生き方
折口信夫の唯一の長編小説『死者の書』(1943年)をついに通読できました。
日本幻想小説の傑作として名のみ高かったこの作品が中公文庫に入ったのは、私が高校生のころのことです。喜んですぐに買い求め、読みはじめたものの、その古文・古語を交えたひどく癖のある文体と、客観的状況の見えない錯綜した筋立てのせいで、まもなく読むのを諦めてしまいました。
そのことがずっと気になっていたのですが、今回、『死者の書』を40年ぶりに通読できたのは、近藤ようこのマンガ版『死者の書』のおかげです。
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