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人気占い師、真木あかりさんの新刊『2024年上半期 12星座別あなたの運勢』より、総合運をご紹介します。
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総合運

受け取って、巡らせる。

人から「受け取るもの」の多い時期です。これは2023年5月中旬から始まっている流れなので、すでに実感がある方も多いでしょう。

たとえば仕事で重要な役割を任されたり、先輩や上司から「一子相伝のワザ」的なものを教えてもらったりといったことが多いのです。おそらく、それを受け取ったときは「プレッシャーが増すなあ」と微妙な気持ちになったり、「自分にそれを！？」と驚いたりすることが多いでしょう。まだそんな器ではない、自分にはできないと思ったとしても、たぶん今のあなたに必要なものです。受け取る準備も、すでにできています。依頼されたり、教えてもらったりすることは、ひとまず受け取ってみるといいだろうと思います。

というのも、あなたにそれをもたらす相手は、「この人なら、できるだろう」ということがちゃんと見えているからです。きっとベストを尽くしてくれるはず。きっと、この機会をプラスに受け取って成長してくれるはず。そんな未来がその人には見えていますし、あなただから任せたいんですね。期待に応えるつもりで、応じてみてはどうだろうかと思います。

「受け取る」という意味合いでは、自分ひとりでは動かせないお金を使って、大きく飛躍する人もいそうです。たとえばローンを組んで大きな買い物をしたり、親から受け継いだ資産を活かして仕事の幅を広げたりするのはいい例です。パートナーがいる場合、パートナーにお金を融通してもらったり、しばらく生活費を多めに出してもらったりして転身をはかることもあるでしょう。たとえば留学のためにパートナーとの共同の貯金からお金を出したり、夢を追いかけるために仕事を辞めたりといったことです。「いつか、お金に余裕ができたら」「いつか、仕事が落ち着いたら」と言いつつ、実現できずにきたことはありますか。その「いつか」を「今」にする時期が、いよいよ巡ってきているのかもしれません。

どちらの場合でも、あるいはそれ以外の「受け取るもの」が手元に巡ってきた場合でも、あなたはその“重さ”を、ずっしりとくる感覚を、味わわないわけにはいかないのだと思います。果たして自分にできるのか。時間やお金、そして何より相手の思いを無下にしてしまうのではないかと、空恐ろしい気持ちにもなるでしょう。ただ、それに関してはご自分のポテンシャルを信じていいのかなと思います。チャンスを活かすだけの能力はすでに身につけているからこそ、その運はあなたの手元にもたらされたのです。頑張った自分を、信じてみませんか。

大事なのは「受け取ったもの」を、次の人に渡すところまでをイメージして動くことです。「まだ手元にも来ていないのに、ちょっと何を言ってるのかわかんない」という方もいらっしゃるでしょうか。読み流していただいてもかまわないのですが、物事というのは「なぜそうするのか、それをやるとどうなるのか」が見えていると動きやすいことが少なくありません。もしも迷ったとき、プレッシャーに耐えきれなくなったとき、ここに立ち返って考えると判断がしやすいと思いますので、書いてみます。

「受け取ったもの」を、次の人に渡す──たとえば仕事で重大な任務を引き受けたなら、「次の担当者に引き継ぐまでに、何をどうすればより良い状態になるのか」を考えて動くということです。気づいたことをメモして資料を作るとか、新しいシステムを導入して作業効率を上げるとか、いろいろ考えられそうですね。「この時代に、この考え方ではまずい」と感じたなら、どんどん手を入れるといいでしょう。

パートナーに家計を支えてもらって夢を追うのであれば、自分がその夢を追うことで何を人に渡してあげられるかを、思い描いてみるといいでしょう。たとえば作家を目指すと仮定すると、「支えてもらって、作家を目指す」だけではなかなかのプレッシャーです。ただ、「なんでもない日常が大切に思えるような作品で、たくさんの人が生きがいを見つけられるように」とか「自分の本を出して、出版業界や書店に活気が出るように」などと目線を敢えて少し先に置いてみると、やる気も維持しやすいのかなと思います。

大事なものを受け取って、もっと良くして誰かに渡す。それが、この時期のあなたの幸運のカギであり、大事なミッションではないかと思います。ときに、それを受け取ったことで失うものもあるでしょう。誰かとの関係が変わったり、これまでの生活を改める必要が出てきたりと、なかなかのインパクトを伴います。ただ、ここで手を離れていくものは「あなたがもっと自由に生きるために、手放す必要があったもの」なのだと思います。なくすことを、恐れすぎずにいることも大切です。

さあ、視野を広げて。

5月末、視界がパッと開けます。ここまでの1年というのは、どこか“閉じた世界”のなかで深く潜るようにして過ごす時期で、それでこそ運が開ける時期でした。この5月末からは一転して心も視野も大きく開かれていきます。冒険心や探究心がもりもりと高まっていく人は多いでしょうし、何よりあなた自身が「自由にやりたい！」という欲求と「きっとうまくいくはず」という謎の楽観に突き動かされるようにして、未知の世界に飛び込んでいかれるのでしょう。可能性はあなたが手を広げた分だけ、何かをつかもうとした数だけ、大きく広がっていきます。

これは一般論なのですが、物事を拡大しようと思うとき、ここまでの経験をベースに発展を狙うというのはリスクが少なく、いい方法であるように思えます。ただ、2024年5月末から2025年6月上旬にかけては、てんびん座の人々は「敢えて、知らないことを選ぶ」ほうに目を向けてみると大きな発展を得やすくなります。たとえば、海外に関することはもっともわかりやすいテーマです。海外ニュースをチェックする、海外旅行をして現地の風を感じてみる、海外の人と取引をするなどでしょうか。海外在住・出身の友達を作るのもいいですね。仕事で、異業種のやり方や視座を取り入れてみるのも発見が多いでしょう。自分とはまるで違ったバックボーンを持つ人たちとかかわってみることで、「そんな考え方もアリなんだ！」とコペルニクス的転回を体感する人も。そうした、今までの自分にはなかったものとの縁によって力強く運を切り開いていくのがこの時期です。

今は何の役に立つのか、果たして学ぶだけのことがあるのか、自分でもまるでわからない学問に没頭する人もいそうです。およそお金になりそうもないテーマに心奪われることもありそうです。メリットやデメリット、役に立つか立たないかといったものさしは、この時期には不似合いです。運が小さくまとまってしまうだけ。一番下の引き出しの奥にでもしまって、忘れてしまっていいんじゃないでしょうか。

ものを深く考え、突き詰めることにおいて素晴らしい能力が発揮されますから、大学院への進学、教養を深める講座への申込みといったことを考えていた方は、一歩踏み出してみると素晴らしい発展期となるでしょう。

特に6月は野心が高まりやすいときです。自分にとって当たり前だったことを「壊す」ような動きも生まれるのですが、「break」がときに人気が出る、注目されるといった意味合いで「ブレイクする」などと使われるように、壊れることは新たな素晴らしい動きのためのスタート地点となるのでしょう。むしろ、壊さないと始まらないものもあるはずです。

人によってはそれが、今後20年ほども続いていく「新たな物語」の序章だったりもするでしょう。気の長い話ですが、これは15年ぶりに居場所を移す冥王星の影響によるものです。「これだけは譲れない」「難しいとわかっていても、頑張ってみたい」と思えることであれば、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。もしかすると、壊すのは目の前のことばかりではないのかもしれません。自分の殻とかつまらないプライドとか、20年も経てばどうでもいいことになっていそうな世間体などというものが、無意識のずっとずっと奥のほうでぱりんと、小さな音を立てて壊れているのかもしれません。

ちなみに「こんなに思い切ったことをやっていいのかな」と、ふと心配になることがあったら、そのときは迷わず自分にOKを出していただいて大丈夫かなと思います。2026年まで、「制限と試練の星」と呼ばれる土星が、あなたの現実的な発想力と分析力にしっかりとスイッチを入れているからです。はるか先の遠くを見やる目も、足元を確かめる目も、どちらもそなわっているのですね。5月末以降はどんどん、前に進んでみませんか。今までの自分なら選ばなかったような選択肢にも、手を伸ばしてみるのはいかがでしょうか。そうすることで、もっともっと高く跳べるだけの筋肉が、遠くまで行けるだけの体力が、やしなわれていくのだろうと思います。

家族に関する課題は、しだいに収束へ。

この15年ほど、家族に関することで気持ちや価値観を大きく揺さぶられるような思いをしてきた人は多かったかもしれません。子供時代から当たり前だったことが、大きく塗り替えられる時期が巡ってきていました。ひとつ問題を解決しても、またどこからともなく問題が持ち上がって「どうしてこんなことに」と頭を抱えた夜もあったでしょうか。

そうした家族に関する課題は、2024年中に少しずつ、気にならないレベルに達します。互いにとってちょうどいい距離感がようやく見えてきたり、確執が解消したりと、居心地がよくなってくるでしょう。降り積もる厄介事にうんざりした日々も遠くなって、今となっては「きっとまた厄介事は起こるんだろう。でも、どうにかしていけるだろうな」という、肩の力が抜けた確信があなたの心のなかに、そっと宿り始めるのだと思います。頑張りましたね。ぜひご自分を、いたわってあげてください。

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