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猫を撫でて一日終わる

2019.03.13 公開 ポスト

今から何されるんだろうpha

「はい、力を抜いて大丈夫です。楽にしてください。飲めそうだったら水分補給にジュースも飲んでくださいね」

白を基調とした大きな部屋の中に、僕と同じようにベッドに横になったまま腕に針を刺されている人がたくさんいる。

ときどき暇なとき、こんな風に献血に来る。献血ルームでは、一切何もしなくてもいい、というのが良い。

血管さえ提供すれば、寝転がってテレビを見ながらジュースを飲んでいるだけで、感謝されて丁寧に扱ってもらえる。そんな場所は他にない。

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猫を撫でて一日終わる

人と話すのが苦手だ。ご飯を食べるのが面倒だ。少しだけ人とずれながら、それでも小さな幸福を手にしたっていいじゃないか。自分サイズの生き方の記録。

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pha

1978年生まれ。大阪府出身。京都大学卒業後、就職したものの働きたくなくて社内ニートになる。2007年に退職して上京。定職につかず「ニート」を名乗りつつ、ネットの仲間を集めてシェアハウスを作る。2019年にシェアハウスを解散して、一人暮らしに。著書は『持たない幸福論』『がんばらない練習』『どこでもいいからどこかへ行きたい』(いずれも幻冬舎)、『しないことリスト』(大和書房)、『人生の土台となる読書 』(ダイヤモンド社)など多数。現在は、文筆活動を行いながら、東京・高円寺の書店、蟹ブックスでスタッフとして勤務している。Xアカウント:@pha

 

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