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知って得するお金の話

2019.03.20 更新 ツイート

「食事は本当に3食必要か?」最低限生活費へ挑戦してお金へのトキメキを取り戻す平林亮子

本当に大切なものを見極める大切さ

(写真:iStock.com/Byjeng)

ネットフリックスで、近藤麻理恵さんの番組が話題になっています。

アメリカでは、コンドーイングという動詞ができたり、有名なレイトショーのゲストとして出演されていたり、一大ブームになっているようです。

ちなみにこのレイトショーはマンハッタンの中心部にある劇場で毎日行われている大人気のトークショーで、大物ゲストが登場し、翌日にはテレビで放映さます。アメリカ中が知っているプログラムといっても過言ではありません。

本当にすごい、のひと言です。

ニューヨークでテレビを見ていても、日本のことが話題にのぼることはほぼありません。日本の主要な政治家がニューヨークを訪れた時でさえ、現地のニュースでそれを知ることはほとんどありません。ネットで日本のニュースを見ていて、
「あ、今、あの政治家来てるんだ」
と知ることが多いのです。そんな中で、こんなに話題になる日本人の大活躍を誇りに思います。

ところで、こんまりさんの書籍を読んだ時と同様、ネットフリックスの番組を見たときも、こんなことを感じました。

「トキメクかどうかが重要なのは、お金の使い方もまったく同じだ」
と。というより、まさに、片付けを通じて、お金の使い方や人生まで見つめ直すのが、こんまりさんの本質なのですよね、きっと。

 

人はびっくりするくらい、自分の人生にとってどうでも良いものにお金を使っています。先日も、
「相続した実家を処分したら、心が驚くほど軽くなった!」
と晴れやかな表情でお話を聞かせてくださった方がいます。

代々受け継いできた土地だったため、親戚の目もあるし、自分自身の義務感も手伝って、少しの間、頑張って維持していたそうです。でも、コストもかかるし、普段は留守にしていたため空き家にしているその家のことが気になってしょうがない。まさに、精神的にも経済的にも負担になっていたそうです。

それを処分したので、親戚からの圧力がかかることはあるそうですが、日々抱えていたストレスに比べれば、どうということはないと。

余談ですが、日本人の家へのこだわりを感じるケースは少なくなく、自己破産に関する案件で、多額の借金を抱えた方が
「家だけはなんとか残したい」
と口にすることがよくあります。それに対して、こんなことを言った弁護士さんがいました。

「家の所有権を守るのであれば自己破産はできません。でも、抱えている債務の金額は、家の価格をはるかに上回る額です。一生と引き換えにするほど家は大事ですか? 大事なのは、家の所有権ですか?」

この言葉は、今でも私の記憶に鮮明に焼き付いています。自己破産の是非はともかく、これから稼ぎ出すお金を全て借金返済に充てて、小さな家一軒を守ることが人生なのか。

本当に使うべきことにお金を使っているのか、そもそも何にお金を使うべきなのか、あらためて冷静に考えるきっかけになりました。

生活費ミニマムチャレンジ

自己破産の話は少し極端な例かもしれませんが、実は多くの人が、習慣でなんとなく買う、みんなが持っているから買う、本当に欲しいものは高くて買えないから妥協して買う、など、人生の中で与えられるお金という有限の資源を、突き詰めてみればどうでもいい物事に費やしているものです。

本当に心トキメクものだけにお金を使うことができたら、人生の豊かさはまったく変わってくることでしょう。

そこで、自分のお金の使い方を見極めるための方法の1つとして、おススメしたいのが「生活費ミニマムチャレンジ」です。生活費を本当に最小限にしたらどのくらいなのかを試してみることです。これ、かなりおすすめです。

どれだけお金を使わずに生活できるか、ゲーム感覚でチャレンジしてみるのです。本当にお金がなくて困っている時にはチャレンジどころではなくなるでしょうから、お金に困っていない時に試してみると効果的です。

生存するのに必要な支出にしぼり、あとはまったく使わないでいるようにします。できるだけお金を使わない方法がないか徹底的に工夫します。極端な話ですが、
「本当に、食事は3食必要か」
というところまで突き詰めてみます。

「もっと家賃の低い家に住んだら、本当にダメなのか」
ということも試してみると面白いのですが、無駄な引っ越し費用もかかりますし、それぞれの環境の中で実行すれば良いでしょう。

すると、多くの方が、
「思ったよりも、お金をかけず暮らせるものだなあ。しかも、たいした不都合もストレスもない」
ということに気づくことができると思います。どうでも良いものに意外とお金を使っていたことに気づくと思います。

また、最悪その額まで収入が減っても生きていけるというラインがわかりますから、将来への不安も軽減されます。

一方で、
「さすがに、このお金を使わないと、不都合があったり、かなりストレスを感じたりする」
という点に気づいたら、それは、必要な支出だということ。トキメクお金の使い方とまではいかなくても、本当に自分に必要な使い方が見えてくるでしょう。

なお、いったん一気にミニマムにして、そこから徐々に支出を増やして、自分なりの適切な支出規模を見出していくと、ちょっとずつ我慢をして節約を進めるよりも一気に支出を減らすことができます。

支出の削減により、もしお金にゆとりが出たのなら、それをトキメクものに使う。それができれば、収入額が変わらなくても、今まで以上の豊かさを感じるはずです。

とはいえ、心トキメクような買い物をするのも、そう簡単ではないかもしれません。

「これを買わなかったら生きていけない!」「これにお金を使わずしてほかの何に使うの?」と思えるくらいのものに出会う力が必要ですからね。

結局、自分がどうお金を使っているかと向き合い、それがどれくらい欲しいものなのか、幸せに感じるものなのか、本当に欲しいものはなんなのか、を自分自身に問いてみたり、感じてみたりする事で、お金の使い方が上手になっていくのです。

人生において、余計なものを買っている余裕は、経済的にも時間的にもありません。もちろん、無駄使いをゼロにするのは難しいですが、本当に欲しいものに目を向け、それにお金も時間も費やしていかないと、時間とお金に振り回されているうちに「人生100年」が過ぎ去ってしまうかもしれませんよ。

さて、本連載は、今回が最終回となります。実は私自身、この連載を通じて、自分のお金のことについて色々と見直しました。銀行口座やクレジットカードの入れ替えもしました。株式の保有銘柄も見直し、イデコやふるさと納税もはじめました。

みなさまにとっても、本連載がお金について見直していただくきっかけとなっていれば幸いです。

最後までありがとうございました。

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平林亮子

公認会計士。1975年千葉県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部地理学科出身。大学3年次在学中に公認会計士試験合格。
起業やプロジェクトのたち上げから、経営全般に至るまであらゆる面において経営者をサポートしている。
『決算書を楽しもう』(ダイヤモンド社)、『お金が貯まる5つの習慣』『<新版>相続はおそろしい』(幻冬舎新書)『レシートで人生を変える7つの手順』『損しないのはどっち?』(幻冬舎)など、著書は監修も含めると50冊を超える。
アールパートナーズ http://www.r-cpa.co.jp
平林亮子オフィシャルウェブサイト http://www.hirabayashi-cpa.com

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