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神社めぐりをしていたらエルサレムに立っていた

2017.07.19 公開 ツイート

試し読み第8回

沖縄とユダヤに、よく似た風習が残っている 鶴田真由

沖縄は神様の島といわれています。
しかし、実際には、みなさん、具体的なことはあまり知らないのではないでしょうか。

旅好きな鶴田さんも、今回、初めて知ることが多いようです。
さて、神様とどんなめぐり合いをするのでしょうか?

***↓↓ためしよみをどうぞ!↓↓***
本書の中から、途中途中を抜き出ししています。詳しくはぜひ、本書をお読みください!


沖縄にあるユダヤの痕跡

 沖縄にはユダヤの風習と類似したものが沢山ありました。今まで私はこんなことを、全然知りませんでした。

 いくつか挙げると、まずは過越(すぎこし)の祭り。「旧約聖書」の出エジプトのお話の中に、エジプト中の長男が急病で死ぬという災いがあります。その時、神はイスラエル人だけに子羊を屠(ほふ)り(=殺し)、その血を家の入り口の柱と鴨居に塗ることを命じました。そうすればその家には災いは起きないというのです。真夜中、エジプト中の家の長男は突然死しました。しかし、約束通り、イスラエル人の家は「過越して」いったのです。そして、この出来事は今でも「過越の祭り」として存在しています。
 このお祭りととてもよく似た風習が沖縄にもありました。それは「島クサラシ」「島カンカー」「看過牛(かんかうし)」と呼ばれるもので、やはり屠った牛の血を家や町の入り口の柱や鴨居に塗ると、災厄が入り込まないというものです。時期も、古代イスラエル人が子羊の血を塗ったニサンの月。これはユダヤ暦の正月と同じ、2月上旬。旧暦でいう正月なのです。
 他にもユダヤ教の風習と同じように「豚は汚れた動物」とし、神職であるユタやノロは食べなかったとか、「男は女にかかると愚かになるよね」という「イキガヤ・ソーキブニーヌ・ティーチタラーン(男は肋骨が1本足りない)」という、まるでアダムの肋骨からイブが出来たというお話を真似たような方言があるとか……想像以上に色々とあると聞いて、びっくり。

 ならば、沖縄にも行かなければ! と思い、以前お世話になった神女の方に連絡をしました。
 すると
「今回は沖縄本島の星と関係の深いところを巡りましょう」
 ということになったのです。


沖縄星めぐり

 1泊2日の強行スケジュール。海にも行かず、海ぶどうもゴーヤも食べずの拝みツアー。そうです! 神様にご挨拶に行く時は、そのためだけに行くのが筋なのです。今回は「星巡り」ということで、UFOおばさまと呼ばれる神女さんと、波動を調整して下さる神女さんが同行して下さいました。行く場所を指示して下さった神女さんは、恋人が経営するマンゴー園の収穫時期でお忙しいので今回はお会いできず。代わりに、パワーアップのためのラブラブ・マンゴーを差し入れて下さいました。
 神女のおばさま方はいつお会いしても元気いっぱいで、岩場だって、山だって、ひょいひょいと上がっていってしまいます。そして、いつだって私は彼女たちの身軽さにあっぱれ! と思うのです。

 まずは隕石が落ちた「星窪(ほしくぶ)嶽」という場所に行きました。ネットで調べてみても、何も出てきません。民家の中にある場所です。一体どうやってこの場所を知ったのかと神女さんに尋ねてみると、近くを通った時にとても強いエネルギーを発していたのでわかったとのこと。

photo by Mayu Tsuruta

 ここを守っているのはトヨ子さんとそのご長男さん。誰にも知らせていないのに、世界中からここに呼ばれた人たちが訪ねて来るそうです。私たちが訪れた時もとても慣れた様子で心良くお宅にあげて下さり、お茶を出して下さり、お参りさせて下さいました。ここに来る人たちはこの場所を夢で見たり、地名がビジョンで見えたりして、やってくるようです。

 しかし、いつ来ても沖縄は不思議なところです。ご縁があってたまたま住むことになった場所が聖地だった時、沖縄の人はそれを使命だと思い、場所を起こし、神様を祀り、訪れる人たちを心良くお招きするのですから。場所の起こし方や祀り方なども、夢の中で指示があったりするようです。面倒臭いからいいや、なんてわけにもいかず、宿命として受け入れる以外に選択肢はないようです。それが今でも当たり前に文化風習としてあり、周りの人たちもそれを受け入れているのですから、都会から来た私などは驚きの連続です。

photo by Mayu Tsuruta

 お庭に出てみると「天」と「地」に場所は分かれていました。
 階段下にあるのが「地」と呼ばれる場所。そこには八角形の石の上に六角形の石が積まれ祀られていました。それも神様からの指示により、そのように祀り、配置したとのことです。私はそれを目にした時、「まさに日本とユダヤだ!」と勝手に心の中で興奮していました。八角形は日本の御神器の一つである八咫の鏡。六角形はダビデの星です。その近くには十二支が円になって祀られていました。私は戌(いぬ)なので、そこでお参りをさせて頂きました。
 そして、階段を上ると「天」と呼ばれる場所。「天」に入るには二つほど関門があります。二つの場所で祈ってから中に入るように出来ているのです。私は家の方から許可を頂き、一番奥へと入りました。そこには球体の石が祀られていました。関門を通過するごとに磁力が上がっていくような感じがします。伊勢神宮の御遷宮の「お白石持(しらいしもち)」という行事の時のことを思い出しました。新宮へ白い石をお運びした時も、垣根を越えるごとに御神気の密度が上がっていくのを感じました。沖縄にはそこかしこにこういう場所があるから驚かされます。

 そこで拝ませて頂くと、ご長男さんが、
「ばあちゃんは神様の声を聞ける人なので、お話をして帰るといい」
 と言って下さいました。そこで、もう一度、ばあちゃんことトヨ子さんにお会いすることになり、一緒に神棚の前でお祈りをさせて頂くと
「イスラエルはご主人と一緒に行きなさい。きっと良い旅になるでしょう」
 とのお言葉を頂きました。沖縄に着いて早々、濃すぎる体験で、嬉しくてクラクラしてきます。

 そして「クモコウタキ」という拝所、「ウチューガー」という井戸、社の中に宇宙人のような顔をした仮面が祀られている「ビジュル」という場所、「天軸の神・宇宙中軸の神・地軸の神」が祀られている津嘉山の森、など宇宙にまつわる場所を回りました。確かにその名は皆、宇宙的サウンドを持っています。しかし、それぞれの場所のいわれについて聞いてみても、「あなたが回ると良い星・宇宙・宇宙人にまつわる場所よ」という以外の返答は頂けず1日目を終えました。どうやら「ダビデの星」と「宇宙」をかけているようです。

***

 沖縄でこのあと何が起きるのでしょうか? それはぜひ、本書でお楽しみください。

関連書籍

鶴田真由『神社めぐりをしていたらエルサレムに立っていた』

物語が、海を超えてつながった――! 「古事記」をたどる旅が、いつしか世界古代史ミステリーツアーに! 神々の道のりを辿った 、旅エッセイ。

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神社めぐりをしていたらエルサレムに立っていた

女優・鶴田真由さんの新刊『神社めぐりをしていたらエルサレムに立っていた』が、なにやら不思議だぞ! 面白いぞ! と話題となっています。
本書は、日本の国生み物語である「古事記」を紐解きながら“神様を辿る旅”をしていたら、なぜかエルサレムに導かれ、ついに行くことになった!ーーという、ちょっと変わった旅のエッセイです。

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鶴田真由 女優

鎌倉市生まれ。女優。 成城大学文芸学部卒。88年「あぶない少年II」で女優デビュー。以後、多くのドラマや映画に出演。舞台での活躍も目覚ましい。旅番組、ドキュメンタリー番組への出演も多い。 96年「きけ、わだつみの声 Last Friends」で日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。 以前、番組取材でアフリカを訪れたことを機に、2008年に第4回アフリカ開発会議親善大使に任命される。 著書に『インシャラ 63日間アフガニスタンへの旅』『ニッポン西遊記 古事記編』他

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