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橋本治のかけこみ人生相談

2018.12.27 公開 ツイート

痩せてニキビ面で禿げているので上司に好かれず、安月給です。【リバイバル】 橋本治

●カナタ・製造業・30才・男性・神奈川県

同じ会社で10年以上仕事をしているものです。このくらい働いていると同期と差が出始めるのはわかるのですが、自分は作業の能力は同じもしくはそれ以上だと思っているのですが(それが間違っているのかもしれませんが)作業以外の仕事(上司に気に入られたり周りの人とうまく馴染んだり)がうまくできません。

昔から自分にコンプレックス(体が細すぎるとかニキビがたくさんある、禿げてるなど…)があり、目立つことが好きじゃありませんでした。

そのいままでに過ごしてきた時間がこの状況を作っているのはわかりますが、そう簡単に変われないと言い訳している自分がいます。

このまま悔しい思いをしながら上司に好かれないで、同じ分働いているのに、もらえる給料がすくないままで生きていくのか、転職して違う自分を演じるように努力するのか、生活保護を受けて仕事をしないで生きていくのか、悩んでいます。

こんな自分はどんな生き方をしていけばいいのでしょうか?

一度ついたイメージは変わらないとよく聞くので、今の場所で頑張るのは本当に辛いです。評価されないのも辛いです。どうかいいアドバイスお願いします。

回答:飛躍しすぎでは。あなたは重要なある事をすっ飛ばしています。

あなたは、ご自分がどんな風に悩んでおいでかを分かってらっしゃいますか? 

一人で考えていると、いろんな考えが頭の中でグルグル回ってとんでもない結論を出してしまうこともありますが、あなたのご相談もまさにそういうものです。

あなたは、同じ会社に十年以上勤務していて、任された作業も人並かそれ以上は出来ていると思っているのですが、上司や同僚達とはあまり馴染めていないのですーーこれが、あなたのおっしゃる「あなたの悩み」です。

あなたは「周囲と馴染めない理由」を、「体が細すぎるとかニキビがたくさんある、禿げている」等の身体的コンプレックスによるものと説明しています。ここまでは分かります。

でもその先になると、飛躍が生まれてしまいます。

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橋本治のかけこみ人生相談

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橋本治

1948年東京生まれ。東京大学文学部国文学科卒業。小説、評論、戯曲、古典の現代語訳、エッセイ等、多彩に活動。『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』(小林秀雄賞)、『双調平家物語』(毎日出版文化賞)等、著書・受賞歴多数。

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