私の母は21歳の時に私を産んだ。
私が10代の頃まで、それはもう波瀾万丈って言葉が似合う女だった。
ブチギレたら手が付けられない人で、家で物が飛び交うわ、叫ぶわで、何度か警察が来たこともある。
私がDV彼氏と付き合っていたとき、彼がブチギレてるときにへらへら笑ってしまって、胸ぐらを掴まれて宙に浮いたことがあった。火に油を注いでしまったんだろうけど、当時の母に比べたら怖い物などなかった。だから、いまでも痛みとかブチギレている人への恐怖があまりない。
私が高校生の頃くらいかな? 母も少し落ち着いて湘南の方へ引っ越した。それからスピ全開になり、今や話題の”氣”の使い手だ(変な宗教とヨニエッグに手を出さなきゃなんでもいいと思ってる)。
私の母はバツ2で、それはそれは長いこと付き合っていた事実婚の彼がいる。
ここでは彼のことは、Kと呼ばせてもらおう。
15年以上一緒にいたKが、めちゃくちゃ、笑ってしまえるくらい絶対に、ぜーーーっったいにメンヘラ悪女だろってやつにメロつきあげていることが発覚(証拠あり)した。キャー!!
母もスピってマシになったとはいえ、もちろん根は超のつくメンヘラなので、人間の形が保てなくなるのではないか? と心配するくらいにドロドロのへろへろになっていたのだけれど、ここ何年も繰り返していた「別れるべきか」論争にやっと決着をつけると言い出した。
私は基本「人は人の好きなようにするべきだ」と思う割とドライなタイプなので、相談されるたび「好きにしたら?」と相談しがいのない応えばかりを並べていたが、内心、もう深夜に母親から泣きながらかかってくる電話に2、3時間も付き合わなくて済むと思うとかなり心が明るい。(ごめんねママ♡いつでも電話はかけていいけどね♡)
Kのことは別に私は嫌いではない。
Kはバンドでギターを務めている人で、私がギターを始めたのはKがきっかけだったし、いつか音楽やめたいって相談したときも、楽しくやる方法を何度も説いてくれたのはKだった。
さすがに父親だとは思ってなかったけれど、いつか結婚式をやるならバージンロードを歩かせてやってもいいかなって思うくらいには、家族の一員だった。
Kは悪い人ではないが、駄目な奴だ。それはずっとわかっていたことだし、暴れん坊の母と一緒にいてくれるだけで、ありがたいと思っていたけど、ちょwww お、おま、お前もめちゃくちゃちんこなのかよ~~!!! アラフィフでもやっぱちんこなんかよ~~~!!!!
私もバンドマンで痛~~~~い失敗をしているので母に偉そうなことは言えませんけれど(テヘ)、3Bって言葉は1000年後にも言い伝えとして是非残って欲しいね!! バーテンダー、美容師、バンドマン、ダメ絶対!!!!
まあでも、キャバクラや風俗絶対NGな母と違って、私は「絶対男は浮気はするもんだ!」と思って生きているので別に戻ってくるなら許してあげたらいいんじゃん? とも思うけど、許せないのはね、バレちまうような雑な嘘と、それがめくれそうになったときの逆ギレね。
なんで男って浮気バレそうになると逆ギレしてくるんだろう? もはやそれが答えだっつーの! キメー!
もしこれを読んでいる方の中に浮気真っ最中の男性がおりましたら、是非逆ギレだけは気をつけましょうね。私との約束だよ。
どうしてバンドマンってちんこなの? ってタイトルにしたけど、「この人ってちんこかも?」って思ってしまうような奴は、大体ちんこなんですよ。母は「言霊だ!」って騒いでいたけど、私はねちょっと違くて、虫の知らせじゃないけれど、「もしかしてこれって??」って思う時は、大体当たってるんですよ。
もしかして浮気かな? って思った時は、大体浮気してるんです。
でも人は信じたい方を信じる生き物なので、あなたに都合の良い方を信じさせようとしてくる。
「彼は絶対に浮気なんてしていない!」って思いたい人なら、これを読んでも「浮気してないって思ってるから、浮気なんかしてない♪」って無駄な時間を過ごすことになるし、逆に「彼は浮気しているはずだ!」って思っている人はずっと疑い続けて、それが現実になる。
だから私は流動的に生きたいな~って思ってる。
別に彼が浮気しようが、しなかろうが、大事なのは俺!!!! 俺の心、のみ!!!!!
自己中になろうって言ってんじゃなくてね、人の意見や自分の脳に騙されないように生きませんかってことね。長く考えてると意見がまとまらなくなるから、直感的に、そして、柔軟に生きていきましょうやってことです。
……なんか、母の話は必要なかった気もしますが、放っておくのも流石にかわいそうだなって思ったので、ここで供養させて下さい。
結論。バンドマンがちんこなわけじゃなくて、ちんこかも? って思ったら大体ちんこってお話でした。
今日の一言「全ては脳の勘違い♪」
歌詞には書けない愛の話の記事をもっと読む
歌詞には書けない愛の話

シンガーソングライターとして活動するほのかりん。歌という表現を超えて、一人の女性として、心のうちをさらけだす。表現者として新たな挑戦となるエッセイ、新連載!










