皆さんは、出版業界における「取次(とりつぎ)」をご存じだろうか?
出版物(本や雑誌)を作る「出版社」や、それを売る場所である「書店」についてはなじみがあっても、「取次」に関してはよく知らない、または聞いたことがない、という人が多いのではないだろうか。かく言う私も、出版業界に関わるまではよくわかっていなかった。
取次は、出版社から本や雑誌を仕入れ、全国各地の書店に配送(配本)する役目を担っている。また、書店への代金請求も行う。取次の存在意義は、再販制度や委託制度といった日本独自の仕組みにも関わるのだが、この話は長くなるのでここでは割愛する。
簡単に言えば、出版業界の流通にかかわる業務を請け負っているのが取次なのだ。
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文豪未満
デビューしてから4年経った2022年夏。私は10年勤めた会社を辞めて専業作家になっ(てしまっ)た。妻も子どももいる。死に物狂いで書き続けるしかない。
そんな一作家が、七転八倒の日々の中で(願わくば)成長していくさまをお届けできればと思う。
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