![](https://cdn.gentosha.co.jp/_p_uploads_/series/1721617450_square_icon.jpg?p=p-list-1x1)
日本で最初に戦争遺跡文化財に指定された、沖縄陸軍病院第二外科20号壕。リアリティを追求した展示内容に毎年、多くの人が見学に訪れる。この設立と文化財指定に奮闘した沖縄・南風原町(はえばるちょう)の男たちを追う——。
見学者が増え続ける沖縄ダークツーリズムの隠れたシンボル
![](/files/mwimgs/b/6/350/img_b632ecd5290a4550b3689d17e1b63b07923844.jpg)
南風原壕群20号 見学ツアーは約20分。一般300円、小中学生100円
人口3万7000人の小さな町に、年間2万5000人が訪れる平和学習施設がある。沖縄戦を今に伝える、沖縄陸軍病院20号壕とその隣地に建つ南風原町文化センターだ。飾り気のない、まじめ一本やりの地味な公共施設である。炎天地にもかかわらず、傍らにジュースの自動販売機すらない。あるのは、沖縄戦時、病院代わりに使われた湿った土の洞穴(壕)と、醤油樽を担ぐひめゆり学徒の人形や、貧相な木組みのベッド、薬品などが並ぶ展示空間である。
ここから先は会員限定のコンテンツです
- 無料!
- 今すぐ会員登録して続きを読む
- 会員の方はログインして続きをお楽しみください ログイン