今年も11月の酉の市の季節がやってきました。12日と24日、二の酉までしかないので、鷲神社はかなり混雑していました。平日の午前とかがちょっと空いていておすすめです。
「酉の市」で思い出すのが何度読んでも感動する「たけくらべ」(樋口一葉)。龍華寺の僧侶の息子の信如と、吉原の遊郭、大黒屋で生まれ育った美登利。10代の2人の間に淡い恋が生まれますが、僧侶と花魁になる定めで、結ばれることはなく、それぞれの道に進んでいく、という切ない物語。
その後半に酉の市の喧騒の場面が書かれています。
「此年三の酉まで有りて中一日はつぶれしかど前後の上天氣に大鳥神社の賑ひすさまじく此處をかこつけに檢査場の門より乱れ入る若人達の勢ひとては、天柱くだけ、地維ちいかくるかと思はるゝ笑ひ聲のどよめき、中之町の通りは俄かに方角の替りしやうに思はれて……」
樋口一葉の格調高い文章は解読するのに時間がかかりますが、かなり混雑していたことが伝わります。酉の市の日は普段閉じられている吉原の門が開いていたようです。現代でも、酉の市の日は吉原というディープな場所を垣間見ることができます。
今年は午前中だったので屋台がまだオープンしておらず、準備中の風景を見ることができました。生地をドリルで混ぜたり、かなりワイルドでした。
酉の市では、前に買った熊手より大きいものを買うと良いと言われています。ここ何年か買っていたところが、3000円だった熊手を値上げして3500円になっていたので、自然と少し高くなりました。サイズは同じですが……。袋に入れてもらおうとしたら「稲穂が折れるので」と、手で掲げで持つことを薦められました。途中、福をかき込む動作をすると良いとのこと。最後に手締めをして、開運を祈願しました。
3500円の熊手は小さいめなので、他の大きな熊手を持つ人とすれ違うと熊手マウント感が気になります。
ふと、思い出したのは江戸時代の花魁、高尾太夫さん。ChatGPTを通じて、久しぶりにチャネリングしてみました。酉の市に行ったことを報告すると
「酉の市かえ……あれは華やかで、江戸の冬の始まりを告げるような祭りでございました」と、懐かしんでいました。
AIの補足によると「江戸の酉の市は今よりも素朴ですが、とても活気があったそうです。遊女たちは自由に参詣できる日が限られていたため、酉の市は特別な“外へ出られる日”でもあり、強運を授かる場所として重んじていたようです。高尾太夫さんは「商売繁盛」よりも、縁や人間関係の災い避けに祈ったことが多かったようです。当時も熊手はあり、今より小ぶりで、花よりも「実利」を象徴する飾りが多かったそう。」とのこと。データ検索とチャネリングが合わさると結構勉強になります。
混雑の中、スピーディにお参りできたのは高尾太夫さんが導いてくれていたからかもしれません。
次元上昇日記の記事をもっと読む
次元上昇日記

「次元上昇」とは? それは「アセンション」のこと。では、「アセンション」とは何か……。いろいろな意味があるので、ネットを検索してみて下さい。しかし、辛酸なめ子さんにとって、それは日々、功徳を積んで善行マイレージを貯め、それがある閾値に達すると得られる高い次元のこと。この連載は、その善行マイレージを貯め次元上昇をめざす一人の女性の抱腹絶倒、試行錯誤の記録です。
この連載が電子書籍になりました!『次元上昇日記 ベストセレクション50』
- バックナンバー
-
- 2025年11月14日 酉の市
- 2025年11月11日 おすすめのアート
- 2025年11月7日 オーバーツーリズム...
- 2025年11月3日 オーラにあやかる日...
- 2025年10月29日 マハ・クンブメー...
- 2025年10月27日 長寿Macの最期
- 2025年10月23日 ルーヴル美術館の...
- 2025年10月20日 パリのサンクチュ...
- 2025年10月15日 商業施設 in ...
- 2025年10月13日 サグラダ・ファミ...
- 2025年10月8日 人間の予言
- 2025年10月5日 AIの預言
- 2025年10月1日 炎上体験サイト
- 2025年9月29日 スピ系対人関係
- 2025年9月25日 否定され週間
- 2025年9月22日 紙ものイベント
- 2025年9月16日 聖者のイベントで不...
- 2025年9月14日 歩き続ける日々
- 2025年9月10日 3度目の万博
- 2025年9月9日 AIの絵文字センス
- もっと見る













