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豆柴センパイはおばあちゃん ヨロリゆるゆる、今日もごきげん

2022.08.02 更新 ツイート

センパイ、だいぶ痛かった? 石黒由紀子

夏も本番となった7月末、その夜のセンパイ当番はオット。私は寝室で眠っていました。
「センパイの様子がおかしいんだけど」と起こされたのは午前2時頃。下痢をして、その後呼吸が荒い。ときどき「あー」でも「うー」でもない、文字に書き表せないような平坦な声を発し、口元からはよだれも。目には力があって意識はしっかりしていました。

 

音楽をかけ(最近のセンパイのお気に入りはブルーノ・マーズです)マッサージをしたり、抱っこして声をかけたりなどしていたら少し落ち着いてきました。「熱っぽいんじゃない?」とオットが言い出し、アイスノンで部分的に冷やしてみたりもして。
私たちがあたふたしている横で、コウハイは身体をながーく伸ばして爆睡。いつもはセンパイを心配して世話を焼いているのに。しかしその無防備な寝姿があったおかげで気持ちがなごみ、冷静でいられたような気がします。寝ているだけでも役に立つ、猫ってすごい。コウハイありがとう。

「犬は飼い主に心配されるのが嫌い」と何かの本で読み、以来、私は気がかりなことや不安をあまり言葉に出さないようにしています。なにせオットが心配性で、こんなときは「大丈夫?」を3分に一度は言う。「どっか痛いの?」「あぁ~、センちゃ~ん(泣)」と動揺しまくりなので、あえて私はどっしり構える(ふり)。

一体どうしちゃったんだろう、センパイ。前回書いたように、先月、急に食べなくったことがありました。戸惑ったものの、あれこれ試すうちにまた食欲は戻っていたのです。全体的にゆるやかに下降気味ながら現状維持ができていると思っていました。しかし2日ほど前からまた「あまり食べたくないんだけど……」という感じに。「老犬の食欲は寄せては返す波のよう~」なんてぼんやり考えていたところで、夕方にめずらしく下痢をしてその夜のことでした。

病院通いは3月に一旦卒業したのだけれど、これはやっぱり診てもらったほうよさそう。夜間診療の往診を頼もうか……。逡巡しているうちに頭をよぎることがありました。それはつい先日、我が家の数件先にできた動物病院のこと。長年通院していた病院に連れて行きたいと思うものの距離的に難しいのです(センパイはクルマやバギーに乗るのを嫌がるようになったし、炎天下、抱っこして歩いて行くには遠い)。少し前までは苦にならなかった通院も悲しいかな今となっては無理なのです。

しかし、駆け込める近さに病院ができた。9時の開院を待って連絡すると、9時半に診てもらえることになりました。この病院はもともと我が家から歩いて10分ほどの駅前にあり、昨年、コウハイの健康診断をしてもらっていました。このタイミングで近所に引っ越して来てくれるとはありがたい。センパイはやっぱりついてる!

ぐったりしたセンパイを抱えて行き、すぐに超音波や血液検査、ホルモン検査などひと通り受診。結果は膵炎でした。腎臓と肝臓には注意し、心臓や呼吸器系も気をつけていましたが、膵炎とは青天の霹靂。私も一度罹ったことがあるけれどあれは痛かった。犬も腹痛を伴う場合があるとのことで、昨夜の状況を思い返すと、センパイ、だいぶ痛かったんだね。

もっと思い返すと、先月食べなくなって、同じ時期にベッドで眠るのを嫌がるようになったのは、もしかしたら膵炎からくる腹痛や気持ち悪さがあったからなのかも。検査の結果からは、急性か慢性かはわからないけれど「急に蒸し暑くなったから?」なんて呑気に構えていた私、脇が甘かった。老犬の変化には病が潜んでいることがある。

その日は検査のあとに皮下点滴をして帰宅しました。16歳という年齢と今の健康状態とこれまでの経過を説明し理解してもらい、しばらくは毎日通院して点滴を受けるということに。本来ならば入院して24時間点滴治療をし、2日くらいは絶食して膵臓を休めるのがベターだそうだけど。

センパイの場合、食べるようなら食餌もOKとのこと。脂肪を抑えた食生活をすることが大事で、ささみ、馬肉、鹿肉、さつまいも、ジャガイも、キャベツ……etc まずはゆるめの玄米おかゆにすり下ろした茹でたササミを混ぜて食べさせてみました。様子を見ながら回数を分けて少しずつ。今は痛みはないようで、カートに乗ってクルクルしたりそのまま眠ったり。点滴に通う以外は通常通りの過ごし方をしています。おしっこはよく出るので腎臓はなんとか動いてくれている様子。
はぁ~、うかうかしていられないなぁ。気を引きしめて夏を乗り切りまーす!

関連書籍

石黒由紀子『犬のしっぽ、猫のひげ 豆柴センパイと捨て猫コウハイ』

食いしん坊でおっとりした豆柴女子・センパイが5歳になった頃、やんちゃで不思議ちゃんな弟猫・コウハイがやってきた。コウハイの緊急手術、突然やってきた老猫を看取ったこと、センパイのダイエット、2匹だけでの2泊3日のお留守番、震災への備え......。2匹と2人の、まったり、時にドタバタな愛おしい日々を綴るエッセイ。

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石黒由紀子

エッセイスト。栃木県生まれ。日々の暮らしの中にある小さなしあわせを綴るほか、女性誌や愛犬誌、webに、犬猫グッズ、本のリコメンドを執筆。楽しみは、散歩、旅、おいしいお酒とごはん、音楽。著書に『GOOD DOG BOOK ~ゆるゆる犬暮らし』(文藝春秋)、『なにせ好きなものですから』(学研)、『さんぽ、しあわせ。』(マイナビ)など。『豆柴センパイと捨て猫コウハイ』、『犬猫姉弟センパイとコウハイ』(ともに小社刊)は、幅広い支持を受け、ロングテールで人気。

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