬舎plusでできること

  • 日々更新する多彩な連載が読める!

    日々更新する
    多彩な連載が読める!

  • 専用アプリなしで電子書籍が読める!

    専用アプリなしで
    電子書籍が読める!

  • おトクなポイントが貯まる・使える!

    おトクなポイントが
    貯まる・使える!

  • 会員限定イベントに参加できる!

    会員限定イベントに
    参加できる!

  • プレゼント抽選に応募できる!

    プレゼント抽選に
    応募できる!

無料!
会員登録はこちらから
無料会員特典について詳しくはこちら
PAGETOP