
豊川、蒲郡、渥美半島、豊橋を巡り、愛知県の旅のラストは名古屋観光である。
そういえば味噌おでんってまだ食べたことがなかったなぁ。
八丁味噌の赤いおでん。
ちょうど昼時。おでん、食べに行こう!
駅前の大名古屋ビルヂングの3階の「山虎」へ。カウンター席にするりと座れた。
目の前にはおばんざいが並び、調理場でてきぱき料理をするお店の人たちが見える。
絶対、おいしいお店やな。
というのがビンビン伝わってくる。
ランチのセットメニューに惹かれつつ、いやここは味噌おでんをたっぷり食べたい。まずは味噌おでん6種盛りをふたりで。待つこと数分。お皿にどどーんと出てきた。想像していた2倍くらい味噌がたっぷり。チョコフォンデュくらいどろりとしている。
ちくわ、大根、厚揚げ、卵、こんにゃく、あとひとつはなんだっけか。とにかくどれもめちゃくちゃおいしい。見た目ほど味は濃くなく、なんなら追い味噌したいくらいまろやか。ごはんにバウンドさせて食べたいな~と思うが、揚げたて天むすを頼んでいるので白いご飯はぐっとがまん。他に味噌カツも食べて大満足。
おなかも満たされ、つづいて「ノリタケの森」へ。
1904年創業の高級洋食器のノリタケ。その本社の敷地内にあるノリタケの森には、ノリタケのショップやカフェ、憩いの広場があるらしく、中でも明治から大正にかけて作られたノリタケの食器が見られるノリタケミュージアムに行ってみたいと思っていたのである。名古屋駅から15分ほどで、歩いて行けるというのも良い。
人々が憩っていた。
噴水広場や遊歩道の木陰のベンチ。ピクニックのようにランチを楽しむ家族連れも。ゆとりあるノリタケの森である。
早速、ノリタケミュージアムがあるノリタケクラフトセンターへ。
一階は陶磁器の製造から絵付けまでの工程を順を追って学べるエリア。ボーンチャイナという言葉は耳にしたことはあったが、それがなんなのか考えてみたことはなかった。でも、今回、わかったゾ。ボーンチャイナのボーンとは牛の骨なのだった。発祥はイギリスだが「チャイナ」とは磁器を指し、牛の骨を焼いた骨灰を原料に混ぜて作られた高級磁器を「ボーンチャイナ」と呼ぶのである。薄く繊細だが耐久性に優れているのだとか。実際に作業をされている職人さんたちの様子を見学することができ、2階ではノリタケのボーンチャイナのお皿の絵付け体験も(もちろんやる)。
3階、4階のノリタケミュージアムにはさまざまな年代のお皿やカップがずらり。
1891~1921年に作られた薔薇のパンチボウルセットが展示されていた。あまりの華やかさにうっとりする。 このセットでフルーツポンチを楽しんだパーティってどんなだったんだろう?
そしてそして、1920~1930年代のノリタケのアール・デコデザインのオシャレなことといったら! 復刻して売り出してほしいくらい。
日々の暮らしの中で、毎日使う食器。こだわってもいいし、こだわらなくてもよいわけだけど、お気に入りがあるのはいいものである。わたしは普段、マリメッコの20センチの丸皿を愛用しているのだが、自分が作るフツーの料理もお皿一枚でちょっと気分が上がるのだった。
二泊三日の愛知の旅。名古屋駅までぶらぶら戻り、新幹線で食べる用の「コンパル」のエビフライサンドをテイクアウト。夜に向かう新幹線の中でエビフライサンドの箱を開け、
「うっわ、おいしそ」
もりもり食べた。
うかうか手帖の記事をもっと読む
うかうか手帖

ハレの日も、そうじゃない日も。
イラストレーターの益田ミリさんが、何気ない日常の中にささやかな幸せや発見を見つけて綴る「うかうか手帖」。










