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息切れしながら夏を越し、9月。今年もセンパイとコウハイの誕生日がやって来ました(コイハイの誕生日は不明ですが、保護されたのが9月だったのでセンパイと同じ日を誕生日としています)。センパイは17歳、コウハイは12歳になりました。
誕生日の前日、センパイは点滴をしてもらうため近所の動物病院へ。平熱、小さいながらもしっかりとした心音、体調もそれなりに落ち着いていてひと安心。

 

同胎のお兄ちゃん・麻呂くんのママからおいしいもを詰め合わせたプレゼントが届き、誕生日ディナーはいただいた鶏のささみたっぷりと納豆、ゆでた小松菜をおかゆにトッピングしました。また、遠くの町に住む老犬介護中でもある友からはあんこが! あんこ? 彼女は17歳6ヶ月の愛犬に薬を飲ませるときにあんこに包んで飲ませているそう。「最近は犬が好きそうなものを少しづつ解禁してます。17歳になったら、もうあんこを食べてもいいんちゃうかなーと勝手に思ってるんです」とのメッセージ付き。あぁ、わかります「うれしい」「おいしい」をひとつでも多く感じてほしいものね。身体への影響、良し悪しも大切だけれど、そろそろゆるめにしてもいいかもしれません。がんばっているご褒美に。

これまで、落ち着かない夜などにセンパイの気持ちを慰めるのはボーロやぶどう糖でしたが、あんこも仲間入りとなりました。指先くらいの量を舌に乗せて舐めさせると「ほほほ~」という感じで顔がほころぶのがわかります。クルクル活動や脳の疲れにあんこの甘さが染みているかな。ちなみに私は原稿を書いているとチョコレートが食べたくなります。

17歳。スイートセブンティーンですよ。恒例の記念撮影はコウハイと並び、カートに乗って撮りました。そしていつものクッキーとケーキでお祝い。クッキーは小さく砕いて豆乳でふやかし、ケーキははちみつとヨーグルトでしっとり食べやすくしてハイ、どうぞ。

撮影そこそこにフライングでカリカリポリポリとクッキーを食み「ひと口で飲み込むんじゃない?」という勢いでケーキを食べていた頃が懐かしいなぁ。とはいえ、いつもの吸引力で瞬殺。食い意地全開でした。これが元気のバロメーターで明日への希望です。

センパイは生後4ヶ月で我が家に来たので、16年と8ヶ月をともに暮らしていることになります。その日その日を当たり前のように重ね、「これって、あのハマリ? 老化現象?」という症状が出はじめたのが確か14歳の終わり頃。思い返せば、去年の今頃はまだなんとか歩けてよろよろながら毎日散歩もしていました。お座りもできていた。この1年でぐっと老化(進化?)が進み当たり前にできていたことに手まどい、歩行が困難となりカートに乗って過ごすようになりました。

食餌や排泄もひとりではできなくなって、世話をすることが増えました。私はマストの外出を減らしセンパイ中心の暮らしとなりました。低気圧に一喜一憂し寝不足続き。ゴールが見えない、先を考えてはいけないような気持ちになり八方塞がり。閉塞感にどんよりすることもあります。

しかし思い返せば、17年間のうち15年は健康優良児で元気で元気なセンパイでした。つい、今の大変さだけをクローズアップしがちですが、この介護生活もセンパイが子犬だった頃から繋がっている1部なんですよね。おばあちゃんのセンパイと長い間暮らしているような気持ちになってしまうけれど、小さくてかわいいセンパイが17年かけておばあちゃんになっただけのこと。

はじめて近所を散歩をしたことや、海で泳いで機嫌が悪くなったこと、ふたり(ひとりと1匹)で実家までドライブしたこと、コウハイがやって来て葛藤していたこと……etc.母を亡くしてめそめそしていた私に日常を取り戻してくれたのもセンパイでした。そのすべてが今のセンパイに詰まっています。濃い時間をともに過ごし、目の前に17歳になったセンパイがいる。なんと有り難いことでしょうか。

何事も淡々とマイペースなセンパイに、おろおろしながらついて行く私。できなくなったことを数えるのではなく、今できること、今いてくれることに感謝してこれからも1日1日を重ねていきます。

歌手のYUKIさんに『スイートセブンティーン』という曲があって、センパイと聴いています。 ♪スイートセブンティーン訳も無く笑う季節に、スイートセブンティーン訳も無く溢れてくる力~

心がけていることは「センパイにしてあげたいと思ったことはあと回しにせず、できるだけすぐやる」それが後悔を減らすことにつながると思っているので。17歳になったセンパイをこれからもよろしくお願いします。

関連書籍

石黒由紀子『犬のしっぽ、猫のひげ 豆柴センパイと捨て猫コウハイ』

食いしん坊でおっとりした豆柴女子・センパイが5歳になった頃、やんちゃで不思議ちゃんな弟猫・コウハイがやってきた。コウハイの緊急手術、突然やってきた老猫を看取ったこと、センパイのダイエット、2匹だけでの2泊3日のお留守番、震災への備え......。2匹と2人の、まったり、時にドタバタな愛おしい日々を綴るエッセイ。

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石黒由紀子

エッセイスト。栃木県生まれ。日々の暮らしの中にある小さなしあわせを綴るほか、女性誌や愛犬誌、webに、犬猫グッズ、本のリコメンドを執筆。楽しみは、散歩、旅、おいしいお酒とごはん、音楽。著書に『GOOD DOG BOOK ~ゆるゆる犬暮らし』(文藝春秋)、『なにせ好きなものですから』(学研)、『さんぽ、しあわせ。』(マイナビ)など。『豆柴センパイと捨て猫コウハイ』、『犬猫姉弟センパイとコウハイ』(ともに小社刊)は、幅広い支持を受け、ロングテールで人気。

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