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数学的コミュニケーション入門

2017.04.24 公開 ツイート

数学的な話し方 ~「わかりやすい説明」ってなんだ

「話が長い人」が見落としているたった1つの事実 深沢真太郎

忘れてはいけない大前提

 ではまず、「伝える」についての大前提を1つ押さえておきましょう。2行で表現すると、こうなります。
 

 人は、他人の話を聞きたいとは思っていない。
 でも、自分に必要なことだけは聞きたい。


 特別な状況を除けば、人は自分が話したいという欲求は大きいけれど、誰かの話を聞きたいという欲求は小さいと思います。学術的な根拠はないのであくまで私の主観によるものです。しかし、あなたにも思い当たる節があるのではないでしょうか。
 たとえばかつての数学の授業を思い出してみてください。先生が難しい理論を延々と説明しているとします。聞いているあなたは不快感でいっぱいのはずです。そしてあなたの感情は「要するになんなのかを教えてよ。どうすれば正解を出せるのかだけ教えてよ」ではないでしょうか。その考え方の是非はさておき、伝える相手の感情とはこういうものなのです。
 このように人は「伝える」というテーマにおいては、極めて「ワガママ」な考え方をしています。まして忙しいビジネスパーソンであれば、そのワガママ度はさらに高くなることでしょう。
 では、そんなワガママなビジネスパーソンに向けて何かを伝えなければならないあなたは、普段からどう「伝える」という行為を考えたらよいでしょうか。どう考えても、答えはこれしかありません。

 

 相手が伝えて欲しいことだけを、簡潔にわかりやすく伝える。


 本項のポイントは、そもそも相手はあなたの話を聞きたいとは思っていないという大前提を忘れないということ。このワンメッセージです。
 それを忘れてしまう人が、典型的な「話の長い人」「何が言いたいのかわからない人」「話しながら自分だけ気持ちよくなってしまう人」なのです。気をつけましょう。自戒を込めて。

 

続きはぜひ『数学的コミュニケーション入門 「なるほど」と言わせる数字・論理・話し方』でお読みください。

 

 

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数学的コミュニケーション入門

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深沢真太郎 ビジネス数学の専門家/教育コンサルタント

ビジネスパーソンの思考力や数字力を鍛える「ビジネス数学」を提唱し人財育成に従事。この分野では第一人者として圧倒的な実績と指導力を持つ教育コンサルタント。これまで延べ5000名以上の指導経験を持ち、「中学生に伝えるつもりで」を信念とする面倒見のよいキャラクターと丁寧な指導技術は多くの研修担当者に「この人でなければできない研修」「なぜこんなにわかりやすいのか不思議」と評される。様々な大手企業の人財育成をサポートしており、大学やビジネススクールで担当した講義は100%リピート依頼がくる超人気講師でもある。
主な著書に『99%の人が知らない数字に強くなる裏ワザ30』(ダイヤモンド社)、ベストセラーとなった『数学女子智香が教える 仕事で数字を使うって、こういうことです。』(日本実業出版社)など多数。日本数学検定協会「ビジネス数学検定」1級AAAは国内最上位。
BMコンサルティング株式会社代表取締役/理学修士(数学)/多摩大学非常勤講師

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