生き方
大竹まことさんによる連載エッセイは、今回は16回目。東京でも桜が満開を迎え、都心の街中でも、道端で足をとめ、花にカメラを向ける人の姿を多く見かけるようになりました。
誰と見たかは曖昧で、いなくなった人の顔だけが残る。それでも桜は、毎年律儀に咲き誇る。そんな春の思い出語りです。
* * *
あと3日もすれば、桜が咲き始める。
家の斜め向いにある老木のソメイヨシノはまだ一輪も開いていないが、その蕾(つぼみ)はもう膨らんでいて、その時を待っている。今まで、何度も桜を見てきた。年に1回咲く花だから計算は簡単である。75年間、物心ついてからでも70年は桜と一緒に春を迎えた。

「大竹まこと ゴールデンラジオ!」が長寿番組になるなど、今なおテレビ、ラジオで活躍を続ける大竹まことさん。75歳となった今、何を感じながら、どう日々を生きているのか——等身大の“老い”をつづった、完全書き下ろしの連載エッセイをお楽しみあれ。

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