1. Home
  2. 生き方
  3. 編集部日記
  4. 三宅坂をはじめて歩いて通過する

編集部日記

2020.07.05 公開 ツイート

三宅坂をはじめて歩いて通過する 竹村優子

6月29日
午後から会社へ。その前に、表参道のカフェに寄って、帽子を引き取る。土曜日に窪美澄さんの『小説現代』掲載の小説「私は女になりたい」を読んでいて置き忘れてしまった。「私は女になりたい」、若くない女性の葛藤がぎゅうぎゅうに詰め込まれていた。

会社に着くと、文庫『弱いつながり 検索ワードを探す旅』(東浩紀さん著)が2刷の重版の知らせ。2016年の発売から時間がかかったけれど、だからこそよりうれしい。それにしても、コロナ禍で失ったのは、観光や偶然という弱いつながりであり、弱さやあやうさとは贅沢なのだと思う。
 

帰りは、会社のある北参道から青山通りに出て赤坂見附~三宅坂~桜田門~日比谷交差点を通って、二重橋前の駅まで歩く。東京に住んでおよそ25年、今ようやく都心部の地図が身体にしみこんでいる。

三宅坂は江戸時代の蘭学者、渡辺崋山の生誕地だった。歩いていないと気づかない

ここから先は会員限定のコンテンツです

無料!
今すぐ会員登録して続きを読む
会員の方はログインして続きをお楽しみください ログイン

{ この記事をシェアする }

編集部日記

幻冬舎plus編集部員の仕事と日々。

バックナンバー

竹村優子

幻冬舎plus編集長と単行本、新書、文庫の編集に携わる。手がけた本は、『世界一の美女になるダイエット』(エリカ・アンギャル)、『青天の霹靂』(劇団ひとり)、『職業としてのAV女優』(中村淳彦)、『大本営発表』(辻田真佐憲)、『弱いつながり』(東浩紀)、『赤い口紅があればいい』(野宮真貴)、『じっと手を見る』(窪美澄)、『銀河で一番静かな革命』(マヒトゥ・ザ・ピーポー)、『しらふで生きる』(町田康)、『往復書簡 限界から始まる』(上野千鶴子・鈴木涼美)など多数。

この記事を読んだ人へのおすすめ

幻冬舎plusでできること

  • 日々更新する多彩な連載が読める!

    日々更新する
    多彩な連載が読める!

  • 専用アプリなしで電子書籍が読める!

    専用アプリなしで
    電子書籍が読める!

  • おトクなポイントが貯まる・使える!

    おトクなポイントが
    貯まる・使える!

  • 会員限定イベントに参加できる!

    会員限定イベントに
    参加できる!

  • プレゼント抽選に応募できる!

    プレゼント抽選に
    応募できる!

無料!
会員登録はこちらから
無料会員特典について詳しくはこちら
PAGETOP