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神様、福運を招くコツはありますか?

2019.03.17 公開 ポスト

死ぬ直前、魂は肉体を離れ「最後の挨拶」に行く桜井識子(神仏研究家、文筆家)

縁起物で運を強くする方法は? 病気には祈祷が効く? 神様はどんな人が好き? 人は死んだらどうなるの? スピリチュアル好きから圧倒的支持を集める桜井識子さんの著書、『神様、福運を招くコツはありますか?』は、こうした「見えない世界」の疑問にズバリ答えてくれる一冊。なんだか最近、うまくいかないな……とお悩みの方、神仏を味方につけて人生を「幸転」させてみませんか? 今回は特別に、本書の一部をみなさんにおすそ分けします。

*   *   *

人は自分の寿命がわかる

介護の仕事をしていて出会った、80代後半のAさんという男性の逝去で私はいくつかのことを学ばせてもらいました。

iStock.com/RomoloTavani

まず、人は自分の寿命がおぼろげながらわかっている、ということです。Aさんは亡くなる2ヶ月前あたりから一気に体も脳も衰えました。

老衰の部類に入るように思うのですが、それ以前はどこも悪くなく元気でした。頭もしっかりしていましたから、冗談も面白く、博識ぶりがすごかったのです。

亡くなる予兆が全然ない時のことです。

ワシ……長くないような気がする……」とポツンと1回だけつぶやいたことがあります。ビデオを全部見るのにあと半年はかかりそうだ、と奥さんと私が話をしていたら、Aさんが横から「急がないと、全部見るのに間に合わないかもしれない」と言ったのです。

そんなわけないやろ~、と奥さんが笑い飛ばし、私もそれに同調したのですが、本人は首をかしげながら、「なぜかそんな気がするねん」と、自分でもどうしてそう思うのか不思議、という感じでした。結果はその半年後に亡くなったわけで……、やはり魂は寿命をわかっているのだなと思いました。

これは同じ例で、元夫(2回目の結婚の夫のことです。婚姻は解消しましたが、人生のパートナーとして今でも仲良くしています)の父方の祖母のお話です。

元夫の祖母は敬虔なクリスチャンで、慈悲深い人だったそうです。この祖母がいきなり、「今年の夏におばあちゃんは死ぬからね」と優しく言ったというのです。元夫がまだ幼い頃のことです。

その時点で祖母は病気でもないし元気だったので、元夫は信じられず、

「なんで?」と聞いたそうです。すると、

そう決まってるから」とかなんとか穏やかに答えたそうで、

「おばあちゃん、死んだら嫌や!」と元夫が言うと、静かに笑っていたそうです。

そして本人が孫に宣言した通り、夏の暑いカンカン照りの日に畑仕事をしていて亡くなったということでした。

魂は設定した寿命を知っているので、何かの折にふと思い出すのかもしれませんし、あと少しになった時点でおぼろげながらわかるのかもしれません。

私のもとを訪れたAさんの魂

それと……、死ぬ時に魂が体を抜けて会いたい人に会いに行く、最後の挨拶をして回るのは死後ではない、ということを知ってはいたのですが確信がありませんでした。それもAさんが教えてくれました。やはり死後ではなく、死ぬ直前でした

iStock.com/ipopba

Aさんが私のところに来たのはお昼を回った時間でした。律儀に私のような者にまで挨拶に来られて、という話を後日奥さんにしたところ、

「え? 午後3時過ぎ? その時、お父さん(Aさんのことです)はまだ生きてたよ?」と言うのです。

奥さんには霊感があり、外国の教会で霊に足を引っ張られたことがある人ですから、亡くなる前に挨拶に来ました程度の軽いスピリチュアル話ならOKなのです(もちろんディープな話はしておりません)。

あ、そうか、普通の人は死んだあとでなければ、空間を移動できないと思っているんだな、とそこで気づきました。どう話を終わらせようかと考えていたら、奥さんはちょっと考えて、こう言いました。

「でも、そういえば……、亡くなる少し前から様子がおかしかったわ」

呼びかけても本人に聞こえているのかいないのか、まるで反応がなく、視点も定まっていなくて目がどこを見ているのかわからない状態だったそうです。まだ肉体は生きているけど、本人は死んでいるような、魂が抜けているような、そんな感じだったと言っていました。

そのような状態が少し続き、その後眠るようにして、夕方に亡くなった、ということです。あの時に体を抜けてたと思うわ、ちょうどその時間だった、と奥さんは自分がそばで見た感想を言っていました。

人間は自分が亡くなる時、もうじきだということがわかります。今のうちに会いたい人に会っておかねば、ということも自覚できますので、去って行くほうは心残りなくそれができるのです。

しかし来られたほうは、来るのは死後ではなく亡くなるその時間や亡くなる直前である、と知りません。知らなければ、せっかく最後の挨拶に来てくれたのに、「あれは気のせい?」「ただの虫の知らせ?」で片づけてしまいます。ご臨終より前だったからな~、となるからです。

この時点ではまだ“霊”ではないので、夢の中に出てきてくれない以上、“魂”を見ることになります。私にはキラキラした丸い物体で見えますが、目で見えない人には他の方法で挨拶をするかもしれません

あとから考えて、ああ、あれがサインだったかも? と思っても、亡くなる前の時間だからきっと気のせいね、とその貴重な人生最後の挨拶を捨ててしまう人がいるかもしれません。そうならないために知っておかれたほうがいいかな、と思います。

事故や急病などで健康な状態からあっという間に亡くなる時は、本人に余裕がない場合が多く、そのようなケースでは挨拶に行かないこともあります。

*   *   *

この続きは書籍『神様、福運を招くコツはありますか?』をご覧ください。

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桜井識子 神仏研究家、文筆家

1962年広島県生まれ。霊能者の祖母・審神者の祖父の影響で霊や神仏と深く関わって育つ。1000以上の神社仏閣を参拝して得た、神様仏様世界の真理、神社仏閣参拝の恩恵などを広く伝えている。神仏を感知する方法、ご縁・ご加護のもらい方、人生を好転させるアドバイスなどを書籍やブログを通して発信中。最新単行本『ごりやく歳時記』のほか、『桜井識子の星座占い』『東京でひっそりスピリチュアル』『ごほうび参拝』『神様仏様とつながるための基本の「き」』『おみちびき』『死んだらどうなるの?』など著書多数。

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