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避赤地

2025.11.04 公開 ポスト

十月のわだちたちマヒトゥ・ザ・ピーポー

10/3、東京での仕事があり、新幹線で神戸駅に着く。ホームに降りた瞬間、頭の中に監督した「i ai」のテーマが流れ出す。場所がわたしの思い出をかわりに記憶してくれている。「太陽と虎」に入ると店長からのメッセージが楽屋の机に置かれていて、もうとっくに一人にはなれないし、フラットなんてないと思った。偏りの中で歪に依存関係を深める。時間を紡ぐとはそういうことなのだ。bachoは熱いライブをしているが、根性や気迫だけで鳴らしているようで発明が音の裏にちゃんとある。

GEZANはというとライブ中、MCをしようと言葉を探しているわたしの横でエフェクターのノイズチャックをしているイーグルとバックヤードでケンカになる。言葉を話すボーカルの言い分はギタリストになかなか伝わらない。逆も然りだろう。間に入るようにbachoは声をかけてくれて、乾杯した。久しぶりに彼らとライブハウスで乾杯したビールはうまかった。

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*マヒトゥ・ザ・ピーポー連載『眩しがりやが見た光』バックナンバー(2018年~2019年)

関連書籍

マヒトゥ・ザ・ピーポー『銀河で一番静かな革命』

外国に行ったことのない英会話講師のゆうき。長く新しい曲を作れていないミュージシャンの光太。父親のわからない子を産んだ自 分を責め続ける、ましろ。大事なことを決めるのはいつも自分以外。人生の終わりも、突然の「通達」で決められてしまった。でも最後 くらい「自分」を生きたい ――。単調な日々の景色が鮮烈に変わる、美しく切ない終末小説。

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存在と不在のあいだを漂うGEZANマヒト、その思考の軌跡。

バックナンバー

マヒトゥ・ザ・ピーポー

ミュージシャン。2009年に大阪にて結成されたバンド・GEZANの作詞作曲を行いボーカルとして音楽活動開始。
2014年からは、完全手作りの投げ銭制野外フェス「全感覚祭」も主催。自由に境界をまたぎながらも個であることを貫くスタイルと、幅広い楽曲、独自の世界を打ち出す歌詞への評価は高く、日本のカルチャーシーンを牽引する。
著書『銀河で一番静かな革命』『ひかりぼっち』、絵本『みんなたいぽ』(絵:荒井良二)。映画監督作品『i ai』がある。

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