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褐色の血

「褐色の世界にこそ私の求めているものがあるような気がします」

1975年、二人の男がブラジルへ向かうため空港にいた。ひとりは仲間に見送られ、もうひとりは孤独に。

児玉は、サンパウロでパウリスタ新聞の記者として働くことになっていた。ブラジル社会に呑み込まれつつも、日系人の変遷の取材にのめり込んでいく。人種の坩堝と言われるブラジルで、児玉は「ある答え」を、この国と日系人社会に求め始めていた。

一方、サンパウロのホンダの関連会社で整備士として働く小宮は、ブラジルで日本では味わうことのなかった安心感をおぼえていた。現地で出会う人々に支えられながら、次第にブラジル社会へと馴染んでいく。

国家、人種、民族、人は何を拠り所に生きるのか。

差別に翻弄された人々の50年にわたる流浪を描いた長編小説三部作の序章。

関連書籍

麻野涼『褐色の血(上) 混濁の愛』

「褐色の世界にこそ私の求めているものがあるような気がします」 1975年、二人の男がブラジルへ向かうため空港にいた。ひとりは仲間に見送られ、もうひとりは孤独に。 児玉は、サンパウロでパウリスタ新聞の記者として働くことになっていた。ブラジル社会に呑み込まれつつも、日系人の変遷の取材にのめり込んでいく。人種の坩堝と言われるブラジルで、児玉は「ある答え」を、この国と日系人社会に求め始めていた。 一方、サンパウロのホンダの関連会社で整備士として働く小宮は、ブラジルで日本では味わうことのなかった安心感をおぼえていた。現地で出会う人々に支えられながら、次第にブラジル社会へと馴染んでいく。 国家、人種、民族、人は何を拠り所に生きるのか。 差別に翻弄された人々の50年にわたる流浪を描いた長編小説三部作の序章。

麻野涼『褐色の血(中) 彷徨の地図』

差別の根本は、あの頃と何も変わっていなかった。 1978年。 児玉はサンパウロで出会い、愛し合ったマリーナと結婚し、息子・洋介マルコスを連れて日本へ帰国する。 フリージャーナリストとして筆をとるが、収入は乏しく、家族を養うためにノンフィクション賞の受賞を狙う日々が続く。 一方の小宮は、サンパウロで自動車整備工場を開き、順調に事業を拡大していた。 だが、ブラジルを襲ったハイパーインフレがすべてを狂わせる。 資金難に追い詰められた彼は、出稼ぎとして日本行きを決意する。 日本で再会を果たした二人。 それは再生への第一歩だったのか、それとも――絶望への入り口だったのか。 かつて決別した過去が、影のように二人の背後から忍び寄っていた。

麻野涼『褐色の血(下) ヘイト列島』

かつて母・テレーザの治療費を稼ぐため、日本を訪れたトニーニョ。 観光ビザでの入国だったため、働くことができず警察に拘束されていたところを、児玉に助けられた。 ブラジルに戻ったトニーニョは大学を卒業し、学校に行く機会のない子供たちのための夜間学校を始める。 だが、運営は厳しく、当面の資金を稼ぐため日本の大泉町へデカセギに行くことを決意する。 大泉町で、ブラジルから戻った元移民の折原と出会ったトニーニョは、デカセギ子弟たちが抱えるいじめやダブルリミテッドの問題を知り、折原と協力し、デカセギが安心して働ける場所とデカセギ子弟の教育問題に取り組む会社を設立する。 そんな中、児玉が彼らの取り組みを取材し記事にする。トニーニョはかつての恩人との再会を果たすが、その記事がヘイトの標的となってしまった。 デカセギと住民の和解への第一歩が、インターネットによりヘイトを過激化させていく。 そして、ついに恐れていたテロが・・・。 差別と分断がはびこる世界で"共生”を模索して生きた人々を描いた長編小説『褐色の血』。ついに完結!

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