
作家になると読書量が減るという噂をよく聞く。
たしかに趣味の読書は減った。これは、「趣味の本を読む時間があったら創作に充てたい」という考えにシフトしたためだ。8月まで兼業作家だった私にとって、どうにか捻出した自由時間は趣味の読書よりも執筆に使うべきものだった。
一方で、創作にあたって資料を読む量は格段に増えた。資料としての読書は、個人的な好みではまず手に取らないような本や、そもそも新刊書店の棚には並んでいないような本を読む機会を与えてくれる。読書傾向は変わったものの、実は冊数で言えばあまり変わっていないようにも思える。
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文豪未満

デビューしてから4年経った2022年夏。私は10年勤めた会社を辞めて専業作家になっ(てしまっ)た。妻も子どももいる。死に物狂いで書き続けるしかない。
そんな一作家が、七転八倒の日々の中で(願わくば)成長していくさまをお届けできればと思う。