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幻冬舎plus+編集部便り

2018.05.09 更新 ツイート

会社員の経験をフリーランスで生かす仕事術はあちゅう/ヨッピー

2018年1月17日に幻冬舎にて開催された『「自分」を仕事にする生き方』刊行記念セミナーが『会社員の経験をフリーランスで生かす仕事術』として電子書籍になりました。ゲストのヨッピーさんと、ホストのはあちゅうさんが、『明日クビになっても大丈夫!』という気持ちで働くにはどうしたらいいのか? 『「自分」を仕事にする生き方』のためには何をすればよいのか? その実践方法をたっぷりと語った内容です。
冒頭を抜粋してお届けします。
(構成:アケミン)

 

「明日クビになっても大丈夫!」と言えるために今、できること

はあちゅう ヨッピーさんは、2017年9月に『明日クビになっても大丈夫!』(幻冬舎)を上梓されましたが、それまでは出版のオファーを断り続けていたそうですね。これは、何か理由はあったのでしょうか。

ヨッピー いろいろ要因はあるんですけど、特に紙媒体って、ファンが増えないじゃないですか。たとえば僕が『週刊朝日』や『SPA!』で「かっこいいチンチンの出し方」みたいな記事やコラムを連載していたとして、読んだ頭のおかしい人がその連載を仮に面白いと思ってくれても、そこから僕の名前を検索してツイッターをわざわざフォローすることってあまりないですよね。

そんな感じで僕があちこちの紙媒体で書いていたとしても、それを全部追いかけて、記事を全部読んでくれるっていう人ってそうそういない。でも、ネットならそれが可能だったりするじゃないですか。面白いな、って思う人がいたらフォローするし、作品だってずっと追っかけて読むし。だから、「ファンを増やす」という意味では、紙媒体で書くよりもインターネットで書いていたほうがいいなあ、とずっと思っていたんですよね。そういう思いもあったので紙媒体のオファーは、すべて断ってたんです。

でも2016年から2017年にかけては、僕の中で「インターネットで記事を書いて原稿料をもらう以外の仕事もいろいろやってみよう」っていうテーマが始まりまして、ラジオに出たり、テレビに出たり、編集長やったり、ウェブサービス作ったり、チャレンジしたわけでして。紙の本を出す、っていうのもその新しいチャレンジの一環なんですよね。そんな感じでこの『明日クビになっても大丈夫!』を出そうと思ったっていう。

で、「どうせ出すんだったら、そこそこ名前が通っている出版社がいいな」と考えていたこともあって今回は、幻冬舎さんにお世話になりました。

はあちゅう なぜ「会社を辞めて、好きなことを仕事にする」というテーマを選んだんですか?

ヨッピー 出すならもちろん売れた方が良いなと思ったので、「今はどんな本が売れるんですか?」って編集さんに聞いたら「今は、出版業界は不況でビジネス書しか売れない」っておっしゃるので、じゃあ、ビジネス書にしようと。そしてビジネス書なら何を書こうかなぁって悩んだ結果、たどり着いたのがこのテーマだったんですよね。

はあちゅう そうなんですね。

ヨッピー 本のタイトルでは「明日クビになっても大丈夫!」と言いつつも、内容は「『明日クビになっても大丈夫!』なように準備しておこうね」っていう意味合いが強いんですよ。

僕は、もともと会社で営業をしていて、辞めてライターになったわけですが、会社員のときから「クビになっても、別に構わんわ!」っていう気合がサラリーマンには必要だと思っていまして。会社にいるとムカつく上司っているじゃないですか。すごく理不尽なこと言われたり精神的に追い込まれたり。でも面と向かって「うるせえ!この屁こき豚!」とは誰も言えじゃないですか。

そんな環境の中でも「こんな会社、自分はいつ辞めたっていいんだぞ!」って気合いを持っていれば、おのずとその気配が上司に伝わっていくし、上司だってめちゃくちゃなことを言わなくなるじゃないですか。辞められて困るのは結局会社ですし。周囲からの扱いが変わっていくんじゃないかなーって。

別の言い方をすれば、サラリーマンは常に弱みを握られてる気がするんですよ。生殺与奪の権を上司に握られてるっていう弱み。

はあちゅう 「こんな会社、いつ辞めても大丈夫!」って思えるようになるには、自分への自信が必要だと思うんです。なにかしら「この会社を辞めても、自分は食べていける」という自信があれば、会社でも余裕を持って仕事ができますよね。

ヨッピー でも実際、僕自身は、そんなこと書いておきながらも、サラリーマンを辞めた当初は、アテなんてまったくなかったんですけどね。めっちゃその場のノリで辞めました。その反面教師みたいなもので書いたっていう側面もあります。

はあちゅう その話、ものすごく驚かされます。

ヨッピー あははは。会社辞めて、ライターを始めたわけですが当時は、「国会議事堂の前でオナニーをする」とかひどい記事ばっかり書いたので、メジャーな媒体からお声がかかるわけもないし、仕事も別に多くなかったんですよ。

でも当時から僕のことを面白がってくれる人はは、そこそこいたんですよ。だから「会社辞めました」「暇だ」「明日食べるものもない」ってインターネットで僕がグチグチ言ってたら、そのうち「うちへおいで」って言ってくれる人が現れるんじゃないかと期待していましたね。とはいえそんな感じで実際に声をかけてくれた会社に面接に行ったら、「これはちょっとどうしようもない会社だぞ」と思ったので辞退しましたけど(笑)。

はあちゅう 私が最初にヨッピーさんを知ったのは、「私服がダサいやつが10万円を投資して渋谷のカリスマになった話」という記事でした。

ヨッピー ああ、あれですね。SNSで「ダサい人」と認定されると、10万円分の「ファッション手当」が支給されるというキャンペーンを見つけて、応募したんですよ。しかも僕、応募した際に「当たった10万円で最高にダサい服を買ます!」とかツイッターで宣言しちゃったんです。公言してしまった手前、本当にやらなくてはいけなくなったんですよね。ひどい話ですよまったく。

はあちゅう え、あれってPR記事じゃなかったんですか!?

ヨッピー PR記事じゃないですよ。普通に応募して、当選して、10万円もらって、もっとダサい服を買って賞金をドブに捨てた、というだけの話です。

はあちゅう あの記事は衝撃的でしたね。その後もヨッピーさんの記事をいくつか読んでいましたが、しばらく経ってから初めて「ヨッピーさんがお堅い会社に勤めていた」ということを知りました。それまでは大学を卒業して、すぐにライターになった人とばかり思っていました。

ヨッピー 僕、スーツを着て、営業に回って、取引先には頭を下げてましたからね!もうペッコペコですよ!

はあちゅう ヨッピーさんが働いていたのは、どんな会社だったんですか?

ヨッピー 商社です。会社自体はいろいろやってるんですけど、僕が居た事業部はなんかしょうもないものを海外からせっせと持ち込んで国内の市場で売りさばくような部署です。

フリーランスほど楽勝な仕事はない

はあちゅう ヨッピーさんの著書『明日クビになっても大丈夫!』の中には、会社員時代の苦労話も出てきますが、会社員時代に身につけたものがフリーランスになってから役に立ったことってありますか?

ヨッピー 結構ありますよ。僕、サラリーマン時代は営業だったので、そのころに培われた交渉力は活きてる気がしますね。僕、ギャラの交渉とかゴネるの上手いんですよ。今でも交渉する相手が会社の課長ぐらいのポジションの人だったら「いくらまでの決裁権限持ってるんですか?」と最初に聞いちゃうこともありますもん。で、「100万円までだったら、私のハンコでいけますよ」って言質を取ったら、すぐに「じゃあ、100万円でいきましょう」と進める、という具合です。

あと何人かで会議しているときに「この場で誰が一番、力を持っているんだろう」というようなパワーバランスを考えるのも、営業時代に培われたものですね。サラリーマンだとけっこう当たり前にやることだと思うんですけど、サラリーマン経験ない人だと意外とそういうの知らないんですよね。

はあちゅう 私の場合は、コピーライターの研修で勉強したことが役に立っていますね。普通に生活していると、文章を見ても何がコピーで何がコピーじゃないかってあまり考える機会がないし、それを分かっていない人が多い。たとえば「そうだ 京都、行こう。」というコピーは、「単なる思いつき」みたいに聞こえるけど「どうしてコピーになり得るのか」までを考える……というように広告制作の基礎を徹底的に教えてもらいました。2年半ほど電通にいて、その後ベンチャーに移って「キレナビ」っていう美容サイトの編集長をやってたんですけど、そこで商品のキャッチコピーを考える際に、これが生きてきましたね。逆に大企業で、何でもできるようなマルチな人材に育てられると、個人の力ってつかないんですよね。

ヨッピー そうなの?

はあちゅう 私は電通の1年目は、インターネットの部署に配属になったんです。そこでは、あらゆることの御用聞きみたいな感じで、あんまりスキルが積み上がっていく感じがなかった。その後、クリエイティブ局に異動したときには、「もし私が会社を辞めたとしても、この経験は自分の力になってるな」という手応えがあったんですよね。だから同じ会社の中でも、働き方や部署によって動き方が違ってくると思うんです。

ヨッピー なるほど。僕も会社を辞めてフリーランスになったわけですが、今でも「フリーランスほど緩くて楽勝な仕事は、ないな!」と思ってますね。フリーランスって、ダメ人間が多いですからね。僕を筆頭に。それでもけっこうちゃんと稼いで食べていけてたり。

はあちゅう 見ていて驚くような人って、いますよね。

ヨッピー 急に失踪して、連絡が取れなくなる人も少なくない(笑)。それでまた半年後にフラッと現れてゴリゴリ仕事してたり。

はあちゅう 敬語を使えないとか、メールでも「お疲れ様です」、「お世話になります」の使い分けができない人もいますね。

ヨッピー そうそう。普通の企業で、普通に働けている人なら、フリーランスになってがむしゃらに頑張らなくても、サラリーマンの時の感覚くらいで働いているだけで「キミ、仕事できるね~」って言われると思う。サラリーマンの方が大変ですよ。生存バイアスがかかってるのかもしれないけど。

はあちゅう でも電通にいる人でも、クリエイティブの人は、発注書や請求書を作れなかったり、自分の仕事すら単価を把握していない人もいるので、フリーランスの力をつけながら会社に所属できる能力も貴重だと思います。

ヨッピー そうですね。お金まわりは、サラリーマン時代に培われたと思うなぁ。逆にフリーランスになってからは自分の権限でやりたいように出来るからお金のことはわりとどうでも良くなっちゃった。

はあちゅう 私は逆ですね。サラリーマンのときには、お金のことなんて考えてなかった。自分の給料の手取りしか見てなかったし、税金はフリーランスになって初めて「こんなに払うのか」とシビアに捉えるようになったので。売り上げや税金や、送られてくる明細にも目を通さないといけない、と痛感しましたね。

フリーランスは「お金ちょうだい」でギャラが上がる

はあちゅう 会社辞めて、困ったことはありますか?

……続きは、『会社員の経験をフリーランスで生かす仕事術』をご覧ください……


目次

●「明日クビになっても大丈夫!」と言えるために今、できること
●フリーランスほど楽勝な仕事はない
●フリーランスは「お金ちょうだい」でギャラが上がる
●最初は、誰かのマネでいい
●ライターは、世間が気になるものを代わりにやってあげる人
●規模と予算は、成長の目安
●飲み会は、社外の人としたほうがいい
●ネットでは、叩かれることは避けられない

●Q&A
Q1 フリーであることに不安感はないか?
Q2 ライターを目指す大学3年生。就職するならどんな会社を選んだらいいか?
Q3 ヨッピーさんが気前よくお金を配ることに関して、奥さんの対応は?
Q4 同じ志を持つ仲間に会える「コツ」は何?
Q5 ライターの単価は、東京と地方では変わる?
Q6 オンラインサロン運営のコツは?
Q7 お二人のお名前の由来は?

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これによって紙に代わる新たな表現の場と、出版社の新たなビジネスモデルとを創出します。

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はあちゅう ブロガー・作家

慶應義塾大学法学部卒。電通コピーライター、トレンダーズを経てフリーに。「ネット時代の新たな作家」をスローガンに、ネットと紙を中心に媒体を横断した発信を続ける。著作に「半径5メートルの野望」(講談社)など。月額課金制個人マガジン「月刊はあちゅう」が好評。
ツイッター・インスタグラム:@ha_chu
月刊はあちゅう https://note.mu/ha_chu

ヨッピー

「インターネットで一番数字を持っているライター」と呼ばれる。関西学院大学を卒業後、大手商社の会社員を7年間勤めるも 転勤の辞令をきっかけに退社。以来「オモコロ」をはじめとしたWEB媒体でバズ記事を量産。下ネタから身体を張った面白記事、 最近では企業の広告案件や不正に対する追及記事なども書く。 ツイッター @yoppymodel ブログ http://yoppymodel.hatenablog.com/ フェイスブック https://m.facebook.com/yoppymodel

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