女子校ならではの性教育
辛酸 姪の方もカトリック系の女子校のご出身とのことですが、すごく性教育が厳しいというか。
今村 はい。もう、汚いものです。
辛酸 シスターが授業で「性」っていう言葉を黒板に書いて、消そうとしてもなかなか消えないっていうエピソードもありましたね。
今村 「消えないわ、消えないわ、大変!」とかって(笑)。
辛酸 前に聞いた話ですと、ある女子校ではイメージビデオみたいなのを見せられるそうなんです。女子生徒が鏡に向かって赤い口紅を塗っているところを窓から見ている男性がいて、その女子が出かけたあと、男性が追っていって押し倒すみたいな──そういうビデオを見せられて、「男性はこんなに危険だ」と。そういうことで変に洗脳されちゃうこともありますよね。男性を「汚らわしい」みたいな。
今村 「赤い口紅はいけない」とかね(笑)。
辛酸 そうですね。あとよく聞くのは、「バイクとか自転車のふたり乗りはいけない」とか、そういう。
今村 私は静岡雙葉(ふたば)の出身なんですけど、ポニーテイルにしちゃいけなかったんですよ。

「うなじは男性の劣情をそそる」とか、生徒手帳かどこかに書いてあったのかな。男性の劣情をそそるから、ふたつにして、お下げにしないといけないってなっていて。私が高3になる前には撤廃されたんですけど。そのとき、私も子供心に「なんて男をバカにしているんだ!」と。
辛酸 そうですね、男性をすごい変態視するんですよね。「膝の裏側を見せちゃいけない」って言っている学校もあって。でも、そのお下げがいいっていう人もいるかもしれない。──静岡雙葉は、お嬢様がいっぱい行く感じだったんですか。
今村 そう言われていました。
辛酸 中高一貫ですか。
今村 そうです。
辛酸 女子校って、男性の先生は、そんなに格好よくない人が採用されたりしますよね。生徒と問題を起こしちゃいけないっていうので。
今村 生徒は、チョークのかわりに細長い形状の生理用品を置いたりね(笑)。
辛酸 私の学校では目撃しなかったですが、女子校というとそういう都市伝説がありますね。
今村 ええ。でも、女子学院は楽しそうですね。友だちのお嬢さんがふたり、行っているんですけど。私の同級生が雙葉のトラウマで、もっと自由なところに行かせたいっていうので。
辛酸 自由は自由ですかね。
今村 その友だちのお嬢さんに、「女子学院は何を着ていっちゃいけないの?」「どんな格好をしていくの?」って聞いたら、「浴衣以外」って言っていました(編集部注:女子学院は辛酸さんの母校でもある名門の中高一貫女子校。制服が廃止され私服で通学できる)。
辛酸 そうなんですか。浴衣はダメだったんですか。知らなかったです。たしかにはだけそうですね。
今村 浴衣以外はいいんですね。
辛酸 浴衣については見たことがないのでわかりませんが、とくに何も禁止はないですね。
今村 腰蓑(こしみの)とかでも?
辛酸 腰蓑はちょっと……(笑)。
結婚・出産は女の友情危機?

辛酸 あといろいろと、お友だちの話とかが出てきますけど、女性の友情って、相手が結婚や出産をしちゃうと、話が合わなくなって疎遠になっちゃったりとかもあると思うんですが、そういうのは、どうやって乗り越えられたんでしょう。話題が合わなくなっちゃうこととかは、なかったですか。
今村 中高の友だちは、厳しいカトリックの校則の中を同じ釜の飯を食ってきたという連帯感があるので、誰が妊娠しようと、誰が子どもを年子でボコボコ産もうと、別に平気でした。ただ、大学の友だちになると、私に子どもがいないことや、一生懸命妊娠しようと頑張っているのを知っているのに、「私は今、子どものこと以外、考えられないから」なんて言われて傷ついたことはありましたね。
辛酸 私もこの前クラス会があったんですけど、名札みたいなものの名前の下に子どもの年齢を書くというような、変な風習が出来上がっていて。何も書くことがなくて、肩身が狭かったです……。
今村 ちょっとデリカシーに欠けていますね。
辛酸 そうですよね。それで、ちょっとまた疎遠になりそうだなという感じはしたんです。
今村 それで、結婚している人はマル、とかですか。
辛酸 何ですかね、何となくそういう空気になっちゃいますよね。大きい子がいるほうが、すごいみたいな。
今村 そしたら、私、下に「バツ2」って書いちゃう(笑)。
辛酸 自立を促すような学校、校風だったはずなのに、さびしかったです。
今村 それは、あまりにデリカシーがないですね。
辛酸 幸せな人は良かったね、という感じで遠くから見守りたいです。
今村 ああ、ひどいわ。
次のページ:実は名言が盛りだくさん












