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週末島旅

2018.08.04 更新 ツイート

思う存分島に行ける、ボートチャーターのすすめ小林希

6月8日に上梓された、旅作家・小林希(こばやしのぞみ)さんの最新刊『週末島旅』。
6月27日に、『週末島旅』の発売を記念したトークイベントが開催され、書籍に収録されていない話も含めて、たっぷりと島旅の魅力をお聞きしました。今回は、経験者の小林さんだからこそ語れる、ちょっとトリッキーな島の廻り方について。(文:世良 菜津子)

島に行くときは、情緒がある船旅で

島旅をするときの島への行き方ですが、当然船に乗ります。この「島旅=船旅」が私は大好きです。

船旅の特徴は、まず便が圧倒的に少ない。でも飛行機よりは安い。そして何より情緒的です。

船旅の良さは、すごくゆっくりした時間の中に人と人の別れ惜しさとか、喜びを味わう情緒があるところです。船がゆっくりと島を離れて行くので、「ありがとうございましたー!」「また会おうねー!」って言って、ずっと船が見えなくなるまで手を振って、だんだん人が見えなくなっていったりだとか。本当に実際経験すると、うるっとするほど感動します。この気持ちを自分の中で大切に記録していくっていうのが、船旅の良さだと思っています。

目の前に見えているのに、その島に行けない不便さ

瀬戸内海の島は約400島あって、そのうち有人島は160島くらいです。瀬戸内海で、上が中国地方で下が四国だとすると、船は同県内で上下の縦ラインしか航路が無いんです。横に進んでいくと、香川県とか広島県とか山口県とかまたいでいけると面白いんですけどね。

つまり、丸亀から讃岐広島に行って、讃岐広島からさらに岡山県の方に進めば、15分くらいで岡山県の島に行けるのに、航路がないから行けないんです。一般の公共機関で岡山県の島に行こうと思うと、また丸亀に戻って、そこから瀬戸大橋をグルーっと電車に乗って、笠岡っていう港まで行き、さらに40分くらい船に乗って…というルートしかありません。

目の前に見えている、船で行けば15分で行ける島が、実際には3時間かかってしまったり、場合によってはその日に行けなかったりということもあります。

でも、島旅の回数を重ねていくと、色々な島も行ってみたくなりますし、島をよく知っている人に連れて行ってもらうとすごく面白いなという気分にもなります。

そこでおすすめしたいのが、ボートチャーターです。基本的に、どの島に行くのかをオーダーメイドすることもできます。アートを見たいとか、猫が好きとか、自然に出会いたいとか、ざっくりした希望を言うと、「こことこことここ行ったら半日くらいでまわれるよね~」っていうルートを組んでくれます。「全然わかんないんで、全部お任せで!」と、船長にお願いすることもできます。そうすると、船の時間とか航路を気にせず、県をまたいで自由に島をめぐることができるんです。

ぜひ島旅に初めて行くときは、ちゃんとした航路で行っていただいて、「本当に船って不便だな…だけどいいなぁ」という気持ちをを体験していただきたいと思います。そのあと、一度にいろんな島を訪れたい、自分のテーマに合った島に行きたいと思うようになるので、そんな時はオーダーメイドのクルージングがおすすめです。友達とか恋人とか夫婦とか家族と、思う存分島にける旅を楽しめます。

オーダーすればアレンジをしてくれるので、気軽に相談できる

私がよくボートチャーターをお願いしているのが、瀬戸内ボートクルージングの藤原さんです。船長に「船上で海の上から花火を見たいです」とか、「夕食はそこで、みんなでうどんとか食べたいです」って言うと、全部用意してくれます。もちろん、食費は別途かかります。食材を船に持ち込むこともできて、食事に関しては船長との電話で詳しく打ち合わをしています。

藤原さんはすごく気さくな方で、こちら側のお願いを聞いてくれるので、「これ見たい!」という希望を伝えると、いろいろとアレンジしてくれます。船から海にドボーンと飛び込んで、また船に戻って休憩することもできるんです。小さい船ですが、船の中にシャワーやトイレとかもついているので、船の中で心地いい体験ができます。

瀬戸内に広島県の宇治島という無人島があるのですが、そこには桟橋がありません。航路がないので、ボートをチャーターしないと行けない島です。藤原さんの船は12人乗りなんですけど、それくらいの大きさの船で行けばぎりぎり浜の方まで近づけます。

船の汽笛を鳴らすと、向こうの方から鹿がぴょんぴょん飛んできて、ごはん頂戴って言ってくるんです。藤原さんがパンなどを用意してくれているので、それを鹿にあげるんです。

また、同じく瀬戸内海の愛媛県に、豊島(とよしま)という小さな島があり、ここは世界的に有名な芸術家ゲルハルト・リヒターの世界でここだけしかないガラスのアートがあります。定期航路を使うと1日がかりです。

藤原さんに相談すれば、無人島で海水浴をしながら鹿と触れ合うとか、瀬戸内海の行きにくい島の素晴らしいアートを観るなど、自分好みに島旅をアレンジしてくれます。

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小林希『旅作家が本気で選ぶ!週末島旅』

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週末島旅

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小林希 旅作家

一九八二年東京生まれ。旅作家。元編集者。出版社を退社し、世界放浪の旅へ。1年後帰国して、『恋する旅女、世界をゆくー29歳、会社を辞めて旅に出た』(幻冬舎文庫)で作家に転身。旅をしながらネコの写真を撮り続ける。また、執筆活動の傍ら、瀬戸内海の島にゲストハウスをオープンするなど島おこしに奔走する。著書に『泣きたくなる旅の日は、世界が美しい』(幻冬舎)など多数。現在五十五カ国をめぐる。『デジタルカメラマガジン』(インプレス)で「世界のネコに恋して」を連載中。
◆インスタグラム&ツイッター:nozokoneko

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