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いつまで自分でせいいっぱい?

2024.05.19 公開 ツイート

#57

Xとの付き合い方。 佐津川愛美

映画祭の宣伝のために、Xを始めた
ずーっと昔にはやっていたけれど、ブランク約10年。
Xという名前なのに、いまだにTwitterと言ってしまう。ドラマや映画の宣伝で、「公式Xやインスタグラムをチェックしてください!」と言わなければいけない時も多々あるけれど、私がやっていたときにはTwitterという名前だったので、どうも言い慣れない。

 

そもそも、何故Twitterを辞めたのかと言うと、情報量の多さに付いていけなくなったからで。
それなのに今回は、情報発信の為に復活した訳です。

やはり、拡散しやすかったり、リンクから情報にとびやすかったりするのは大きなメリットなんだなぁとひしひしと感じていた。
インスタでは結構情報発信していたつもりだったけれど、私はストーリーにしか上げていないので、興味を持って見に来てくれる方にしか届かないということを初めて痛感した。
割とお世話になっている近しい関係の人が、映画祭の情報や、アカウントが出来たことを知らなくて、えーーーーっうそでしょ??と思ったり。そんなことがいくつかあり、一度やめたTwitterを復活させることにしたのです。

しかしここ数年、いやもっと前からだけれど、年々どんどん、ネット上は、嫌な気持ちになってしまうものを沢山目にしなくてはいけなくなってしまったように感じることが多く、こわかった。
必要のない情報、嫌悪感を抱いてしまう情報もランダムに入ってきてしまうことが私にはとても負担に思えて。しかし、情報を拡散したいと思っている私もまた、他の方に目障りな情報を発信してしまう可能性もある訳で。
SNSの使い方って難しいなぁと思う。

【喜】東京での映画祭が終わった翌日にクランクインした現場。ロケ先が綺麗でパンク中の頭が癒されました。ありがとうございます。

私が復活したもうひとつの理由が、直接繋がりたいと思う嬉しいご縁もあったから。
映画祭の公式SNSをまおちゃんが開設して管理してくれている。私のインスタには私を応援してくれている方や、近い方が反応してくれたけれど、
Xにはもっと色んな方が反応してくれた。

中でも嬉しかったのが、私の原点、デビュー作の映画「蝉しぐれ」の撮影をした、山形の鶴岡市にある映画館、鶴岡まちなかキネマさんが、おめでとうのメッセージで反応してくれたのです。
「佐津川愛美さん!
女優デビュー20周年おめでとうございます
これは、山形(鶴岡)でもぜひ開催したかった・・・
佐津川さんの映画デビュー作は『蟬しぐれ』なので」
なんて書いてくださって、すごくすごく嬉しくて。
ちゃんと自分でお礼をしたいと思ったのです。

そして、撮影で秋田に行ったとき、撮休にお邪魔した映画館、御成座の絵看板を描いている、仲谷さんも‼︎「御成座絵看板師です。何の権限もありませんが御成座でもやってほしい!デイアンドナイトの撮影中、来場していただいた事は忘れません。ぜひとも看板描きたいです!!!」
こんな有り難いことありますか?
御成座の絵看板は私からすると憧れの憧れなのです。
そんなことが叶ったらもうむこう100年生きる活力になるくらい‼︎
どうしても自分でお礼のメッセージを送りたかった。

主演させてもらった映画「毒娘」が先月公開になったときも、同じ時期に似たタイトル「毒親」という韓国映画が公開になった。「毒親」の公式さんが、
「明日4/5より #毒親 でなく #毒娘 が公開
タイトルが似ているだけで繋がりがあるわけではありませんが 予告編をみて勝手にワクワク、応援しております!韓国映画ファンも楽しんでくれそうな予感…
是非映画館へどうぞ!」
私これがすごくすごくすごーーーーーく嬉しくて。
自分のXアカウントを持っていなかったので、プロデューサーさんにお願いして、「毒娘」の公式アカウントに、私のお礼メッセージをのせてもらった。

そしたらまた公式さんが反応してくれて、更には「毒親」の監督も‼︎
「佐津川さん、〈毒親〉の初日にメッセージいただき、ありがとうございます
〈毒娘〉が韓国で公開されることを願います
その節には必ず拝見します」

韓国の映画監督とまでご縁を繋がせてもらえるのがXの世界なのかと。このとき、自分のアカウントを持っていなかったことを後悔したのです。

 

窮屈に感じて辞めたけれど、今の私は、こうやっていただく事が出来たご縁には、ちゃんとお礼をしたいと。窮屈さよりも、この3つのメッセージがきっかけで、背中を押してもらって、新しく始めることを選ばせてもらった。
本も完成したら宣伝したいし、映画祭は秋まで続くからもっともっと宣伝が必要だし。
きっと、今だったんだと思うのです。

はじめて1ヶ月たたないくらいだけど、どんどん流れていく情報の世界にあわあわは止まらない。

映画パーソナリティの伊藤さとりさんなんて一緒に居るときにもうXに写真やコメントをアップしてて、一度でなく何度も角度を変えて上げていたり、更にはインスタにもあげて、スピードがとにかく早い。

じっくり考えて時間をかけてしまう私は考えているうちに数時間経って、数日経ってしまう。
それでは情報発信、宣伝という意味ではもう鮮度が落ちてしまうんだなぁ。

このスピードに乗っかるのは、私には至難の業なので難しいだろうけど、宣伝したいものは見極めて、なるべく早めに、頑張ってみようと思います。 

飲み込まれないように、自分をしっかり持って、付き合っていけばいい。
全部をやる必要はないはず。無理のない範囲で。
でも宣伝をしたい気持ちも本当だし、繋がれることが嬉しいのも本当だから。

インスタとXと、使い分けて、頑張ってみます!

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いつまで自分でせいいっぱい?

自分と向き合ったり向き合えなかったり、ここまで頑張って生きてきた。30歳を過ぎてだいぶ楽にはなったけど、いまだに自分との付き合い方に悩む日もある。なるべく自分に優しくと思い始めた、役者、独身、女、一人が好き、でも人も好きな、リアルな日常を綴る。

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佐津川愛美

1988年8月20日生まれ、静岡県出身。女優。
Instagram http://instagram.com/aimi_satsukawa

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