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森へ帰ろう

2023.06.06 公開 ポスト

第4回

着慣れたカシミアのセーターのような家に小川糸

私は暮らしの拠点を変えるにあたり、気構えたり躊躇したりすることはあまりない方だと思います「今ここに住みたい」、という気持ちをいつも大切にしてきました。

でも、いざ自分のためだけの家を一から建てるとなると、選択と決断の連続でした。

そもそも、実家を出てからずっと集合住宅暮らし。家を建てるつもりなど毛頭なかったのですから、すべてが初体験で手探りです。

建築や設計のことは素人ですから、その道のプロにお願いするとして、私が決めるべきことは、どんな住まいにしたいか、何を優先するか。考えた結果、第一条件に、頑丈で長く住み続けられることを据えました。

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小川糸『昨日のパスタ』

ベルリンのアパートを引き払い、日本で暮らした一年は料理三昧の日々でした。春はそら豆ご飯を炊いたり、味噌を仕込んだり。梅雨には梅干しや新生姜を漬けて保存食作り。秋は塩とブランデーで栗をコトコト煮込み、年越しの準備は、出汁をたっぷり染み込ませたおでんと日本酒で。当たり前すぎて気がつかなかった大切なことを綴った人気エッセイ。

小川糸『真夜中の栗』

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ベルリンで暮らし始めて一年。冬には友人と温泉で新年会をしたり、家で味噌を仕込んだり。春になったら青空市で見つけた白いアスパラガスに、薄切りハムとオリーブオイルを添えて。短い夏には美味しい味と素敵な出会いを求めて、リトアニアとポーランドへ。秋には家でリンゴケーキを焼いたり、縫い物をしたり。四季折々の暮らしを綴ったエッセイ。

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森へ帰ろう

『食堂かたつむり』『ツバキ文具店』『ライオンのおやつ』などのベストセラー作家・小川糸。小説だけでなく、その暮らしを綴ったエッセイも大人気。コロナが流行する前は、ベルリンに住んでいた彼女が次に選んだのは、八ヶ岳。愛犬ゆりねとの、森の中での静かな暮らしをお伝えします。

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小川糸

作家。デビュー作『食堂かたつむり』が、大ベストセラーとなる。同書は、2011年にイタリアのバンカレッラ賞、2013年にフランスのウジェニー・ブラジエ小説賞を受賞。その他の著書に、小説『ツバキ文具店』『キラキラ共和国』『ライオンのおやつ』、エッセイ『グリーンピースの秘密』『昨日のパスタ』、絵本『ちょうちょ』『まどれーぬちゃんとまほうのおかし』など多数。ホームページ「糸通信」http://www.ogawa-ito.com/

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