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AKB48・チームKのメンバーで、2022年10月にグループから卒業することを発表した武藤十夢さん。気象予報士、ファイナンシャルプランナー、防災士などの資格を持っており、アイドルという枠にとどまらない多才ぶりでも知られています。

そんな武藤さんと、オリエンタルラジオ・中田敦彦さんが「学校では教えてくれない『お金の基本知識』が学べる一冊」と推薦する『誰でもできるのに9割の人が気づいていない、お金の生み出し方』の著者、今井孝さんの特別対談が実現。後編では、卒業後のプランについて、武藤さんから率直な質問をぶつけてもらいました。　（構成：石井晶穂　撮影：小池雅章）

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今井さんが武藤十夢の立場だったら、今後どう動きますか？

今井　グループからの卒業を発表されましたが、今どのような心境ですか？

武藤　新しい一歩を踏み出すことに、ワクワクしています。もちろん不安もありますけど、楽しみのほうが大きいですね。気象予報士やファイナンシャルプランナーの資格を活かしたお仕事もしたいし、もっと演技の勉強をして女優さんのお仕事もしてみたい。自分の可能性を広げるために、いろんなことに取り組んでみたいです。

今井さんにうかがおうと思っていたんですが、もし今井さんが私の立場だったら、これからどう動きますか？　アドバイスをいただけたらと思って。

今井　十夢さんはすごく考え方が明確で、芯が通っている方だと感じました。何か、自分の言葉をたくさんの人に伝える仕事がいいんじゃないですか？　経営者になればいいと思うんです。

武藤　それは昔からよく言われますね。でも、何をしたらいいかわからなくて。

今井　商品から決めるのではなくて、「どんな世界観を打ち出したいか？」から決めるといいですよ。「どんなメッセージを伝えたいか？」とか、「どんな世の中にしたいか？」とか。

武藤　なるほど。商品から考えると、今すでにあるものから考えてしまいますからね。やっぱり私は、チャレンジすること、行動すること、あきらめないで積み重ねていくことが大切だと思っているので、そのことをみんなに伝えて、背中を押すことができたらいいなと思います。

今井　素晴らしいじゃないですか。そういうメッセージを伝える会社、みんなのことを応援する会社という芯がしっかりしていれば、商品は何だっていいんです。

武藤　私、もっとお天気やお金の知識を身につけて、セミナーや講演会をやってみたいという気持ちはあるんです。

今井　いいですね。でも、十夢さんの場合、知識を教えるというよりは、みんなをやる気にさせるような役割のほうがいいと思います。お金のセミナーだったら、十夢さんは主催者と言う立場で、知識を教える講師は他の人に依頼すればいいと思います。そういう人はいっぱいいますから。

「武藤十夢と一緒に学ぶお金の教室」みたいな形にして、十夢さんはみんなの背中を押すことに専念すればいい。それなら、もっと勉強してからじゃなくたって、今からでもすぐにできますよ。

武藤　たしかに。いろんな後輩たちと話していて思うのが、「こうしたほうがいい、ああしたほうがいい」って言うと、みんな聞いてくれないんです。でも、「私はこんなふうにやってきた」っていう話をすると、意外とみんな聞いてくれる。自分の経験を話すことなら、今の私にでもできそうです。

今井　すごく勉強をしないと始めちゃいけないって、みんな思いがちなんです。でも、今の自分でもできることって絶対あるはずです。

武藤　『誰でもできるのに9割の人が気づいていない、お金の生み出し方』にも書かれていましたね。すごい人にならなくても、お金を生み出すことはできるって。そのことが、よくわかりました。

勉強してから始めよう、だと遅い

今井　今のは一般向けのセミナーの話ですが、経営者向けのセミナーをやるのもいいと思いますよ。もっと料金を高くして、会議室みたいなところで少人数でやる。

武藤　経営者向けだと、話す内容ってだいぶ違ってきますよね。

今井　いえ、一緒でいいんです。経営者がほしいものって、頑張る気持ちなんですよ。みんな頭がいいから、考えることは自分でできます。でも、くじけそうになったとき、相談に乗ってくれる人がいなかったり、居場所がなかったりして、頑張れなくなってしまうんです。

そういう経営者を応援して、一緒に頑張ろうという気持ちになってもらう。需要はめちゃめちゃあると思いますよ。年間1000万円払ってもいいよ、という経営者だって、中にはいるんじゃないですか。30社と契約すれば、年間3億円の売り上げです。

武藤　さすがに、それはないですよ（笑）。

今井　経営にくわしいわけでもないのに、こんな大金受け取れないって思うのは自然なことです。でも、前にも言いましたが、「お金を受け取れないこと」がお金を生み出せない最大の原因なんです。自分にはそれだけの価値がある、と胸を張ってください。

武藤　あっ、そうでしたね。つい私も「自分にはこんな金額は受け取れない」と考えてしまいました。でも、お客さんはどうやって探せばいいんですか？

今井　私はよく、売るときは一気に売らなければいけないと言っています。自分からどんどん売り込むことが大切ですね。待っていてもお客さんはやって来ませんから。

絶対やるべきなのは、SNSでしょう。今の時代、SNSで発信していないのは、存在していないのと一緒ですから。その点、十夢さんはYouTubeチャンネルを始めたり、ツイッターも活用されていますよね。ツイッターでは毎日、その日の天気予報を載せたり。

武藤　あれはコロナ禍で、発信することがなくなってしまったので始めたんです。どうすればファンの方とつながれるだろうって考えて。お天気ならすべての人に関係があることだし、毎日発信できるので、これはいいなと思ったんです。

今井　あの天気予報に付け加えて、読んだ人がやる気になるようなメッセージを加えるといいと思いました。「今日も寒いけど、仕事や勉強、みんな頑張ろうね」とかなんでもいいので、応援するような言葉をかけてあげると、きっとみんな喜ぶと思います。

武藤　それはいいですね！　さっそく明日からやってみます。

価格設定の決め方は、欲しい年収から逆算する

武藤　価格設定はどうすればいいんでしょう？　いろいろ聞いちゃってすみません（笑）。

今井　みなさんには「ほしい年収から決めましょう」とお伝えしています。もし年収1000万円ほしいなら、50万円のモノやサービスを20人に売ればいい。最初にプランを立てることが重要ですね。何も考えずに、ただ積み上げて到達するのはなかなか難しいと思います。

「武藤十夢と一緒に学ぶお金の教室」だったら、たとえば年間50万円の授業料として、200人で1億円、400人で2億円ですね。

武藤　うーん、夢が広がりますね（笑）。

今井　ビジネスって、商品があって、集客ができればいいんです。シンプルに言うとこの2つだけです。十夢さんの場合、商品はこれからつくるとして、集客はその知名度があればできちゃうんですよね。それは十夢さんの、ものすごい強みだと思います。

一般の企業は、集客するために広告費、宣伝費をかける必要があります。たくさん商品が売れたとしても、利益率が下がってしまうんですね。その点、十夢さんは集客にコストがかからないので、利益率の高いビジネスができると思います。

武藤　なるほど。今日は本当に勉強になりました。

今井　いろいろお話をうかがって、十夢さんの未来は明るいなと思いました。ますますの活躍を期待しています。

武藤　ありがとうございます。今井さんから教えていただいたことを忘れずに、卒業してからもいろんなことにチャレンジしていきたいと思います。