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老いない体をつくる中国医学入門

2019.03.09 公開 ツイート

老化を早める「毒」は「食」でデトックス【リバイバル掲載】 阪口珠未

動脈硬化、がん、シミ・くすみを引き起こす毒とは?

加齢とともに溜まる毒には、血の毒と、水分や未消化物から作られる毒があります。前者が「瘀血(おけつ)」、後者が「痰濁(たんだく)」です。

個人差はありますが、年をとると血管のしなやかさは失われて硬くなり、血液の流れが悪くなっていきます。中国医学では、「瘀血」は、老化や慢性的な病気と深い関わりがあると考えます。たとえば動脈硬化、脳血栓などの循環器系の病は、血流が滞ったり、血管が硬くなることによって起こります。

腫瘍やがんのように、目に見えるかたちで異物が体にできることも瘀血と考えます。シミや肌のくすみ、目の下のくま、疲れると唇が黒っぽくなることなども瘀血の症状です。

男性の場合、前立腺肥大や排尿障害などは、腎精不足とともに、瘀血が関わっているケースが多く見られます。女性の場合、子宮内膜症や子宮筋腫などは瘀血の症状と考えられています。

自家製の毒は、食生活に気をつければ、自分で排出することができます。瘀血の予防・改善に効果があるのは以下のような食材です。

◇サフラン、紅花(サフラワー)・バラの花・ハイビスカス――いずれもお茶にして飲むのがとりやすいでしょう。ハーブショップなどで扱っています。
◇黒キクラゲ――血液をサラサラにします。
◇ナス――皮の部分は血流を促進します。
◇小豆――血の汚れをとります。
◇サバ・鰯などの青魚
◇納豆や味噌などの発酵食品

関連書籍

阪口珠未『老いない体をつくる中国医学入門 決め手は五臓の「腎」の力』

「肝【かん】・心【しん】・脾【ひ】・肺【はい】・腎【じん】」という五臓で人間の体を捉える中国伝統医学。中でもとくに重要なのが「腎」。 腎は腎臓だけでなく成長・生殖の働きも含み、生命の素となるエネルギー=腎精【じんせい】を蓄えている。 腎の衰えは性欲・やる気の低下として現れるだけでなく、脳の働きも左右する。 加齢と共に減る腎精をどう長持ちさせるか? 決め手になるのが「食こそ薬」と考える食養生法【しよくようじようほう】だ。 「毎日一握りのナッツを」 「肉は骨つき・皮つきが基本」 「食べても消化できなければ毒になる」等、 2000年の伝統から編み出された究極の「抗衰老【アンチエイジング】」。

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老いない体をつくる中国医学入門

「毎日一握りのナッツを」「肉は骨つき・皮つきが基本」「食べても消化できなければ毒になる」等、2000年の歴史が証明する究極のアンチエイジングを、やさしく紹介。

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阪口珠未

株式会社漢方キッチン(薬店・薬膳スクール)代表。国立北京中医薬大学提携・日本中医薬大学講師。旧文部科学省国費留学生として、北京中医薬大学で中医学を学び、同大付属病院にて臨床と実習を行う。1999年、株式会社漢方キッチン設立。東京恵比寿にて薬膳スクールと薬店を経営しながら、清代の西太后の宮廷薬膳を研究。企業や自治体でのコンサルティング実績も多い。著書に『西太后のアンチエイジングレシピ』(主婦の友社)、『毎日使える薬膳&漢方の食材事典』(ナツメ社)などがある。

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