1. Home
  2. 生き方
  3. いつまで自分でせいいっぱい?
  4. in高崎

高崎での佐津川愛美映画祭
全体としては2カ所目が無事に終わりました。

高崎は土日のため、前回の東京とは違った雰囲気。一緒に作品を観て、たっぷりのトーク。映画館でみなさんとしっかり同じ時間を過ごす。体感する。という、最初に思い描いた理想のかたち。
それが高崎で出来たことは、とっても嬉しいことでした。

 

高崎での最後の上映。
はじまって暫くすると、私たちの視線の先、スクリーンの手前あたりで、何かが動いた。
劇場の中が「あれ?」っといった空気になる。
暫くすると、また何かが動いた。
この時、はっきりと確信する。

虫だ。虫が劇場の中を飛んでいる。
スクリーンに影が映る。虫がいるではないか!

今までたくさんのスクリーンで映画を観てきたけれど、初めての体験。
普通なら、ど、どうなる?どうする?ずっと飛んでるとみんな気が散っちゃうよっと焦る気持ちになっていたかもしれない。
しかし私は、興奮した。

「あーーーーー!もぎりさんの台詞で出てきた状況‼︎」
「みんなーーーー!みなさん!わかる?わかります!?あの台詞と!同じ状況ですね‼︎」っと客席に勝手に心の中で問いかける。
ショートムービー「もぎりさん」は映画館で働くスタッフとお客さんとの、ほっこりくすっと、映画館あるあるを描いた作品。
片桐はいりさん演じる「もぎりさん」と私が演じる「座頭側(ざづがわ)さん」の会話でまるっきり同じような状況の話が。

「映画館で働くようになって、ハエに敏感になった。劇場に入ったら大変だから」という、これで1エピソードあるのです。

まさしく!こういう事か!
劇場に虫が入ると大変って、こういう気持ちになるから大変なのか!

前日に「もぎりさん」の上映があったので、そちらにも来てくださった方と体験出来たということが、面白すぎる。勝手にうれしすぎる。

こんなことも、映画祭ならではの醍醐味かもしれません。とってもうれしかったです。
シネマテークたかさきさんも、満席になったのは久しぶりだし、みなさん楽しそうでよかったと言ってくださったので、心からほっとしました。

【楽】高崎でおいしいお蕎麦をいただきました。
withアクリルもぎりさん

地方は土日の開催がみんなの希望だったので、東京は平日レイトショーにしました。
レイトというのは、20時とか21時とか、遅いスタートの上映。昔は金曜土曜なんかだと、24時スタートとかもあったよなぁ。あの時間の映画館、電車はもう終わっている。歩いて帰るかタクシーか自転車か、、
あの特別感好きだったなぁ。すっかり最近はなくなってしまいましたね。

平日のレイトも私はとても好き。1日の終わりに、仕事を終わらせたあとに、最後に映画館に行く。そこで観る映画は、なんだか仕事帰りの1杯。とも少し違うけど、日常をふっと色濃くしてくれるような。小さな劇場で、知らない人と肩を寄せ合ったり、はたまた全く人が居なくてスクリーンをゆったり観られる贅沢感を味わえたりする空間。
そんなこんなで、平日レイトが出来るのは東京だけだろうし、ふらっと来て貰えるように、60席くらいの劇場で、こじんまり肩を寄せ合って観るという場にしたいなと。
その規模でリクエストをさせてもらっていたのですが、行き違いがあったのか、劇場さんが配慮してくださったのか、真相はわからないけれど、金曜日のみ60席で月〜木はとても大きな3倍以上あるスクリーンの劇場を用意してくださったのです。
チケット発売前日に知って、私はひっくりかえるかと思いました。笑
でも、せっかく劇場さんが大きなスクリーンを用意してくださったのなら、レイトに来慣れている方だけでなく、普段あまり映画館に来ない方にも来てもらうチャンスだ!ということで、こじんまりのつもりであまり宣伝もしていなかったので、あわててXも始めたという経緯なのでした。

方向転換をしてドタバタだった訳ですが、映画館に映画を観に来てください!とたくさんたくさんお伝え出来た期間となり、それが自分にとって、すごく大切で嬉しいことだと感じることが出来ました。
来てくださった方に直接、「映画館に来てくださってありがとうございます。また来てください!」っと毎日毎日言うことが出来て、言えば言うほどこころが元気になるというか、強くもなるというか、とにかく経験したことがない満たされた気持ちで。
好きなものを好きと言えるって、こんなにハッピーなんだと初めて教えてもらいました。

ピンチはチャンスとも言いますが、ピンチだった訳ではないけど、思っていたものと違ったときに、更に良い案に出来るし、ポジティブに考えたことで、自分にとって幸せな気持ちを感じさせてもらえたということが、すごくすごく自信になるような経験でした。

映画の現場の人間は映画館で観てもらう前提で作品を作り上げているし、
観客としても大きなスクリーンで観る映画は格別。
やっぱり私は映画館が大好きです。

次回は8月に名古屋。そして10月に静岡。
私の映画祭が映画館に行くひとつのきっかけになってくれたら、そんな嬉しいことはありません。
もちろん、いつでも、どんなときでも、
あなたが映画館に来てくれることを、私は待っています。

{ この記事をシェアする }

いつまで自分でせいいっぱい?

自分と向き合ったり向き合えなかったり、ここまで頑張って生きてきた。30歳を過ぎてだいぶ楽にはなったけど、いまだに自分との付き合い方に悩む日もある。なるべく自分に優しくと思い始めた、役者、独身、女、一人が好き、でも人も好きな、リアルな日常を綴る。

バックナンバー

佐津川愛美

1988年8月20日生まれ、静岡県出身。女優。
Instagram http://instagram.com/aimi_satsukawa

この記事を読んだ人へのおすすめ

幻冬舎plusでできること

  • 日々更新する多彩な連載が読める!

    日々更新する
    多彩な連載が読める!

  • 専用アプリなしで電子書籍が読める!

    専用アプリなしで
    電子書籍が読める!

  • おトクなポイントが貯まる・使える!

    おトクなポイントが
    貯まる・使える!

  • 会員限定イベントに参加できる!

    会員限定イベントに
    参加できる!

  • プレゼント抽選に応募できる!

    プレゼント抽選に
    応募できる!

無料!
会員登録はこちらから
無料会員特典について詳しくはこちら
PAGETOP