1. Home
  2. 社会・教養
  3. 落語DE古事記
  4. 昔から、歯痛で苦しむ人は戸隠神社へ参拝し...

落語DE古事記

2019.12.15 更新 ツイート

昔から、歯痛で苦しむ人は戸隠神社へ参拝した!?桂竹千代

お正月が近づいています。お正月と言えば初詣。
毎年なんとな~く参拝しているみなさんも多いかもしれませんが、参拝で大切なのは「神様のことを良く知っておくこと」。
このコーナーでは、落語家・桂竹千代さん著の新刊『落語DE古事記』より、神様の話を抜き出して紹介しています。
今回は「歯痛に効く神様」です。そんな神様もいるんですね!

*   *   *

「第七話(つづき) ナルシストかよ!」より

知ってた?歯痛に効く神様がいます!

さあ岩戸の中のアマテラス。表が何やら陽気なので気になって仕方がありません。

そーっと岩戸を細めに開き、アマテラス「アタシというスターがいないのに(太陽だけどね)何でこんな盛り上がってるわけ?」

ウズメ「あなたより美しい神が現れたからですよー」

アマテラス「ブッチーン!(何かがキレた音)アタシよりキレイな神なんかいるわ

けないでしょー!!」

そんなこと言ってるうちに、コヤネとフトダマが、先ほど作った鏡─後の三種の神器の一つ、八咫(やた)の鏡を岩戸の隙間に入れます。

アマテラス「冗談じゃないわよーう!(鏡を見て)……あら? はわぁぁあ……なんて美しい神なの!」

神々「めっちゃナルシストー!!」

アマテラス「このキレイな娘、外にいるの……?(戸を開けて覗のぞこうとする)」

謎の神「よし! 今だ!!」

力持ちの神様がぐわーっ! と岩戸をこじ開けます。

この開けた岩戸が空から地上へ降ってきて(宮崎に天岩戸の伝承地があると言ったけど、あくまでも神話上は天上世界の話だよ)、日本列島のど真ん中に落ちたといいます。そこが長野県の戸隠(とがくし)です。忍者の里として有名ですね。天岩戸を隠しているから「戸」隠と言うんです。

ボクも行ってみたのですが、戸隠山の麓に戸隠神社がありました。奥社にまつられているのは、この力持ちの神様で、天手力男命(アメノタヂカラオノミコト。以下、タヂカラオ)と言います。

タヂカラオはきっと寂しがり屋の神様にちがいありません。

いつもみんなと一緒がいいはず。

なぜかって?

戸隠だけにソバがいい(いよっ落語家!)。

ちなみに、このタヂカラオがまつられている奥社の隣に、九頭龍(くずりゅう)社があります。

ここは古くから歯痛に効く神様と言われており、虫歯になった人はここまで通ってお参りしたそうです(往復1時間歩くよ。大変!)。そして梨をお供えして、3年間梨を食べないでいると、虫歯が治ると言われていました(古典落語の「佃祭(つくだまつり)」に出てきます)。

でも長野と言えばリンゴなのに、何で梨なんだろう? と思って、落語の師匠方に聞いてみました。

某師匠「梨を食わせないようにしてリンゴを食わせようっていう長野の農協の作戦だろ!」

……この考えはナシだと思います。

イラスト:半崎リノ

~ここから先は本書でお楽しみください!桂竹千代著『落語DE古事記』

*   *   *

まさか、歯痛に効く神様がいるとは知りませんでした!
歯痛に悩む人は、戸隠神社の九頭竜社へ。
昔の人は、あのなんともいえないイヤ~な痛みを、参拝で少しでも和らげていたのですね。
さて、次回は……勝利・厄除けの神様です!

関連キーワード

関連書籍

桂竹千代『落語DE古事記』

キャラ立ちすぎ! 情熱的すぎ! 自由すぎ! 神様の世界は、奔放で愉快でミステリアス。 〇国の歴史書なのに、“1人の部下の記憶力"に頼って書かれていた! 〇スサノオは「女の獲り合い」で、大蛇と大ゲンカ。 〇神様同士の「殺神事件」が、たびたび勃発。 〇娘の恋人を“斬新なイタズラ"でイジメ抜いた有名な神様とは? 〇「何代も前のご先祖様と出会って、恋に落ちて、結婚」もアリ! 〇まるで、古典落語「粗忽長屋」。葬式で生き返る!? 〇「相撲」は、もともと神様同士のケンカが始まりだった。 〇「乙姫様」の正体は、サメ。 騙し合いに殺し合い。禁断の恋とエロス。ホラーにミステリーにSF。――古事記はエンタメの詰め合わせだ!

{ この記事をシェアする }

落語DE古事記

神社に行けば、私たちは神様にありとあらゆることをお願いしますよね。商売繁盛に合格祈願に延命長寿に縁結びに厄除けに……。
でもちょっと待って。こんなに頼りにしてる「神様」のこと、ちゃんと知ってますか?
神様について書いてあるのが「古事記」です。歴史の教科書でも最初の方に出てくるので、「古事記」について聞いたことのない人はいないと思いますが、でも何が書かれているかまで説明できる人って、少ないんじゃないでしょうか。
そこで、大学院まで古代史を専攻していた落語家の桂竹千代さんに、「古事記」を楽しく解説していただくことにしました。
爆笑注意ですから、静かな場所では読まないようにしてくださいね! 

バックナンバー

桂竹千代 落語家

 

落語家。千葉県旭市出身。1987年3月17日生まれ。2005年千葉県立匝瑳高校卒業。2009年明治大学文学部史学地理学科考古学専攻卒業。2011年明治大学大学院文学研究科古代日本文学専攻修士課程修了。元ニュースタッフエージェンシー所属漫才師、ゴーギャン職人。2011年7月、桂竹丸に入門、前座「竹のこ」。2015年9月、二ツ目昇進、「竹千代」。2019年3月、第18回さがみはら若手落語家選手権優勝。
新宿末広亭や浅草演芸ホールなどの寄席を中心に、全国各地で落語会に出演。その他、イベント・結婚式司会、温泉ツアーガイド、古代史講座、大学講師、社会教育講演など幅広く活躍。旭市観光大使も務める。
エンタの神様(日本テレビ)、爆笑オンエアバトル(NHK)、メレンゲの気持ち(日本テレビ)、グリコポッキーCM、どうする東京(MXTV)、50ボイス(NHK)、BS笑点特大号(BS日本テレビ)、ミッドナイト寄席ゴールデン(BS12)、夕やけミッドナイト寄席(BS12)SHARP・アクオス落語(全国の家電量販店にて放映)、日曜バラエティー・レギュラー出演(NHKラジオ第一)2018年4月~2019年3月、桂竹千代のJAGARAKU(FM帯広)2018年4月~2019年3月、OH! HAPPY MORNING「Today’s Focus」(JFN)※古代史専門家としてニュースコメント、春風亭昇太のピローな噺(dtvチャンネル)、竹千代の風土記(CS寄席チャンネル)などに出演。

 

 

 

 

この記事を読んだ人へのおすすめ

幻冬舎plusでできること

  • 日々更新する多彩な連載が読める!

    日々更新する
    多彩な連載が読める!

  • 専用アプリなしで電子書籍が読める!

    専用アプリなしで
    電子書籍が読める!

  • おトクなポイントが貯まる・使える!

    おトクなポイントが
    貯まる・使える!

  • 会員限定イベントに参加できる!

    会員限定イベントに
    参加できる!

  • プレゼント抽選に応募できる!

    プレゼント抽選に
    応募できる!

無料!
会員登録はこちらから
無料会員特典について詳しくはこちら
PAGETOP