
前回の記事で書いていた「月農」という作品が先日千秋楽を迎え、無事公演を終えた。
稽古が始まってから千秋楽を終えるまで、日に日に役者たちに疲労が蓄積されていくのを感じていた。体力的な疲労というよりも、精神的な疲労。心がすり減っているような感覚を私は見た。
1人の女性の死をキッカケに存在を消したい男の物語であった。激しいアクションがあるわけでもない淡々と自分の心と向き合う会話劇。心が疲れるのは至極当然だ。
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私は演劇に沼っている

脚本家、演出家として活動中の私オム(わたしおむ)。昨年末に行われた「演劇ドラフトグランプリ2023」では、脚本・演出を担当した「こいの壕」が優勝し、いま注目を集めている演劇人の一人である。
21歳で大阪から上京し、ふとしたきっかけで足を踏み入れた演劇の世界にどっぷりハマってしまった私オムが、執筆と舞台稽古漬けの日々を綴る新連載スタート!
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