1. Home
  2. 暮らし術
  3. ゆるまる脳 タイパ疲れの時代に効く「脳の新習慣」
  4. スマホ通知にすぐ反応してしまう人へ 集中...

ゆるまる脳 タイパ疲れの時代に効く「脳の新習慣」

2026.04.29 公開 ポスト

スマホ通知にすぐ反応してしまう人へ 集中できない・不安が消えない脳の正体菅原道仁(脳神経外科医)

最近、集中できない・なんとなく不安・考えすぎて動けない……。そんな状態が続いていませんか?

それは意志の弱さではなく、脳の「使い方の偏り」かもしれません。簡単なチェックで、あなたの脳がどこで疲れているのかを可視化し、回復のヒントを見つけてみましょう。

脳神経外科医である菅原道仁さんが、脳科学的な視点から「脳の余白」をつくる新習慣を提案する『ゆるまる脳 タイパ疲れの時代に効く「脳の新習慣」』(リンク先はAmazonページに遷移します)。同著から本文の一部を抜粋してお届けします。

*   *   *

脳のお疲れ量をチェックしてみよう

「あなたの脳のどこが一番疲れているか」

あなたは自覚できているでしょうか? 自覚できている人は意外に少ないかもしれません。

日々の疲れによって、私たちのサリエンス・ネットワークには特に膨大な負担がかかっているのですが、その影響で他の脳機能が疲弊することもあれば、そもそもサリエンス・ネットワークの仕事を必要以上に増やしてしまっている脳機能もあります。

 

自分の脳のどこが過活動になっているのを知ることで、このあと紹介するSTEP1~4のどこに積極的に取り組めばよいのかがわかるので、ぜひ試してみてください。

 

●チェックのしかた

以下のタイプA~Cの質問について、「今の自分に当てはまる」と感じたものに○をつけてください。

○が多くついたタイプが、今のあなたの脳が、特にがんばっている領域です。

なお、ここでのチェックは医療的な診断ではありません。脳の「今の使い方の偏り」や「切り替えのしづらさ」に気づくための目安です。

もし、気分の落ち込みや楽しさの低下が2週間以上続く、睡眠や食欲に大きな変化がある、日常生活が回らないほどつらい、といった場合は、疲れの範囲を超えていることもあるため、専門家への相談も選択肢に入れてください。

 

【タイプA】

(1)スマホの通知が来ると、内容を見ずにはいられない

(2)ニュースやSNSを見たあと、わけもなく気分がザワつく

(3)「今すぐ対応しなきゃ」と感じることが、1日に何度もある

(4)他人の成功談や比較を目にすると、焦りや不安が強くなる

(5)何も起きていなくても、常に頭のどこかが落ち着かない

(6)休んでいるはずなのに、「ちゃんと休めた感じ」がしない

(7)刺激の強い情報(速報・炎上・お得情報)につい反応してしまう

 

【タイプB】

(1)何がしたいか聞かれても、すぐに答えが浮かばない

(2)ひとりでぼーっとする時間が、なんとなく不安になる

(3)「楽しい」「好き」という感覚が、以前より鈍くなった気がする

(4)忙しさが落ち着いても、心が満たされない

(5)自分の人生を考えようとすると、すぐ別のことをしてしまう

(6)最近、夢中になったことや没頭した記憶があまりない

(7)「このままでいいのか」と思うことは多いが、考えが深まらない

 

【タイプC】

(1)小さな決断でも、意外とエネルギーを使う

(2)1日の終わりには、頭がクタクタになっている

(3)やることを整理しようとして、逆に疲れることがある

(4)「ちゃんと考えなきゃ」「間違えたくない」が口ぐせになっている

(5)何かを始める前に、準備や計画に時間をかけすぎてしまう

(6)以前より、集中力が続かなくなったと感じる

(7)頭では正しいとわかっているのに、行動に移すのが遅い

 

脳のお疲れタイプ・簡易チェック

もっとも多く○がついたタイプが、あなたの脳が疲れている領域です。

いくつかのタイプに同数の○がついた場合は、どちらも参照してください。

 

【タイプA】扁桃体+サリエンス・ネットワーク過活動タイプ

●「脳の警報装置」と「重要度判定係」が働きっぱなし!

あなたの脳は今、自分にとっての重要情報をピックアップする「サリエンス・ネットワーク」が過活動状態。かなり疲れている様子です。

 

この疲れを必要以上のものにしているのが、同じく過活動状態にある「扁桃体」です。もともと不安に敏感な扁桃体ですが、ネットやSNSにあふれるネガティブ情報を浴びすぎて、今はちょっとした不安にも過剰反応を示すようになっています。

この過剰反応が、サリエンス・ネットワークの「あれも重要かも」「これも重要かも」という判断ミスを引き起こすのです。

 

このタイプの脳の疲れは、「がんばりすぎ」ではなく、「反応しすぎ」から生まれます。脳が反応しなくて済む「余裕」を、取り戻す必要がありそうです。

【タイプB】デフォルト・モード・ネットワーク回復不足タイプ

●「自分はどう生きたいか」をクリエイトする回路が、お疲れ気味

やるべきことはこなしている。大きな問題もない。

でも、どこか満たされない。自分の感覚が、少し遠くなっている。

そんな感覚があるなら、あなたの脳は今、「自分の声を聞く時間」が不足しているのかもしれません。

これは、脳内の「デフォルト・モード・ネットワーク」をうまく活用できていない状態です。

 

デフォルト・モード・ネットワークは、ぼんやりしているときに活性化して、複数の記憶をつなげたり、体験に自分なりの意味づけを行ったりするネットワークです。本来はここが、あなたにとっての「納得感」や「自分がどう生きればしっくりくるか」という感覚を育てる場所になります。

ところが、外部刺激が多かったり、やることが多かったりする状態が続くと、デフォルト・モード・ネットワークが「納得感」や「どう生きたいか」を見つけ出す前に、次の刺激や次の用事に意識が移ってしまいます。

すると「自分の声を聴く」以前に、内側の感覚そのものが薄くなったように感じたり、ぼーっとすると不安で、すぐ別の刺激に逃げたくなったりすることが起きます。

 

このタイプに必要なのは、考えて答えを出すことではありません。

まずは、内側が自然に戻ってくるための「感じ直す時間」。

脳に「内側を整える余裕」を取り戻してあげる必要があります。

【タイプC】セントラル・エグゼクティブ・ネットワーク過負荷タイプ

●脳の「司令塔」が酷使されて、エネルギーが切れ気味

行動(課題遂行)を担当する脳の司令塔、セントラル・エグゼクティブ・ネットワークがオーバーワーク状態。考えすぎ、決めすぎで疲弊しています。

「判断」「計画」「管理」「最適化」、それを続けてきた結果、「考えること自体が、重くなる」そんな状態に近づいているのかもしれません。

この疲れは、あなたの「優秀さ」の使いすぎ。

少しだけ「考えなくていい領域」を脳に返してあげる必要がありそうです。

 

●複数タイプに当てはまったあなたへ

実は多くの人が、「AにもBにもCにも○がたくさんついた」「AとCのほとんどに○がついた」「BとCにほぼ同じだけ○がついた」といったように、いくつかの疲れを重ね持ちしています。

それは、この情報量の多い社会で、あなたの脳ががんばっている証拠。

それぞれの脳領域に適した「余白」「余裕」を取り戻してあげることで、あなたの脳は本来持っているパワーを発揮しやすくなります。

 

そんな「余白」「余裕」を取り戻すために、本書では、その過程を4つのSTEPに分けました。

 

●脳本来のパワーを取り戻す4つのSTEP

STEP1 鎮める(脳の余白をつくる)
まずは、情報過多でオーバーヒート気味の「扁桃体(心配性のおかん)」と「SN(注意の交換手)」を鎮めます。ゆるめることで、新しい情報や気づきが入ってくるための「余白」を確保します。
 

STEP2 ぼーっとする【受容】(心の声を聞く)
意識的に「なにもしない時間」を持ち、タスク処理(CEN)の手を休めます。すると、「DMN(アーティスト)」の声が、脳の主役として浮かび上がってきます。外側のノイズにかき消されていた「本当の幸せ」や「自分の本音」を、まずはそのまま受け取る段階です。
 

STEP3 ぼーっとする【統合】(ひらめきを現実に繋ぐ)
さらに「脳の余白」を維持し、アーティストの描いた理想を「CEN(マネージャー)」が受け取れる形へと翻訳していきます。「内なる願い(DMN)」と「現実の行動(CEN)」が脳内で手を取り合い、人生の進路が自然な形で統合されていく、もっともクリエイティブな時間です。
 

STEP4 整える(迷わず動く環境づくり)
最後に、実行部隊である「CEN(マネージャー)」が、迷うことなく最短距離で行動できるように、身の回りの環境や習慣を整えます。

 

この4つのSTEPを経て、扁桃体、サリエンス・ネットワーク(SN)、デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)、セントラル・エグゼクティブ・ネットワーク(CEN)が適切なバランスで動き出したとき、あなたの人生のタイパは、本当の意味で上がり始めます。

以上が、あなたの脳と人生に好循環を起こすための4STEPです。

具体的な方法が知りたい方は、ぜひ書籍『ゆるまる脳 タイパ疲れの時代に効く「脳の新習慣」』をご覧ください!

{ この記事をシェアする }

ゆるまる脳 タイパ疲れの時代に効く「脳の新習慣」

倍速で消耗する人生、そろそろ手放そう。
パフォーマンスの質を決めるのは、「速さ」ではなく「ゆるめ方」!

「がんばっているのに、なぜか成果が出ない」
「タイパを追うほど、心も体も消耗していく」
……そんな“タイパ疲れ”を感じていませんか?

じつは、私たちの脳内には、4人のキャラクター(心配性の「おかん」、情報分析と注意の意識の使い手「交換手」、行動の司令塔である「マネージャー」、自分らしい生き方を模索する「アーティスト」)がいて、その役割分担がうまくいくことで毎日の選択や行動がなりたっています。
ですが、残念なことに効率を求めすぎる現代人はこの4人のバランスが大きく崩れてしまっています。
それが、タイパを追うほど虚しさが募る「脳のパラドクス」の正体なのです。

本書では、脳神経外科医である著者が、脳科学的な視点から「脳の余白」をつくる新習慣を提案します。
それは単なる休息ではなく、人生の処理能力を劇的に引き上げるための戦略的な「ゆるめ方」です。

スマホ依存から脳を守り、五感を研ぎ澄ませ、ぼーっとする時間で「自分を紡ぐ」――。
脳をゆるめて“余白”をつくれば、人生は最短距離で好転し始めます。

倍速で消耗する生き方を卒業し、最小コストで最大の結果を手に入れる「真のタイパ」を、あなたもこの本をとおしてぜひ手に入れてください。

バックナンバー

菅原道仁 脳神経外科医

1970年生まれ。杏林大学医学部卒業後、クモ膜下出血や脳梗塞などの緊急脳疾患を専門として国立国際医療センターに勤務。2000年、救急から在宅まで一貫した医療を提供できる医療システムの構築を目指し、脳神経外科専門の八王子市・北原脳神経外科病院に勤務し、緊急対応に明け暮れる。2015年6月に菅原脳神経外科クリニック、2019年10月に菅原クリニック 東京脳ドックを開院。その診療経験をもとに「人生目標から考える医療」のスタイルを確立し、心や生き方までをサポートする医療を行う。脳のしくみについてのわかりやすい解説は好評で、テレビ出演多数。

著書に『そのお金のムダづかい、やめられます』(文響社)、『成功する人は心配性』(かんき出版)、『成功の食事法』(ポプラ社)、『すぐやる脳』『あの人を、脳から消す技術』(サンマーク出版)、監修に『体の不調が消える「自律神経」の整え方』(太洋図書)、『1日3分! 脳と筋肉を同時に鍛えるにしかわ体操』(アスコム)などがある。

幻冬舎plusでできること

  • 日々更新する多彩な連載が読める!

    日々更新する
    多彩な連載が読める!

  • 専用アプリなしで電子書籍が読める!

    専用アプリなしで
    電子書籍が読める!

  • おトクなポイントが貯まる・使える!

    おトクなポイントが
    貯まる・使える!

  • 会員限定イベントに参加できる!

    会員限定イベントに
    参加できる!

  • プレゼント抽選に応募できる!

    プレゼント抽選に
    応募できる!

無料!
会員登録はこちらから
無料会員特典について詳しくはこちら
PAGETOP