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2021.02.20 公開 ツイート

ドラマWスペシャル あんのリリック–桜木杏、俳句はじめてみました–

広瀬すず、句会に参加してみました 幻冬舎編集部

俳句とラップを融合させた「ドラマWスペシャル あんのリリック–桜木杏、俳句はじめてみました–」で主演を務める広瀬すずさん。始めての句会体験や「言葉」について、お伺いしました。

――主人公の桜木杏はコミュニケーションが苦手で、メガネをかけることで自分を守るという、少し変わった女の子ですね。

私自身、小学校の時、照れ屋で引っ込み思案な性格でした。今も根っこがそうなんです。その頃は前髪がすごく伸びてる状態が落ち着くと思っていました。お芝居でも完全に世の中をシャットアウトしてるような役を演じる時、目の前に一枚フィルターがあるような感覚にしたいから、前髪をすごく長くして、目にかかってる状態にしたいと言ったことがありました。今回も、それと同じ感覚で、メガネが1個あるだけで、落ち着くんです。だから杏の気持ちはすごくわかります。

――句会を描いた原作『桜木杏、俳句はじめてみました』に、ドラマではラップが融合しました。俳句やラップにはどんな印象がありましたか?

両方とも全く親しみがなくて、自分にも遠いものだと思っていたし、俳句とラップもすごく遠いものだと思っていて。その二つが入ったドラマって、結構ごちゃごちゃするのかな、っていろんなことを思っていたんです。でもどちらも、自分の思いだったり言葉を発信していくという形としては一緒で、表現の仕方は違うけど、意外とやっていることは同じかもしれないと思うようになりました。
ラップはバトルになると喧嘩のように見えるじゃないですか。でもそれがお互いのステータスを高めていくというのがすごく面白いものだなと、実際に演じてみてすごく感じたことです。
俳句は、一つの俳句も受け取った人によって、イメージがどんどん膨らんで、作品の世界が変わっていって、解釈や評価が違うところが面白いです。一つ一つ受け取る人なりの解釈があって。俳句って美しさだけが評価されるっていう勝手なイメージがありましたが、何が評価されて何が正しいとかってないんだなと思いました。

――俳句を詠んだことはありましたか?

小学校の時、俳句の募集があって、その賞に投稿することになり、毎年授業で作った記憶があります。でも、それも俳句を詠む、というよりは小学生のことだから、目に見えたものをそのまま書く、みたいな、標語みたいな感じでした。

――今回、原作者の堀本裕樹さんや出演者さんたちと句会をしたそうですが、俳人・堀本さんの印象は?

俳人ってもっとお堅い感じで、和服にハットみたいなイメージでしたけど。部屋に入られた時の印象は、「こんにちはー♪」って明るい雰囲気で。お話ししていても、面白い感じで会話してくださったので、一気に場が柔らかくなりました。勝手に構えちゃっていたのですが、イメージが違いました。

――初めての句会はどうでしたか?

選ばれる選ばれないとかの、選句の発表のドキドキみたいなのがあるので、ゲームをやっているような感覚でした。ハラハラドキドキ、緊張するっていうのがリアルにあって。座ってみんな下を向いているから、動きとしては地味に見えますよね。でもあの空間の輪の中で、いろんな思いと緊張感があるのが、なんだかみんな可愛らしく思えて。しかもすっごく本気で考えたのに、誰にも選ばれないから「あれ? あれれれれ?」って。自分のセンスがおかしいのか、いや、みんなが分からないのか。なんか人のせいにしたくなったりしました(笑)。

――この句会で読んだ句について、思いを教えてください。
「初めての春の感触差し色に」

春は、入学式とか新しい環境での出会いがあるよって言うじゃないですか。学校が始まって、好きな人とか、新しい部活に入ってとか、新しいものに出会ってとか、そういうことを色に喩えてみました。好きな人ができたならピンクだし、新しい部活とか青春が訪れたら青だし、そういう春の出会いを入れたんですけど、ちょっといまいちみんなピンときてくれなかったみたいで……。

――もう一つの句がまたユニークでした。堀本さんは「桜木杏らしい句ですね」とおっしゃっていましたが。
「夜食とる先取り臨月甘い声」

これ、わかりますか? 意味。わからないですかね? これは「夜食」が季語なんですけど、私は夜食が軽食ってことを知らなかったんです。私はすごく食べるタイプで、すっごくお腹がいっぱいになった時に、女性特有だと思うんですけど、お腹をさすって「今3ヶ月」とか言い合うじゃないですか。それが夜食をたくさん食べて、お腹が臨月くらいの大きさになって「はあ美味しかった」っていう声と、臨月は赤ちゃんの声を連想させるので、それで「甘い声」にしたんですけど。あの句会は男性が多かったから伝わらなかったんですかね(笑)。説明すると、みんな笑って「あ~」って言ってくれました。

――ドラマの中で杏が言う「言葉って自由すぎても活きません」という台詞が印象的でした。

すごく深く広い台詞だなと思いました。確かに今は自由に発言できるからこそ、良くないなって思うことが増えた世の中な気がして。言葉に対して、全員が平等に喋れるんだけど平等じゃなくなってるっていうか。監督がこの作品に入る前に「優しい作品にしたいんです」っておっしゃってて。すごく素敵だな、ってそこにすごく力になりたいな、って思いました。それは主人公を演じさせてもらうからこそ、中心人物として、まず一番優しいという気持ちに繊細に敏感にいたいなと思いました。

――「言葉」について気をつけていることはありますか。

特に意識してることはないんですけど、変に気を遣って喋りすぎても伝えたいことって伝わらないし。言いたいことを言えなくなってくるっていうか。だから特に気は遣わないようにしています。
日常的には、「なんとかなる」とか「時間が全て解決してくれる」とか、割とぼんやりゆるいポジティブな言葉で乗り切ることが多いですね。撮影の時も、忙しすぎてなんだかしんどいなと思っても、「始まったものはいつか終わる」と思って。時間が解決してくれるからなんとかなる、って。ネガティブな言葉はストレスになっちゃうので、そういう感情をもたないようにしています。

――「言葉」について考えさせられるドラマですが、気をつけたことなどありますか。

言葉というものを通して、物語を送るドラマで、みんなとの会話で杏も成長していく。いろんな人に出会ったり、いろんな世界に出会うので、一つ一つ台詞のキャッチボールを大切にしたいなというのは大きかったですね。自分のことを理解してもらおうとして一生懸命に喋るシーンとか、相手に自分の感情を強めにぶつけるシーンとかもそうですけど。「ちゃんと」ぶつけようと。勢いだけで終わらせたくないというか。言葉の大事さをわかっているからこそ、例えば「なんなんですか」って人に言う時に、勢いと形だけで終わらせたくないなっていう思いはすごくありました。そういうところが、見ていただいた方に伝わったら嬉しいです。

「ドラマWスペシャル あんのリリック–桜木杏、俳句はじめてみました–」

ヘアメイク:河北裕介
スタイリスト:丸山晃
撮影:SHIN ISHIKAWA(Sketch)

<黒ワンピースのコーデ>
ワンピース ¥70000 (アキラナカ/ハルミPR)
インナー ¥14000 (ルシェルブルー/リステア・ルシェルブルー総合カルタマーサービス)
ブーツ ¥35000 (クラークス オリジナルズ/クラースジャパン)
ピアス ¥18000 (ソワリー/ソワリー)

【問い合わせ先】
ハルミPR 03 6433 5395
リステア・ルシェルブルー総合カルタマーサービス 03 3404 5370
クラークスジャパン 03 5411 3055
ソワリー 06 6377 6711

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