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外食逆襲論

2019.10.24 公開 ポスト

「サービス」をやめて「おもてなし」をする。これが繁盛店への近道中村仁

50年に1度の「パラダイム・シフト」が起きているといわれる外食業界。どうすれば自分たちのお店を繁盛店にし、将来にわたって生き残ることができるのか……。業界シェアナンバーワンを誇る予約台帳サービス「トレタ」を開発・運営する、中村仁さんの『外食逆襲論』は、外食産業に従事している人なら必読の一冊。あの堀江貴文さんをして、「これを読んだ人しか、未来の外食業界で生き残れない!」と言わしめた本書より、重要ポイントを抜粋してご紹介します。

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セルフオーダーで客単価が下がる?

ここまで読まれてきて、すでにおわかりかと思いますが、テクノロジーがもたらす本当のインパクトは、「合理化」ではありません。その先にある「高度化」です。

(写真:iStock.com/Weedezign)

あくまで合理化は、テクノロジーを導入すると最初に起きること。単なる通過点にすぎません。合理化することで生まれた時間と、精神的、肉体的な余裕を感情労働に振り分けること。そして、テクノロジーの力を利用して人力の限界を超えることで、より高度な「おもてなし」が実現する。これが本来、私たちが目指すべき「高度化」です

よくある間違いが、「合理化」が目的だと思ってしまうことです。手段と目的が入れ替わっている。すると、IT化したのに売り上げが下がる、という現象が起きることもあります。

例を挙げましょう。お客様からオーダーをとるという仕事には、二つの側面があります。

ひとつは、「伝達」です。お客様の注文を正確にキッチンへ伝えること。この仕事はITツールに任せればよいでしょう。

しかし、もうひとつは人間にしかできない仕事です。お客様の注文をお手伝いするという「意思決定の支援」です。どれを注文するか迷っているお客様に、おすすめの商品をプレゼンテーションする。あるいは、そのお客様にとって最適なメニューを一緒に選んであげる。

最近、多くの居酒屋さんがセルフオーダーシステムの導入に踏み切っていますが、それで失敗しているお店をあらゆるところで目にします。なぜかというと、セルフオーダーの導入によって、注文の「伝達」と一緒に「意思決定の支援」が失われてしまうために、お客様は注文をしづらくなり、追加オーダーも入らず、結果、客単価が下がるという現象が起こるのです。

人件費削減や、効率化のためだけにテクノロジーを導入すると、逆効果になりかねません。「合理化」ではなく、「高度化」が最終的な目的であることを、間違えないようにしてください。

外食業界だけではありません。この「高度化」という考え方は、さまざまな業種に活用できます。とくにIT化が遅れている業界は、この発想を取り入れることで、「自分たちが本来やるべきこと、やりたかったこと」に気づくことができるかもしれません。

「サービス」と「おもてなし」の違いとは

飲食店の仕事が感情労働に変化するということは、すなわち飲食店の仕事がよりクリエイティブになるということです。これまでの接客がマニュアル重視の「サービス」だとしたら、これからの接客は自分の頭で考える「おもてなし」の要素が増えていくのではないでしょうか。

(写真:iStock.com/kasto80)

おもてなしは、サービスよりもはるかに高度です。一人ひとり違うお客様を相手に、もっとも適切な対応を瞬時に判断し、実行しなければなりません。即興的かつ、柔軟な対応が求められるのです。

私は飲食店を経営していたとき、「おもてなし」に特化した研修を企画したことがあります。「おもてなし」こそが、これからの繁盛店において重要になると確信していたからです。

立ち居振る舞いから、華道、茶道まで多彩なカリキュラムをそろえ、接客業の基本動作や、おもてなしの心を養ってもらえる場をつくりました。この研修は社員だけではなく、アルバイトでも受講できるようにしました。

研修で大切にしていたのは、スタッフに「接客することの喜び」を感じてもらうことです。

お客様を感動させることができたとき、お客様が嬉しいのはもちろんですが、接客をしたスタッフもまた快感を得ています。この快感は、体験した人にしかわからないものです。

人間は群れで生活しないと生きていけない動物です。だから、人を喜ばせることが快感になるように、遺伝子に組み込まれているのかもしれません。どんなに大変でも、どんなに報われなくても、この喜びを知ってしまうと、もう他の仕事はできなくなります。

やがて、「次はこうしてみよう」「こうしたらもっと喜んでもらえるのでは」と、接客を楽しみながら、自発的に考えるようになります。こうなればしめたものです。

どんどん自分で考えるようになりますし、プロとして急成長していきます。

単に料理や飲み物をお客様に運ぶ、「肉体労働」の時代はもうおしまいです。自分の頭で考えること、人を喜ばせること、それがこれからの「感情労働」の時代の接客において大切なのではないでしょうか。

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10月31日まで、飲食業界に携わる方たち限定でこの書籍のPDF版を無料で配布します。トレタのフォームから情報をご記入の上、ダウンロードしてください。

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外食逆襲論

50年に1度の「パラダイム・シフト」が起きているといわれる外食業界。どうすれば自分たちのお店を繁盛店にし、将来にわたって生き残ることができるのか……。業界シェアナンバーワンを誇る予約台帳サービス「トレタ」を開発・運営する、中村仁さんの『外食逆襲論』は、外食産業に従事している人なら必読の一冊。あの堀江貴文さんをして、「これを読んだ人しか、未来の外食業界で生き残れない!」と言わしめた本書より、重要ポイントを抜粋してご紹介します。

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中村仁

株式会社トレタ代表取締役。パナソニック、外資系広告代理店オグルヴィ・アンド・メイザー・ジャパンを経て、2000年に西麻布で飲食店を開業。立ち飲みブームのきっかけとなった「西麻布 壌」を皮切りに、とんかつ業態「豚組」、豚しゃぶ業態「豚組しゃぶ庵」などの繁盛店を世に送り出す一方、ツイッターを活用した集客で2010年に「外食アワード」を受賞。2013年に株式会社トレタを設立し現在に至る。

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