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週末島旅

2018.07.27 公開 ツイート

島旅初心者こそ行って欲しい伊豆大島 小林希

6月8日に上梓された、旅作家・小林希(こばやしのぞみ)さんの最新刊『週末島旅』。
6月27日に、『週末島旅』の発売を記念したトークイベントが開催され、書籍に収録されていない話も含めて、たっぷりと島旅の魅力をお聞きしました。今回は、伊豆大島編です。(文:世良 菜津子)

圧倒的な自然と島に暮らす人々こそ、島旅の魅力。

気軽に行ける島としてご紹介したいのが、圧倒的な自然に出会える伊豆大島です。

東京の竹芝桟橋から、高速船に乗って1時間45分。この高速船はジャンボジェットと同じエンジンを使っているので、ほとんど揺れません。船酔いする方や、島に船で初めて行ってみよう! という方でも、安心して高速船での島旅を楽しめます。

島旅をする時にまず調べないといけないのが、船の便数や行く時間・帰る時間。島への便数が圧倒的に少ないので、事前に必ず調べる必要があります。できれば一泊してその島の魅力を探ってみて欲しいのですが、伊豆大島は日帰りもできるので気軽に週末に行ける島旅としてもおすすめです。

幻想的な風景を見ながらピクニック

溶岩の一種と言われている、黒くて軽石みたいなスコーリア。伊豆大島に細かいスコーリアが堆積した三原山と言う火山があります。御神火(ごじんか)と呼ばれ、古くから伊豆大島の人たちに「神様がここにいらっしゃる」と崇められている火山です。三原山周辺を歩くこともできるんですよ。ほわほわ噴煙が立ち上っていて、風向きが急に変わると噴煙を浴びることもありますが、意外と気持ちがいいんです。噴煙を浴びると言っても、全然危なくありません。

噴煙に当たるとマイナスイオンをチャージしているかのように、島の恵みを少しだけいただいている感じで、豊かな気持ちになります。噴煙は島の呼吸なので、島は今でも生きているな、自分の足元に広がる大地が生きているんだな、と感じる瞬間です。

ゲストハウスでお弁当を作って持って行って、三原山周辺でピクニックをすることもできます。青空の下、永遠と広がる黒い砂漠…。この砂漠は、裏砂漠と呼ばれています。遠くに広がる海を眺めるのも最高です。天気の良い日には利島や新島など、遠くの島まで見ることができるんですよ。

水平線が目線の高さにあるので、その上にぽこっと利島が見えます。空に浮かぶ島が見えるという、すごく幻想的な風景が広がります。また、大きな火口があり、そのそばでピクニックをするというすごく日常離れした体験ができるのも島旅のおもしろさだと思います。

島旅を続ける理由

素泊まり宿やゲストハウスに泊まるのも、島旅のおもしろさのひとつです。そこで出会った旅人と触れ合ったり、ゲストハウスのオーナーにいろんなこと教えてもらったりしています。例えば、「どうしてここで宿を始めようと思ったんですか?」とか、「この島の魅力的な部分って、どこですか?」とか、「ガイドブックに載ってない素敵な場所って?」というようなことですね。

また、伊豆大島のゲストハウス「アイランドスターハウス」では、キッチンでオーナーのたけちゃんと友人たちと一緒に、お弁当を作って島でピクニックを楽しむこともあります。

たけちゃんは、お客様とゲストハウスのオーナーという垣根を超えて気軽に会いに行きたいと思える人です。彼はもともと東京で暮らしていましたが、ある日「伊豆大島に住もう!」と思って、伊豆大島で見つけた空き家をゲストハウスにして、島に移住したんです。

私はたけちゃんをきっかけに、伊豆大島で暮らしている人たちと出会い、島に踏み込んでいくことができました。島に一歩踏み込むと、またここに戻ってきたいなって思うんです。すでに会いたい人が島にいるので、それもまた1つ島旅を継続したくなる理由になります。

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週末島旅

6月8日に上梓された、旅作家・小林希(こばやしのぞみ)さんの最新刊『週末島旅』。
6月27日に、『週末島旅』の発売を記念したトークイベントが開催され、書籍に収録されていない話も含めて、たっぷりと島旅の魅力をお聞きしました。

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小林希 旅作家

一九八二年東京生まれ。旅作家。元編集者。出版社を退社し、世界放浪の旅へ。1年後帰国して、『恋する旅女、世界をゆくー29歳、会社を辞めて旅に出た』(幻冬舎文庫)で作家に転身。旅をしながらネコの写真を撮り続ける。また、執筆活動の傍ら、瀬戸内海の島にゲストハウスをオープンするなど島おこしに奔走する。著書に『泣きたくなる旅の日は、世界が美しい』(幻冬舎)など多数。現在五十五カ国をめぐる。『デジタルカメラマガジン』(インプレス)で「世界のネコに恋して」を連載中。
◆インスタグラム&ツイッター:nozokoneko

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