
2020年秋、作家・中川右介(60歳)は、91歳の母わかを引き取り、介護生活に入った。
わかは身体は丈夫だったが、記憶の衰えが激しくなり、要介護1となっていた。ケア・マネージャーや地域の人の支援でひとり暮らしを続けていたが、90歳を過ぎたところで、ケア・マネージャーから「これ以上のひとり暮らしは難しいので施設に入れるか、一緒に暮らしたらどうか」と言われ、どうにか部屋をひとつ用意し、引き取ったのである。
介護殺人事件が珍しくない昨今、自分もいつか母を殺してしまうのではないかと不安になった中川は、介護日記を書くことにした(リアルタイムはFacebookにて)。ストレスの発散とともに、友人・知人たちにアドバイスや励ましをもらいながら介護生活を送っている――。
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時をかける老女

91歳の母親と、33年ぶりに一つ屋根の下で暮らすことになった。この日記は、介護殺人予防のために書き始めたものである。
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