妻はりんごを食べない
40代に入った小川暁生は、妻と二人の生活を気に入っている。
ところがある日、妻が実家に行ったきり、戻ってこない。
京都にある彼女の実家を皮切りに、日本を北へ南へ――彼女に縁のある場所を探る暁生だったが、どこへ行っても、彼女は気配だけ残し、姿は無い。
見知らぬこの地で彼女は何をし、どんな顔を見せていたのか?
遠く離れた土地と土地を結ぶ“線”には、どんな秘密があるのか?
そもそも彼女は無事なのか?
穏やかすぎる夫婦に突然訪れた、愛のゆらぎの物語。
愛と謎を軸にしたロードノベルに、書店員からの絶賛の声が続々届いている。