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自分のことは話すな

2021.01.15 公開 ツイート

SNSで「好き嫌い」を発言しない…そうすれば人間関係はもっとうまくいく 吉原珠央

巷の「話し方」の本には一番大切なことが抜けている。それは、会話では「自分のこと」ではなく「相手のこと」を話すということ……。イメージコンサルタントの吉原珠央さんは、「自分の話をやめる」だけで、仕事も人間関係もみるみる好転すると断言。そう言い切れる根拠と、使えるノウハウを凝縮した一冊が、著書『自分のことは話すな』です。会話に苦手意識を持っている人なら必読の本書より、ぜひ試していただきたいポイントをいくつかご紹介します。

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これはSNS時代の新たなマナー

SNS(ブログ、インスタグラム、フェイスブック、ツイッターなど)を通して、「〇〇さん(同じ職場や取引先の人、友人グループの誰か)、大好き!」というコメントとともに、頻繁に画像をアップしている人がいます。

(写真:iStock.com/pressureUA)

人を好きになる気持ちは自由ですが、「好き」と書かれていない、投稿者の他の友達や同僚、取引先の人、お客様が見たらどのように感じるでしょう?

そういったことに無関心だったり、「勝手にどうぞ」と思う人ももちろんいますが、「失礼だ」と思ったり、嫉妬したり、傷つく人もいるかもしれません。

もちろん、SNSにおける発言に明確なルールはありませんが、「誰がどのように反応するか」ということを考えずに投稿していると、周囲への配慮が行き届かない、感情のままに突っ走ってしまう幼い印象を与えてしまいます。

また、あなたが誰かを「好き」「嫌い」と評価することは、はたからは、上から目線でモノをいっているようにも見えています。

もちろん、それも個性ですし、その人なりの相手への好意の表し方であり、魅力となることもあります。

けれども、「好き」を口にするということは、「私の好きなタイプはこういう人」という周囲への一方的なアピールになっているとともに、「それ以外の人たちは『普通』に分類される(=好きではない)」という意思表示にもなっているのです。

さらには、日頃から好きか嫌いかを口にする人は、精神的にアップダウンが激しく、情緒が不安定だという印象を与えてしまうこともあります。

つまり、「田中さんが好き」を連発する表現方法は、情報が拡散する現代においては、ビジネスでもプライベートでも損をすることだらけなのです。

「好き」という表現で人を評価するよりも、「仕事で結果を出すことを徹底されていて、尊敬できる先輩」「太陽のような笑顔で、いつも幸せ気分を与えてくれる渡辺さん」「大人として真似したい女性のお一人」「刺激的な存在」「内面の魅力的なオーラが外見にも出ている」「芸術的センスがずば抜けている」「気遣いの細やかさがずば抜けている」など、「なぜ好きか」を表現するほうが、あなたが物事を広く見ている人だという印象を与えられます

「他の人が見たらどう思うか」想像する

私の職業であるイメージコンサルタントの仕事の一つに、SNSでクライアントが発信する内容へのアドバイスがあります。

(写真:iStock.com/west)

企業や組織の代表として、フェイスブックやブログなどでメッセージを発信する際、そのテーマ選びから文章構成、内容、掲載する画像の種類や構図に至るまでのアドバイスをしています。

目的は、クライアントの理想とするビジネスパーソン像と個性がポジティブに伝わっているかを精査することです。

今や仕事としてSNSを使用している人は(プライベートのアカウントであっても、仕事で関わる人たちも見られるものであれば同じ意味)、人柄を伝えながらも、常に集客や組織の信用度アップに繋げる効果的な表現ツールとして活用しているのが一般的です。

そのため、私は日頃からクライアント以外の様々な方のフェイスブックやブログも同時にチェックし、情報収集を行っています。

すると、世の中では、とても多くの人たちが「好き」という言葉を使って誰かを紹介していることに改めて気づかされます。

先日は、フリーランスで「売れるECサイトを作るコンサルタント」という肩書を持つ女性が「私の大好きな経営者の真弓さんです!」と、女性経営者の方を画像と文章で紹介していました。

また、「私の大好きな我が社の可愛い秘書、ユカちゃんです」などという文章とともに、特定の人をSNSで紹介している女性経営者もいました。

しつこいようですが、こうした表現法には注意が必要です

他にお世話になっている経営者の方がいらっしゃらないことや、社内で秘書の方と同じようにご本人をサポートしている縁の下の力持ちである他の社員の方がSNSをご覧にならないことを祈るばかりです。

確実にいえることは、次にSNSに登場するかもしれない投稿者のお知り合いにも「好き」と表現しないと、その人は投稿者から見て、「好きな人以外」に属していることになる、ということです。

知らないうちに誰かを傷つけ、不満を感じさせているかもしれないという想像力があれば、余計な表現は避けられます。

関連書籍

吉原珠央『自分のことは話すな 仕事と人間関係を劇的によくする技術』

巷の「話し方」の本には一番大切なことが抜けている。それは、会話では「自分のこと」ではなく「相手のこと」を話すということ。自分の話をやめるだけで、仕事も人間関係も俄然よくなると著者は断言。そこまで言い切れる根拠とは? 「相手は自分の話に興味を持っていない」「『自分をわかってほしい』と思うことほど傲慢なことはない」「『質問』にあなたの全てが表れる」「プライベートなことを聞かないほうが失礼である」等々、普通の人が気づけない会話の盲点を指摘。仕事や人間関係が面白いほどに好転し始める話し方を網羅した一冊。

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自分のことは話すな

巷の「話し方」の本には一番大切なことが抜けている。それは、会話では「自分のこと」ではなく「相手のこと」を話すということ……。イメージコンサルタントの吉原珠央さんは、「自分の話をやめる」だけで、仕事も人間関係もみるみる好転すると断言。そう言い切れる根拠と、使えるノウハウを凝縮した一冊が、著書『自分のことは話すな』です。会話に苦手意識を持っている人なら必読の本書より、ぜひ試していただきたいポイントをいくつかご紹介します。

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吉原珠央

イメージコンサルタント。プレゼンテーション、コミュニケーションをメインにしたコンサルティングを行うほか、「体感して学ぶ」というオリジナルのメソッドで、企業向け研修や講演活動を全国で実施。また、「ストレスフリー」をコンセプトにした化粧品・ファッションアイテムなどを扱う「PURA Tokyo」を立ち上げ、会社を経営。著書に『「また会いたい」と思われる人の38のルール』『「もっと話したい!」と思われる人の44のルール』『人とモノを自由に選べるようになる本』『自分のことは話すな』『その言い方は「失礼」です!』『だから、あの人は嫌われる』など多数。

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