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豆柴センパイはおばあちゃん ヨロリゆるゆる、今日もごきげん

2021.12.02 更新 ツイート

センパイ、補助カートがお気に入り? 石黒由紀子

ある日ツイッターを見ていると、旧知の柴田部長(京都在住の柴犬。本名・柴田すばる)の投稿に「おおっ!」となりました。すばるくんは保護犬で、柴犬にして老舗和紙舗の営業部長も務めるスター犬。会ったこともある。暮らすところは違えども何かと刺激をもらう頼れるご同輩犬。そのすばるくんが、歩行補助カートに乗り外をビュンビュンと走っているではありませんか。

 

「いつかは……」と思っていたのです。少し前に比べて転ぶことが増え、後ろ脚が弱ってきているのは明らかなセンパイ。しかしその「いつか」がいつなのか、決めかねていました。「まだ歩けるのに補助カートを使ってしまうと、動く脚もすぐ動かなくなってしまうのではないか」と心配したり、「安いものではないので失敗はできない」と慎重になってもいて。

こういうことをいつも的確に判断し、実行力があるすばるくん(というか、飼い主さん)。やはり、カート問題もサクッと乗り越えていました。そこで早速アドバイスを乞うと「ときどき使うくらいでも、早いうちから慣らしておくのもいいと思いますよ~」。その言葉で背中を押され、具体的に進める決心がつきました。

ピンクやイエローなどカラフルでおしゃれなものもあれば、頑丈そうだったり、とにかくシンプルな作りのものも。歩行補助カートといってもいろいろありました。見た目も重視したいところではありますが、何よりもセンパイが無理なく楽しく使えるものがいい。身体に負担がなく立っていられたり、ひとりでも転ばずに歩けたらいいな。

いろいろ調べてみましたが、センパイの状況や我が家のお財布事情に一番フィットしていると思われる、良心的な工房に問い合わせをしました。まずは1ヶ月のお試し期間があり、その後、購入するかリースにするか、返却するかを決められるというシステムにも安心感がありました。柴田すばる号を製作した工房です。

事情を伝え、指定された9箇所のサイズを測り提出。約2週間後にカートがやってきました!

手に取って、まず驚いたのはとても軽量なこと。センパイを抱っこしたまま、片手でカートを軽々持てるのです。これなら近所の公園までとかの移動も苦にならない。

はじめは戸惑っていたセンパイですが、少しずつ慣らして行くと、トコトコと歩みを進めるようになりました。身体が左に偏りがちなセンパイは、カートに入れるとそれがより目立ちました。そこで動画を撮って工房の方に相談すると「もっと後ろに重心がくるように乗せてみてください。もしサイズが合わなかったら付属のマジックテープで調整してください」。

なるほど、やってみると確かにいい感じ。サイズの調整がマジックテープでできるのは本当に便利。老犬は不思議な生きもの、その日によって背中の曲がり具合が違ったりするのですが、それもマジックテープの微調整でうまく合わせられるということにも気づけました。

2輪にするか4輪にするかでも悩みましたが、センパイは前脚がしっかり動くので、まずは2輪に。それで転ぶようになったら4輪にカスタマイズしてもらおうかと思っています。

すばる先輩は「ちゃんと立っていられることで、いい姿勢でごはんが食べられるし、内臓にもいいと思うんです!」とのこと。にゃるほど、脚や歩くための補助に加え、健康維持にもつながりますね。
導入してよかったです。

歩行補助カート導入に伴い、リビングの中をもう一度整備しました。棚は壁につけ、なくていいものは取り払う。そして、壁に沿って床から約50センチ(センパイの頭から足までくらい)をダンボール張りにしました。イスやテーブルもハカマを穿かせるようにダンボール巻きに。入り込んでしまう奥まった場所にも板を置いて仕切り、ここにもダンボールを貼りめぐらせて。そう、我が家は現在、ダンボールハウス。

センパイはズンズン歩きます。スイッチが入ると、それはもう「使命があって歩いてますッ!」という強い意志さえ感じさせる。あまり見えていないからか壁にもガンガンぶつかります。イスやテーブルにも頭をぶつけたり、イスの下を通り抜けようとしてハマったり。グルグル歩行は反時計回りで回旋、まるでイスラム文化のスーフィーダンスのよう。なのでダンボールは事故防止対策として。

オットと私はトイレに行くにも約50センチの高さの板をまたいで行く日々、人間と猫の利便性は二の次、老犬介護、いよいよ本格的になってきました。

柴田部長 Twitter@sivata_bucho

犬の車椅子バックヤードファクトリー「ぶる」 ウェブサイト

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石黒由紀子

エッセイスト。栃木県生まれ。日々の暮らしの中にある小さなしあわせを綴るほか、女性誌や愛犬誌、webに、犬猫グッズ、本のリコメンドを執筆。楽しみは、散歩、旅、おいしいお酒とごはん、音楽。著書に『GOOD DOG BOOK ~ゆるゆる犬暮らし』(文藝春秋)、『なにせ好きなものですから』(学研)、『さんぽ、しあわせ。』(マイナビ)など。『豆柴センパイと捨て猫コウハイ』、『犬猫姉弟センパイとコウハイ』(ともに小社刊)は、幅広い支持を受け、ロングテールで人気。

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